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概要

四大部州の一つで、現実の中国も含まれる東勝神州の海の外にある傲来国(ごうらいこく)が面する大海にある山。

中国神話では神仙たちが住居として「十州・三島」が語られているが、花果山は十州の源にして三島の中心とされている。


天地開闢のおり、清濁が分かたれ、鴻濛(こうもう、混沌のこと)が別れた際に生じた太古の名山である。


この山の頂にあった石が天地の霊気と太陽と月の精華を浴び続けた事で内部に「仙胞」を宿した卵が生じ、ここからのちに「孫悟空」「斉天大聖」と呼ばれる事になる一頭の石猿が誕生する。

ここには悟空以外にも猿たちがおり、彼は他の猿と仲良しとなった。悟空は「水簾洞」を見つけた功績により猿たちの王となった。


後世に続編として書かれた『後西遊記』では三蔵一行の取経の旅から二百年余経ってから、新たなる石猿「孫履真」がこの地で生まれる。


水簾洞

花果山中の谷川の奥、水源地の滝、水が流れ落ちる簾(すだれ)にかくれていた洞窟であり、「水簾洞」の名はこれに由来する。

悟空以前にも利用者がおり、中の空間には橋がかけられ住居があり、火が使われた跡もあった。

中央に立てられた石碑には「花果山福地、水簾洞洞天」と彫られている。


悟空は他の猿たちに風雨をしのげる場所を見つけた功績を説いて王とする事をもとめ、認められると「美猴王」を名乗り、猿たちを再編制してそれぞれに君臣の位と職務をさだめた。


ここで四、五百年にわたり幸せで楽しい暮らしを送る美猴王だったが、やがて老いと死について考えるようになる。

相談した部下から聞いた「閻魔大王の指図(死の運命)」を免れる三種の存在「仏・仙・神聖」に興味を抱いた悟空は、かれらを探し尋ね、海と天の果てまでも巡って不老不死を獲得すると決意する。


こうして四大部州の他の州に渡り放浪した彼は南贍部洲(天竺インドもここにある)にて「須菩提祖師」と出会い「孫悟空」の姓名をいただき、師事の末に仙道の多数の術を習得した。

力をつけ水簾洞に戻った彼は、主の不在の間にここを占領しようとしていた混世魔王を倒し、「孫」の苗字は洞内の他の猿たちにも共有されることになった。


が、これで終わらず、悟空は資源獲得・武力増強のため傲来国に攻め入り、道術も用いてこれに勝利。

これを知った花果山の猿以外の獣たちからなる七十二の洞窟の勢力も傘下に入った。


だが、悟空の覇道はこれで終わらなかった。混世魔王から奪って使っていた大刀が自分には扱いにくいと感じていた悟空に、四匹の長老猿が、凡俗と異なる仙聖に相応しい武器を龍王たちに献上させればいい、と吹き込んだ。

その考えに乗りこれも実現させてしまった彼は冥府の十王、天界の神仙と、高次の存在に次々と挑みかかる。

その強さと大暴れぶりに、天界側から妥協案を示され天上における官職すら得た悟空だったが、それでも満足することはできず、やがて天帝に反旗を翻した彼は配下ともども神仙の総軍をもって制圧された。

悟空が釈迦如来によって五行山に封じられた後、二郎神によって花果山に火が放たれ、四万八千の配下の大部分が焼死した。隠れて生き残った者達も、食糧となる花も木の実も灰になったため生活の為にその半分が他の土地へと去った。彼等は数百年の時を経て三蔵一行から一時離反する形で帰ってきた主君と再会できたが、それまでの二年間で生き残りの半分が人間の猟師に狩られ、皮を取られたり食肉にされたり芸を仕込む見世物用にされたり等の憂れき目に遭っている。


水簾洞以外の洞

前述の通り、花果山には数十を超える洞窟がある。また「妖怪のいる洞窟」は他にもあり、例えば混世魔王の拠点である「坎源山水臓洞」は水簾洞からみて山をくだった下にある。このほか獨角兕大王の金兜山金兜洞などが『西遊記』に登場する。


悟空の拠点となる洞窟はバージョンによって違いがあり、「楊劇西遊記」では「通天大聖」である「孫行者」が花果山中の「紫雲羅洞」に住んでいる。


現実世界の花果山

現実の中国には同名の山が複数存在する。それぞれ江蘇省河南省広東省にある。


江蘇省の花果山は唐と宋の時代には蒼梧山と呼ばれていたが、後に花果山に改称された。当山は文学作品に登場する霊山のモデルとして、または一部の道教、民間信仰にも取り入れられた斉天大聖の生まれ故郷として国内外から観光客を集めている。


関連タグ

火焔山 子母河


カカロット(Kakarot):ドラゴンボールにおける孫悟空の本名であり、花果山の日本語読み(Kaka-San)とニンジンの英語訳(Carrot)が名前の由来だと思われる。

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