概要
長い年月を得た椿に精霊が宿り怪木と化し、しばしば美女に化身して人を誑かすといわれる妖怪。
山形県に伝わる怪異「椿女」では街を過ぎて峠に通りかかった商人の1人に美しい女の姿で近付くと息を吹きかけて蜂の姿に変えて花の中に誘い込み生気を吸い取ってしまう話や、秋田県や市象潟の蚶満寺には寺の凶事を告げる「夜泣き椿」の伝承が、岐阜県の岐阜県不破郡青墓村(現・大垣市)には同村の古墳を発掘した際に古代の祭事に使われた鏡や骨などを発掘した結果、祟りで発掘をした者が死んでしまった為、祟りを鎮める為に発掘品を元に戻してその上に椿を植えた所、それ以来、夜にその古墳の傍を通りかかると椿が美女に化けて路傍で光っているという「化け椿」の伝承が伝わっている。
また、似たような存在で、木心坊という名の妖怪が熊本県に伝わっている。
ゲゲゲの鬼太郎における古椿の霊
CV/三田ゆう子
第5期にて初登場。こちらでの呼び名は古椿。両目がある以外は椿の古木そのまんまの姿をしている。
こちらの設定では普段は異空間に潜んでおり、自身の分身である花たちを美少女に化身させて人間界へと送り込み、彼女たちを使って獲物となる人間の男性たちを誘惑して催眠状態にした上で自分の元へと連れてこさせ、「椿女」の伝承と同じように虫に変えた上で人間たちを捕食し長い年月を生きて来た。
現代社会においては巷の萌ブームを隠れ蓑にメイド喫茶の店員という形で店の客たちをかどわかすという方法を使って数多くの人間たちをその餌食にしていた。
この催眠効果は人間だけではなく妖怪に対しても有効な程に強力で、半妖とはいえねずみ男すらも虜にして危うく餌食になり掛けた(食べられる寸前に正気に戻り命からがら逃げだした為)。
鬼太郎も古椿の餌食になりかけるが、幸いにも分身花の1人である蕾によって元の姿へと戻され事なきを得た。
鬼太郎との決戦では「自分を殺せば蕾も死ぬ」と言って鬼太郎の動揺を誘い、その隙に背後から鋭い枝を放って刺殺しようとするが、その枝は鬼太郎を庇った蕾を貫き致命傷を負わせる。その事に激怒した鬼太郎に「蕾の分」とばかりに髪の毛槍で刺し貫かれた後、そのまま怒りの体内電気を叩き込まれて内部から焼き尽くされ滅ぼされた。
インテリビレッジの座敷童における古椿の霊
古椿として登場。大小2体(2mmしか差はない)が陣内家に住み着いている。
大きい方は忍の母が連れてきた、小さい方はとある事件以降住み着いた。
どちらの古椿も忍が桜を優遇することに不満を持っている。