概要
毎年3月下旬から4月にかけて毎日新聞社と高野連が主催で、阪神甲子園球場にて行われる。
来歴
1924年、夏季選手権大会の人気や中等野球の興隆に影響を受け、選手権大会とは異なる選出基準の全国大会の開催が求められ、春季の選抜中等学校野球大会が創設、山本球場(のちの国鉄八事球場)で開催。
2006年(第78回大会)に新潟県の日本文理高校が勝利を挙げ、未勝利県が消える。
- 1942年から1946年までは太平洋戦争と、その終戦の混乱により大会は中断。
- 1995年(第67回大会)は阪神・淡路大震災、2011年(第83回大会)は東日本大震災の直後に開催期間が設定されていたが、無事行われた。
- 2020年はCOVID-19の感染が流行した年であり、同年の第92回大会では無観客試合が検討されたが、結局開催を断念。(同年の夏の選手権大会も甲子園の全国大会のみが中止となった事を受け、その日程を活用する形で)代替措置として、出場が決定していた学校が抽選で決まった相手と1試合のみを行う無観客の交流試合が甲子園で準備されている。
出場校について
基本的には秋季大会の成績をもとに、地域性も考慮して決定する。ここで出場28校と補欠(代表校の出場辞退に備えるもので、各地区につき1~2チーム程度)を選出。
2001年から部員不足やグラウンドがない、豪雪地帯といった学校・地域の特性などの困難を克服した学校や、ボランティア活動といった野球以外の活動での地域貢献で他校の模範となる学校を『21世紀枠』で3校(当初は2校、2013年は4校)を選出。
第75回大会(2003年)から11月の明治神宮大会優勝校が所属する地区に1枠与えられる。
余談
- 山本球場は1922年(大正11年)、当時の名古屋市中区広路町地内に、中区末広町で運動用具店を営んでいた富豪の山本権十郎が私費を投じて独力で建設。1947年に国鉄に買収、同鉄道局の硬式野球部(現JR東海硬式野球部)の練習場に使用されたが1990年に閉鎖、現在は「八事球場メモリアルパーク」が設けられている。
- 高校出場校には変わった学校が出場することがある。
- 1977年(第49回大会)に高知県立中村高校が部員12人で初出場。エースの山沖之彦(後に阪急ブレーブス/オリックス・ブレーブス/オリックス・ブルーウェーブ⇒阪神タイガースに在籍)を擁して準優勝。2017年には『21世紀枠』で再び出場を果たす。
- 1997年には和歌山県立日高高等学校中津分校が分校として春夏通じて史上初の出場を果たした。
- 2012年(第84回大会) 地球環境高等学校(長野県)が通信制の高校としては全国で初めての甲子園出場。
主な出場校
※記事のある出場校、特記すべき高校を掲載。校名は出場当時の名前の場合もある。太字は歴代優勝校。
北海道・東北
関東・甲信越
作新学院 宇都宮学園高等学校(現・文星芸大附属高校)) 佐野日大 國學院栃木
早稲田実業 堀越高校 国士舘高校 日大三高 日大桜丘 岩倉高校 帝京高校 二松学舎大学附属高等学校
慶應義塾高校 東海大相模 法政大学第二高校(法政二高) 横浜高校
松商学園 飯田長姫高(現・飯田OIDE長姫高)
東海・北陸
東邦高校(旧・東邦商業学校)・・・最多勝利数56勝、最多優勝5回。
中京大学付属中京高校(旧・中京商業学校/中京商業高等学校/中京高等学校)
中京高等学校(旧・中京商業高校/中京学院大学付属中京高等学校) 県立岐阜商業(旧・市立岐阜商業学校) 岐阜高校 多治見高校 岐阜第一
県立韮山高校 静岡商業 常葉菊川 浜松商業
敦賀気比
近畿
平安高校(現龍谷大学付属平安)・・・春41回出場で最多。
PL学園・・・最多連勝14連勝。
鳥羽高校(旧・京都第二中学校) 京都市立西京高(旧・京都一商)立命館宇治高校(旧・宇治高等学校) 堀川高校
大阪桐蔭 東海大学付属大阪仰星高校 履正社高校 大体大浪商(旧・浪華商業学校、浪華商業高等学校、浪商高等学校) 北陽高等学校 近大付属高 上宮高校 北野高校 大阪市立扇町商業高校
報徳学園 社高校 川西明峰高校 関西学院高等部(旧・関西学園中) 神戸市立神港橘高等学校(旧・第一神港商) 洲本高校
智弁和歌山 県立桐蔭高校(旧・和歌山中) 箕島高校
中国・四国
岡山東商 倉敷商業
広島商業 広陵高校(旧・広陵中) 崇徳高校 市立呉高校
下関商業
高松商業 観音寺総合(旧・観音寺中央)
徳島商業高等学校 鳴門高校 県立海部高(旧・海南高) 池田高校
九州
福岡工大城東(旧・福岡工大付属高等学校)
清峰高校 海星高校
沖縄尚学 興南高校 八重山商工