羊蹄山
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ようていざん
北海道南西部にある火山。
標高1,898mの独立峰で、日本百名山の一つ。
倶知安町、ニセコ町、真狩村、喜茂別町、京極町の境に位置する。
円錐型の火山で全体的に均衡の取れたその姿がよく似ている事から、「蝦夷富士(えぞふじ)」とも呼ばれる。
有史以降の目立った火山活動は確認されていない。
また南の尻別岳(標高1,107m)の別名「前方羊蹄山」に対してかつては「後方羊蹄山」(しりべしやま)とも呼ばれ、アイヌ語では「マッカリヌプリ」と呼ばれていた。
1949年指定の支笏洞爺国立公園に属する。
主に安山岩と火山砕屑物から構成されており、頂上には大釜と呼ばれる直径約700mの火口がある。
標高1,000m程まではエゾマツやトドマツの原生林に覆われ、それ以上には約260種の高山植物の群落が見られる。
植生の垂直分布の変化がよくわかり、「後方羊蹄山の高山植物帯」として国の天然記念物に指定されている。
広大な山麓ではジャガイモ、テンサイ(サトウダイコン)、アスパラガスなどの寒冷地野菜栽培が行われており、北海道有数の畑作地域である。
酪農も盛んで多くの湧水地がある。
登山でも有名な山であり、登山道は倶知安(比羅夫)、真狩、喜茂別、京極の4コースがある。
倶知安コースと真狩コースの各9合目の間には通年で宿泊が可能な避難小屋があり、夏から秋にかけては管理人が常駐する。
標高はそこまで高くはないものの登山口から山頂までの距離や標高差のスケールが大きく、独立峰が故の強風や亜寒帯という北海道ならではの気候などを勘案せねばならず、中上級者向きとされる。
頂上からは洞爺湖、有珠山、ニセコアンヌプリなどが眺められ雄大である。
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