概要
正式名は「沖縄美ら海水族館」。通称「美ら海」。
1979年8月の開館当初は、当館の前身である「海洋博公園水族館」という名称であった。現地では現在も愛称として「海洋博」と呼ばれる事がある。
当時世界最大の7500tの水量を誇る「黒潮の海」をはじめ、国内最大規模の深海水槽などを有する、超巨大な海の宮殿と呼ぶに相応しい沖縄の水族館である。
「沖縄の海との出会い」をコンセプトに、イノー(沖縄方言でサンゴ礁の縁の浅瀬のこと)、サンゴ礁、黒潮の海、マングローブ、深海といった様々な環境に生きるジンベエザメやマンタ、ウミガメ、マナティ、そして深海魚等の多様な海の生物を紹介している。
ジンベエザメの世界最長飼育記録(更新中)、人工子宮をも用いたサメの繁殖の研究、深海生物の治療に使う重力式圧力水槽、イルカ類の人工尾鰭の開発、ピエロカエルアンコウをはじめとした国内初確認の生物の報告、リュウグウノゴテンなどの新種生物の学術誌発表、ROVによる独自の深海調査、国内外の水族館や研究機関との共同研究などなど、動物関係に限っても年間約20報の論文の発表、6件の特許の取得と調査・研究活動は国内の他の水族館と比較してもずば抜けている。
その研究の成果もあり、ナンヨウマンタ、オオメジロザメ、アメリカマナティー、ミナミバンドウイルカ…などの繁殖に成功し繁殖賞をいくつも受賞、ヒメイトマキエイ、オニキホウボウなど何種類もの動物展示を世界で初めて成功させるなど、その飼育展示技術は世界でも指折りである。
他にも、美ら海水族館がある海洋博公園内には、色んな生き物を象った花壇アートや併設の大規模植物園「熱帯ドリームセンター」、オキゴンドウのオキちゃんによるショー、クジラやサメの骨格等が並ぶ展示パート、沖縄をはじめとする海洋文化の研究と展示を行う「海洋文化館」など、様々な展示施設が目白押しである。
関連項目
- DMMかりゆし水族館 - 本島南部の豊見城市に所在する民営の水族館。2022年に美ら海水族館とのコラボレーションを実施した。