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第28回ドバイターフ

だいにじゅうはちかいどばいたーふ

日本とフランス、5歳馬同士の叩き合いの裏。待っていたのはよもやの結末だった。
目次 [非表示]

概要

前年にイギリスのロードノースが前人未到の3連覇を果たしてからはや1年。当時の主戦だったデットーリは欧州を去り、新たな時代を予感させる中で迎えることとなった。


ロードノースのゴスデン厩舎は、牡馬相手で奮戦を続ける5歳牝馬ナシュワとの2頭出しで臨む。他にも香港の刺客ヴォイッジバブルや、同コースの前哨戦を勝って臨む良血馬メジャードタイム、10F戦線で活躍してきたルクセンブルクなど、充実のラインナップ。


日本からは5歳馬4頭がエントリー。幅広い距離適性を示すドウデュース、本格化を迎えつつあるマイル女王ナミュール、前年2着馬ダノンベルーガ、古豪横山典弘とのコンビで臨むマテンロウスカイがエントリーした。


  • 今回は日本のルメール騎手が米国馬キャットニップで参戦する。
  • 米国へ移籍したデットーリ騎手は過年度に引き続きイギリスのロードノースで参戦する。また、デットーリ騎手の他に50代騎手がデフリース騎手、武豊騎手、横山典騎手と4名参戦している。

出馬表


性齢騎手調教師
19カイロ(IRE)牡4W.ローダン(IRE)A.オブライエン(IRE)
215カリフ(GER)セ5A.デフリースF.ナス(UAE)
36キャットニップ(USA)セ5C.ルメール(JPN・栗東)M.スティッドハム(USA)
410ダノンベルーガ(JPN)牡5J.モレイラ(BRZ)堀宣行(JPN・美浦)
54ドウデュース(JPN)牡5武豊(JPN・栗東)友道康夫(JPN・栗東)
68ファクトゥールシュヴァル(IRE)セ5M.ギュイヨン(FR)J.レニエ(FR)
711ロードノース(IRE)セ8L.デットーリ(USA)JT.ゴスデン(GB)
83ルクセンブルク(IRE)牡5R.ムーア(IRE)A.オブライエン(IRE)
97マテンロウスカイ(JPN)セ5横山典弘(JPN・美浦)松永幹夫(JPN・栗東)
105メジャードタイム(GB)牡4W.ビュイック(GB)C.アップルビー(GB)
112リアルワールド(IRE)セ7K.ストットS.ビン・スルール(GB)
1213サンドナート(IRE)セ8P.ドッブスD.ワトソン(UAE)
1312ストレートアロン(AUS)セ5B.アヴドゥラC.ファウンズ(HK)
141ヴォイッジバブル(AUS)セ5M.バルザローナ(FR)P.イウ(HK)
1514ナミュール(JPN)牝5C.デムーロ(FR)高野友和(JPN・栗東)
1616ナシュワ(GB)牝5H.ドイル(GB)JT.ゴスデン(GB)

前評価

人気WHJRAJRAオッズ
1ドウデュースドウデュース2.1
2メジャードタイムメジャードタイム6.3
3ルクセンブルクヴォイッジバブル7.5
4ロードノースダノンベルーガ7.9
5ナシュワロードノース10.8

レース結果

着順タイム/着差
1ファクトゥールシュヴァル1:45:91
2ナミュール短アタマ
3ダノンベルーガ¾
4メジャードタイム½
5ドウデュース1

ドウデュースは出遅れ。ハナを奪ったのはマテンロウスカイ。直線に入って外からファクトゥールシュヴァルとナミュールが追い比べながら差し込み、ファクトゥールシュヴァルがクビの上げ下げで勝利。前年2着のダノンベルーガが、先抜け出しを測ったメジャードタイムをかわして3着、ドウデュースは内から盛り返すも5着まで。4連覇を狙ったロードノース、ヨーロッパ5歳の早上がり2騎・ナシュワとルクセンブルク、日本から参戦のもう1頭マテンロウスカイは着外となった。なおキャットニップは直線で馬体に故障を発生、ルメール騎手が落馬し競走中止。キャットニップは予後不良、ルメール騎手は病院に搬送され、検査の結果鎖骨肋骨を骨折、さらには肺にまで穴があくという重傷と判明した。この日この後騎乗予定であったスターズオンアースデルマソトガケは乗り替わり(前者はランフランコ・デットーリ騎手、後者はオイシン・マーフィー騎手)。自身の帰国も見送られ、JRAの春GⅠも多くの騎乗馬が乗り替わりを強いられる結果となった。


  • 勝ったファクトゥールシュヴァルはこれがG1初勝利で管理するフランスのレニエ調教師は本レース初勝利、M.ギュイヨン騎手は15年のソロウ以来9年ぶり2勝目。本馬とは前年サセックスS以来のコンビだった。
  • ファクトゥールシュヴァルは日本で10番人気(57.1倍)の伏兵だったこともありJRAの3連単は94万9270円の波乱決着となった。

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