概要
作曲者・中村の第一子生誕をヒントに永が作詞した作品である。本来はそのエピソードから永がパパの心情を歌詞にして、中村にプレゼントした曲であった。永は自身のコンサートや、後年テレビ朝日の『題名のない音楽会』に出演した際などに、「パパの心情版」のこの曲を歌っている。
この通り原詩は「パパの心情」だったのだが、1963年にNHKの『夢であいましょう』の歌コーナーでは歌手が女性の梓みちよであることから「ママの心情」版が制作され、譜面の視聴者プレゼントに週1万通以上の応募が殺到する大反響となり、同年11月1日にキングレコードから発売されたシングル盤は100万枚(120万枚とも)以上の大ヒットを記録した。
1964年には第36回選抜高校野球大会の開会式入場行進曲に使用された。
同年には「上を向いて歩こう」と作詞・作曲者が同じであることから英デッカ・レコードから世界に向けて発売された。曲名は「Kon-nichi Wa Akachan」と日本語のまま。
映画『こんにちは赤ちゃん』
東宝版
3月20日公開。松林宗恵監督作品。併映は古澤憲吾監督の『続・若い季節』。
ヒロインの道代は梓みちよが演じ、主題歌も梓みちよの「こんにちは赤ちゃん」。
妻に先立たれた大学教授四方山敬介が生後8ヶ月の赤ちゃんを抱えて子育てに奮闘する中、教え子の女子大生会田道代がひょんなことから四方山の子を預かることになる。
道代はボーイフレンドの田部康彦とともに子守に奮闘する。
一方四方山は学部長から同僚の沖山との結婚を勧められるが、道代は沖山のことが気に入らない様子。
会田道代:梓みちよ
田部康彦:田辺靖雄
四方山敬介:小林桂樹
立川藤子:八千草薫
沖山女史:岸田今日子
三上利夫:小泉博
三上和子:中北千枝子
永田浩二:江原達怡
永田静子:若林映子
田部賢吉:ハナ肇
アパート管理人:沢村いき雄
日活版
2月23日公開。井田探監督作品。併映は舛田利雄監督の『人生劇場』。
こちらは主題歌は混声合唱で新録しており、エンディングではメインキャストも合唱に加わっている。
日本と東南アジアを結ぶ貨物船「月光丸」が横浜に寄港、船員たちは家族と共に定宿のカモメホテルに泊まる。
船員の五郎と実はホテルの娘とも子を巡って三角関係。そこに五郎の郷里から光子と母親が現れ不機嫌なとも子。
一等航海士の谷村は服飾デザイナーの妻と別居しており、生後10ヶ月の息子・弘を母親のところに預けていたが、いとこの洋子が弘を連れてきたためにホテルは大騒ぎに。
清水とも子:和泉雅子
西坂五郎:山内賢
小松実:杉山俊夫
高木光子:有田双美子
石田洋子:芦川いづみ
谷村利夫:川地民夫
三好菊次:桂小金治
三好君枝:福田トヨ
大野長平:藤村有弘
大野咲江:新井麗子
宇田川:清水将夫
ナオミ:久里千春
西坂ユキ:北林谷栄
ケニイ:E・H・エリック
和枝:若水ヤエ子
宇田川圭子:吉永小百合(特別出演)
田端義夫:田端義夫(本人役)
フロントマン:野呂圭介
海坊主:ミスター珍