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虞美人

ぐびじん

西楚の覇王・項羽に常に従っていたとされる楚の女性。『史記』『漢書』に登場する。虞姫(ぐき)ともいう。
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史書での虞美人編集

垓下の戦いの時期、軍に敗れたの将軍・項羽に常に従っていたとされる女性

虞姫(ぐき)ともいう。


史記』及び『漢書』に登場する。虞とは漢書では姓とされ(「有美人姓虞氏」)、史記では名であったとしていて(「有美人名虞」)、真相は不明。「美人」というのも、その美しさを表現したのか後宮での役職名であったのか、記録には残されていない。


垓下の城にて漢軍に包囲された項羽は、敵兵の間から自国である楚の歌が聞こえてきた(故事成語「四面楚歌」の由来)ことで、己の死地を知る。もはや楚の民すら漢軍に降伏して、敵の陣営で楚の歌を歌っているのだ。この有様を見た項羽は、なお戦う闘志は残っていてももはや騅という愛馬を駆ることすらできないと嘆き、次のような歌を歌ったとされる(『史記』及び『漢書』)。


虞美人

力は山を抜き気は世を覆う

時利あらずして騅逝かず

騅逝かざるを如何せん

虞や虞や汝を如何せん


項羽はこの歌を繰り返して歌い、虞美人もまた、これに合わせて歌う。項羽の目から涙が零れた。左右の臣下も皆泣き伏せ、項羽を仰ぎ見ることもできなかったという(『史記』)。


覇王別姫

この後項羽は出撃して烏江という地で討死する。虞美人についての記述は史書にはないが、創作に登場する際は、項羽の出撃に先立って自殺したと解釈するケースが多いようだ。


登場する作品編集


創作上における関連イラスト編集

虞姫さま虞美人

虞美人虞美人(色付き)

センシティブな作品センシティブな作品


関連タグ編集

中国史  項羽 虞美人草 虞姫 四面楚歌 項虞

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