概要
北海道南西部の内陸部に位置。
虻田郡に属し、町域は北海道庁の部局で出先行政機関の一つである後志総合振興局の管轄エリアである。
北はニセコアンヌプリ(標高1,308m)、南は昆布岳(1,045m)、東は羊蹄山(1,898m)の3つの火山に挟まれた盆地と丘陵地に市街地が広がり、中央部を尻別川が西に向かって流れる。
内陸性の気候で、冬期の積雪は最大で2m程度に達する事がある。
近代的な集落としては、1895年の本州からの本格的な入植開始に始まる。
1901年に真狩村からより分離し、「狩太村」が発足。
新村名は当時の地区名である「真狩別太」の一部を切り取ったもので、大元はアイヌ語で「真狩別川(山の後ろをまわる川)の(尻別川との)合流点」(マク・カリ・ベツ(ペツ)・プトゥ)」に由来するとされる。
1950年の町制移行で「狩太町」となった。
1963年、町内域にもかかるニセコアンヌアプリ連峰一帯が「ニセコ・積丹・小樽海岸国定公園」に指定。
観光客の増加を受けて当時の日本国有鉄道函館本線の「狩太駅」の「ニセコ駅」への改称を試みる動きが、町名改称問題に発展した。
そして周辺自治体の容認もあって1964年に「ニセコ町」に改称。
滋賀県マキノ町(現高島市)に続く、全国で2番目のカタカナ表記の自治体となった。
1968年には狩太駅もニセコ駅に改称された。
ちなみに元々「ニセコ」とはアイヌ語で「切り立った崖」を指し、現町名の直接の由来となった「ニセコアンヌプリ」(連峰)は、同じく「ニセコアンベツ川(切り立った崖のある川)の(水源の)山」という意味であるとされている。
また現在周辺自治体も含めて使用される「ニセコエリア」について、本来ならばニセコ町内を流れるニセコアンベツ川、あるいはニセコアンヌアプリ連峰の地域である意味を、観光地開発目的などのために拡大解釈化がされたものと思われる。
基幹産業は農業と観光業。
農業はジャガイモを中心にトウモロコシ、豆類、サトウダイコン(テンサイ)、米、アスパラガスなどの栽培の他、酪農が行われている。
観光業ではニセコアンヌプリや羊蹄山などの登山の基地となっている他、昆布温泉やニセコ五色温泉などがある。
1960年代以降にスキー場が相次いで開業した事で本格的なリゾート開発が進み、1990年代以降は外国人客の来訪や外国資本企業の参入が大幅に増加した。
その一方で、ゴミ関連などの公衆マナーの低下、施設の乱開発化、物価や地価・家賃の大幅上昇など、地元住民や日本人客にとってはマイナス要因である観光公害が社会問題として全国に広く取り上げられるようにもなっており、近年はいき過ぎた観光開発に規制をかけようとする動きなども見られる。
主要道路では国道5号線が通る。
外部公式サイトリンク
関連項目
ニセコ(曖昧さ回避)