概要
1940年(昭和15)年は日本にとって特別な一年であった。
というのも、 同年は皇紀2600年にあたり、日本全国で祝賀会や花電車、提灯行列等が催され盛大に祝われたのである。
皇紀が国策や国威発揚に利用された一面は否めないものの、同年には(どちらも幻となったが)東京五輪と万博の同時開催も予定され、いやが上にも祝賀ムードが高まったのは事実である。
これを記念して奉祝歌も複数作られたが、この内の一つが「紀元二千六百年」である。
1939年(昭和14年)8月、内閣奉祝会・日本放送協会の主宰によって広く国民から「奉祝歌」を募集する企画によって誕生したもので、約1万8000の応募の中から、東京・神保町の教科書出版所店主増田好生の歌詞が一等に当選し、同時に募集した作曲は当時東京・杉並区在住だった音楽教諭森義八郎の曲が採用された
レコード
当時の大手レコード会社6社の競作となり、国を挙げての祝賀ムードを反映していずれも専用の特注レーベルでレコードが発売された。
日本コロムビア | 松平晃、伊藤久男、藤山一郎、霧島昇、松原操、二葉あき子、渡辺はま子、香取みほ子/ ②高橋祐子 |
ビクターレコード | 徳山璉、波岡惣一郎、四家文子、中村淑子 |
キングレコード | 永田絃次郎、長門美保/②キング児童合唱団 |
テイチクレコード | 桜井健二、鬼俊英、服部富子、中村柾子 |
ポリドールレコード | 奥田良三、関種子、上原敏、小林千代子、東海林太郎 |
タイヘイレコード | 立花ひろし、有島通男、三原純子 |