「ワシの大輪剣をかわすとは、なかなかやるのう。ダイレンジャー」
演:桑原たけし
概要
リンからは「おじいちゃん」と呼ばれているが、正確には父方の祖母の弟、即ち続柄としては大叔父となる。
作中で最初に来日した際には、リンの女の子らしからぬ剣呑な物言いや日本かぶれした様子を窘めてはいるものの、同時にゴーマとの危険な戦いに身を投じていることを案じてもおり、リンの方も虞翻が自分が渡日して寂しい思いをしていないか気にかけるなど、基本的には良好な関係にある。
大陸古典拳法の達人であり、基本的には戦闘に直接関わることはないものの、歌舞伎小僧との直接対決では彼が憑依した格闘家たちを、その腕前で次々ノックアウトしてみせるほどの実力の高さを示してもいる。
しかしそれ以上に特筆すべきなのが、天才的な発明家としての側面である。当人曰くこれは「趣味」とのことで、作中でも大根千切りマシンやら自動かき混ぜ器といった珍品を披露しているが・・・一方ではオーラチェンジャーを始めとする、ダイレンジャーの各種装備の数々もまた虞翻が開発したものであり、その技術力の高さは折り紙付きと言っても差し支えはない。
作中での動向
作中では2度に亘って来日し、その都度ダイレンジャーに新戦力を授けている。
1度目の来日は、フィアンセで20歳の京劇女優・小喬をさらって日本へ逃げた歌舞伎小僧を追ってのことで、この時小喬が歌舞伎小僧の体内に呑み込まれていたことから、虞翻はダイレンジャーや嘉挧に対し、歌舞伎小僧を倒すのではなく生け捕りにするよう求めている。
・・・のだが、前述した事情までは当初明かさなかったため、亮たちから一時不信を持たれることとなってしまった。とはいえ事情が明らかになってからは、「ヘンテコな爺さん」ではあるがどこか愛嬌もあったと後に評されており、当初の不信感はほぼほぼ解消された模様である。
その後、決闘を申し込んできた歌舞伎小僧と直接対決に及んだ際には、前述の通り拳法の達人としての腕を遺憾なく発揮。一時はロボットに憑依した歌舞伎小僧に追い詰められながらも、来日の際に携えてきたダイレンジャーの新武器・大輪剣を使いこなしたリンによって救われ、小喬も無事救い出すことに成功する。
そして事件解決の後、虞翻は小喬と共に結婚式を挙げるべく帰国の途につくのだが、日本を離れる直前には小喬に預けていた白虎真剣を、とある古寺の大岩に突き立てる形で残していっており、しばらく後に嘉挧に対してその持ち主――即ち6人目のダイレンジャー誕生の時が迫っていることを、気力によって伝えている。
2度目に来日した際は、折しもゴーマによってコウが攫われた直後のことであり、この時も異変を予感して新必殺武器・気力バズーカをパーツ状態で分解して日本に持ち込み、リンの部屋で組み立てに当たった。
またこの滞在時には、天宝来来の玉が7つ存在することを明かしてもおり、その7つ目の玉を持つ亀夫の正体が、超気伝獣・ダイムゲンであると看破するなど、洞察力に長けたところも見せている。
だがこの後、ダイレンジャーは大神龍の襲来に端を発した停戦や嘉挧の裏切りによる強制解散と予想外の事態に直面していくのだが、虞翻は存在が忘れ去られたかのように事態に介入することはなかった。
関連タグ
虞翻:名前の由来となった、後漢末期から三国時代にかけての学者・政治家。王朗や孫権に仕え、「古の狂直」と評されたほどに胆力のある直諫の臣としても知られる