突撃!!アーマージャック
とつげきあーまーじゃっく
1997年にアマプロが製作した自主製作特撮作品。全3話。内容は『行け!ゴッドマン』や『レッドマン』をオマージュしたもので、怪獣同士のケンカを仲裁しに来たヒーロー・アーマージャックが殴る蹴るの暴行を加えた末に必殺武器のダブルスライサーで一方的に怪獣を皆殺しにして終わる、というショートドラマ。脱力感溢れるヤル気のない実況中継も往年のウルトラファイトやミラーファイトへのオマージュと言える。また、好戦的かつ血生臭い主題歌は今なお語り草になっている。
おい、そこの鼻タレ小僧！何故俺様の歌を歌わないんだ?
そうかよし、お前のような悪ガキはダブルスライサーで真っ二つだ!
（斬撃＆断末魔の悲鳴）
ハッハッハッハ!さあ、よい子のみんなも死にたくなかったら俺様の歌を歌え!
| No. | サブタイトル | 登場怪獣 |
|---|---|---|
| 1 | 俺が正義だ!アーマージャック | 凶悪怪獣ラリゴニカ・極悪怪獣ルドンコ |
| 2 | 緑を守れ! | 台風怪獣ナルトン・植物怪獣ツタバラー |
| 3 | 暗黒街の掟 | 植物怪獣ツタバラー・岩石怪獣モアイガン |
アクションスーツの寿命の関係上、残念ながら全3話で完結した。
凶悪怪獣ラリゴニカ
第1話に登場。黒い体毛に覆われた類人猿のような怪獣で、カニのような大きなハサミを両手に備える。怪力の持ち主。どこかの山中でルドンコと激闘を繰り広げていたところでアーマージャックが止めに入ると、ルドンコと一時的に協力してアーマージャックを攻撃した。先にルドンコを倒され逃げようとするも捕まり、うつ伏せに倒されたところへダブルスライサーを突き刺されて倒される。なおネーミングはカニ＋ゴリラを逆さにしたもの。
極悪怪獣ルドンコ
第1話に登場。コンドルの頭部に黄色い羽毛の生えた体を持つ。大きな翼を持っており、飛ぶことはできないが、先に付いている鋭い爪を武器とする。対戦相手を求めるラリゴニカの咆哮に呼応して現れると、ラリゴニカと互角の勝負を繰り広げるが、邪魔をしてきたアーマージャックに相手を変更してラリゴニカと二体がかりで袋叩きにした。しかしアーマージャックの反撃に遭い、ダブルスライサーを胸に刺されて蹴り倒される。ネーミングはコンドルを逆さにしたもの。
台風怪獣ナルトン
第2話に登場。恐竜のような体に食品のナルトによく似た形状の頭部を持つ怪獣。ツタバラーに勝負を挑まれ優勢に戦っていたところでアーマージャックが仲裁に入り、前回のラリゴニカらと違い素直に応じた。しかしアーマージャックが見返り目当てにツタバラーに味方し、蹴り倒されて馬乗りパンチを何発も浴びせられたあげくダブルスライサーを突き刺されて倒されたうえに蹴りを浴びせられる。
植物怪獣ツタバラー
第2,3話登場。体は緑色の葉に覆われ、様々な植物の実が生っている。武器として鉈を常備している模様。2話ではナルトンに戦いを挑むも返り討ちに遭いかけるが、アーマージャックが加勢したことで事なきを得る。しかしアーマージャックは助けた見返りを要求し、彼の体に生っていた実を強引にもぎとってしまう。これを返してほしいと懇願するも、ダブルスライサーに一突きにされ蹴り倒された。だが生存はしており、3話ではモアイガンと組んで昼寝していたアーマージャックに復讐を挑もうとした。しかし殺害方法についてモアイガンと意見が対立して仲間割れをおこし、モアイガンの銃撃を浴びて倒される。
岩石怪獣モアイガン
第3話登場。恐竜のような体にモアイのような顔を持った怪獣。下半身はピンク色のズボンを履いているように見えるが衣服かどうかは不明。ツタバラーとともに昼寝中のアーマージャックを襲おうとするが、仲間割れによりツタバラーを射殺する。しかし、このときの銃声でアーマージャックを目覚めさせてしまい、回し蹴りを喰らって倒された後にダブルスライサーで背中を刺されて倒される。
このアーマージャックのパロディとして、人気のあまり殺し合いにまで発展するほどの人気を誇るアーマージャックの人形が他のおもちゃと対決したり、あんなことやこんなことをする人形劇『悶絶!アーマージャック』という公式のAVがオリジナルと同時期の1997年に制作されている。内容は下品なので各自で調べてくれ!17歳以下はこんな項目なんて見てないで「人気の記事」でも見てなさい!
元々製作者の喜井竜児氏は上記のようなファイト系のチープ特撮のファンであり、いざ自主制作に踏み切った際に「テレビじゃやれないヒーローをやりたい。」というのが理由でここまで残虐且つ非道な鬼畜ヒーローになったとのこと。
なお、製作が行われた1997年はそこまでパソコンは普及していない時期であり、現在のネットでレッドマンやウルトラファイトでのセブンのヒールさがネタになるかなり前である。
ちなみに制作会社のアマプロはアーマージャックプロジェクトの略であり、現在でもアーマージャック関連のソフビ人形を同人イベントで定期的に発売している。
セーラーファイト!：製作者の喜井竜児が作ったテレビ向け特撮ドラマ。後年製作された続編には本作の怪獣も登場。
ウルトラファイト、ミラーファイト、レッドマン、行け!ゴッドマン、行け!グリーンマン：皆纏めてアーマージャックの元ネタで、特にウルトラファイトやミラーファイトは今ならBPOから文句を言われても可笑しくない過激なサブタイトルが多かった。
愛國戦隊大日本：後にガイナックスを立ち上げプロとなった大阪芸術大学の学生が作った自主製作映画で結構内容も過激。
怨念戦隊ルサンチマン：此方も後にプロとなった京大のサークルが作った自主製作映画で愛國戦隊大日本のオマージュ&パロディ返し。
レインボー仮面：元々は宮城県仙台市のローカルヒーローだったが、CS放送の「地球征服放送パンドレッタ」の1コーナーへ昇格。此方も私利私欲の為に闘う。
