概要
「花本美佳と言います。郡様に初めてお会いした日から巫女をしています」
星屑の襲来後に巫女としての力に目覚め、同じ県の勇者である千景を見出す。
(『結城友奈は勇者である 花結いのきらめき』キャラクター紹介)
プロフィール
※『花結いのきらめき』のキャラクター紹介によるもの。
初出は『結城友奈は勇者である 勇者の章』に登場した英霊之碑にて確認できる名前のひとつ。
人物像
郡千景を見出した巫女で、彼女の事を強く慕っており(第一印象からして「神か天使かと思うほど美しかった」)、会話の話題にするために彼女が遊ぶゲームを全て聞き出して遊んでいるほど。ただし、彼女とは以前から面識があった訳ではない上に見出した時以来一度も会えておらず、当の彼女からどう思われているのかは不明。
勇者達のお目付け役に立候補した事もあるが、人と話すのが苦手な事もあって上里ひなたが選ばれた事は順当だと思っている。
神社の娘であるため、宗教的な事柄に詳しい。親から教わった祝詞を唱えた際大社の神官に「ふさわしくない」と注意された(このシーンは、『乃木若葉は勇者である』にて間接的にだが描かれていたもの)事もあり、大社が教える独自の宗教大系を「神樹教」と呼び、大社の事も「歴史上稀にみるほどの歪な組織」と評し快く思っていない節がある。
なお父親も大社の神官となっているが、要職には就いていない。
水恐怖症(膝までの深さのぬるま湯に入るのがやっと)であるため、滝行は免除されている。
よく名前を「ミカ」と読み間違えられるのがコンプレックス。そのためか他者からは基本的に名字呼びされている。
『新米勇者のおしながき』にも登場する。
花結いのきらめき
2021年1月から登場。
召喚された『きらめきの章』11話では、3年前以来となる千景との再会が実現し、対面した直後は明らかに緊張しており、千景に「もっと楽にしていいから」と言われるほどだった。
高嶋友奈達他の勇者達の事も様づけで呼び、「郡様を支えてくださったのだから、かしこまり足りない」と敬意を示していた。
あまりにかしこまりすぎる様を千景にやんわりと注意されるのがお約束になっており、「自分が何をしたいのか」を考える機会が増えている。また、勇者部のいろいろとフリーダムな空気に感化されて、無理にはっちゃけようとして滑ってしまう事も。
初めて参加したバレンタインイベント(5年目)では、千景のことを熱く語りすぎて頭から蒸気を吹き上げて部室内を湯気だらけにしてしまうという一幕も。
本作では名前の読み方を千景がしっかりフォローしたからか、一部から名前呼びされている。乃木園子からのニックネームも「よしよし」。
作るうどんは鰹のタタキうどん。どこぞのポンコツお嬢様と違ってちゃんと鰹のタタキをうどんの具にしている。
余談
偶然にも、第1話が掲載された電撃G's magazine 2020年3月号では、敬愛する千景と中の人が同じスクールアイドルが特集されており、表紙を飾っていた。
ネタバレ注意
千景が大社の命令により実家へ帰る事になった際に、美佳は反対したが退けられたため、大社を脱走しようとした。その結果、別棟へ隔離される処分を受けた。
反対した理由は、千景の実家や故郷の事情を(知り合いだった神社の従業員伝いで)知っていた事に加え、バーテックスが現れれば再び復帰させる事を前提にした命令だったため。美佳は、千景を病院などへ移し完全に戦線離脱させるべきと主張した。そして、それによって生じる戦力低下も、「勇者様を神聖視するのが神樹教(大社)の教義の一つだというなら、何十人か何百人かの命より郡様の命の方が重い」と過激な主張をして引かなかった(この美佳の主張を認めてしまうと、「価値の低いもの(勇者以外の人間)を守るために価値の高いもの(勇者)が犠牲になる事になってしまい、勇者の戦いの意義自体が揺るがされかねない」との論理から、大社としても受け入れることは当然できないと烏丸久美子から指摘されている)。
やがて、美佳の危惧が現実のものとなり、千景が戦死し葬儀が実家で個人的に行われる事を知ると、独断で遺体を引き取るべく大社を離脱し彼女の実家へ向かう(この時烏丸が実家の場所を教えたり事情を察した真鈴が周囲の気を逸らさせて大社を出る隙を作るなど、さりげなくフォローされていた)。
樹海化の影響による洪水が行く手を阻み、水恐怖症に苦しみながらも浸水した街中を進んだ末、千景の遺体をほぼ一方的に引き取り(なおこの時、言いがかりをつけて暴力をふるってきた千景の父を酒瓶で一発殴っている)、自身の実家の神社で葬儀を行った。場所は不明ながら埋葬も行ったようである。
「私はいつまでも郡様の味方です。永遠にそれは変わりません──」
この騒動の最中で、美佳は大社の歪さの理由を、戦いの事もろくに知らない門外漢が中心にいるからと考え、上里ひなたこそが大社の中心に立つのにふさわしいと思うようになり、「乃木若葉が大社の誤った舵取りの犠牲になる事を防ぐにはそうするしかなくなる」と予言のようにひなた本人に伝え、実際にそうした時には「千景の遺体を奪わない事」「どんな形でもいいから千景が生きた証を残す事」を条件に彼女に協力し大赦に復帰した。
その後は本格的に宗教学や民俗学を勉強。巫女から主導権を取り戻そうとする神官達にその知識を持って抵抗し、ひなたを支え続けた。