概要
童守小に突如現れた謎の美少女。その正体は齢20年を迎えて妖怪化した蜘蛛の妖怪・女郎蜘蛛で、真の姿は巨大な蜘蛛。
常人には見えない赤い糸を男性の頭に繋げて虜にする能力を持つが、本人はそれを『友達を作るための能力』と解釈していた。
作中の動向
当初、校内の強い妖気を感知して糸美の存在に気づき、その正体を知ったぬ〜べ〜も、彼女が自分の能力を『友達を作るための能力』と純粋に信じていたため、悪意がなかったという事もあり、あえて周囲には正体を伏せる事にした。
こうして、糸美はその能力で瞬く間に童守小の全男子生徒のアイドル、そして童守小の全女子生徒の嫉妬の対象となり、流石のぬ~べ~もこれを問題視する事に(糸美に対するいじめが始まるのも時間の問題だったと言える)。
しかし上述にもある通り、糸美本人が『友達を作るための能力』だと解釈していた能力は、実は男を虜にして餌食にするための能力であり、完全な妖怪化を果たすための通過儀礼として人を食い殺さなければならない宿命を背負っていた。
真夜中の学校に真の姿である巨大な蜘蛛の姿と化した糸美は、これまで自分が虜にしてきた男子達を集めて捕食しようとしていたところ、現れたぬ~べ~の制止によって我を取り戻して人間の姿に戻るも、友情を信じていた彼女は自身の宿命に耐えきれず、自ら死を選ぶ事に。
糸美のその姿から、既にこの世を去っていたゆきめの面影を見出したぬ~べ~は来世は人間として生まれる事を願い、後日校庭の片隅に密かに糸美の墓を立て、一輪の花を供えて丁重に弔うのだった。
余談
- アニメ版では未登場の糸美だが、劇場版3作目に登場する海蜘蛛の妖怪・渚は糸美をモデルとしている。
- 渚もまた齢数百年を経て妖怪化した海蜘蛛の女郎蜘蛛であり、人を食わねば完全な妖怪になれず理性を失ってしまうという定めを背負い、生徒達を喰らおうするが、ぬ〜べ〜らの説得でその宿命を拒否し、成仏させてくれるよう懇願して成仏した後に人魚へと転生した。
- 尚、広や克也を中心に童守小の男子たちと仲良くなる反面、郷子や美樹たち童守小の女子からは完全に嫌われていた糸美だったが、渚は初めこそ郷子からは良く思われていなかったものの、ぬ~べ~と共に郷子のピンチを救ったことをきっかけにぬ~べ~クラスの面々とは問題なく打ち解けていた。
関連タグ
『ぬ~べ~』の原作者・真倉翔氏が脚本を担当した『ゲゲゲの鬼太郎』アニメ第5シリーズ45話に登場したゲストキャラクター。その正体は妖怪・古椿の一輪の花より誕生した分身体の1人で、キャラクター性が糸美と類似している(詳しくは蕾の記事を参照)。