この名称を用いた作品を以下に挙げる。
- 司馬遼太郎の小説『項羽と劉邦』(本記事で記述する)
- 横山光輝の漫画『項羽と劉邦』(本記事で記述する)
- 中国のテレビドラマ『大漢風 〜項羽と劉邦〜』原題は『大漢風』。
- 中国のテレビドラマ『項羽と劉邦 King's War』原題は『楚漢伝奇』。
司馬遼太郎の『項羽と劉邦』
『漢の風、楚の雨』の題で『小説新潮』に連載された(1977~1979)。新潮社から単行本化される時に、『項羽と劉邦』と改題された。新潮文庫からは1984年発行、全3巻。2005年に改版されて再発行。
戦乱に明け暮れた中国の春秋戦国時代を統一した偉大なる秦の始皇帝が世を去った後、秦帝国は内紛で混乱し、民は過酷な支配と重い負担に耐えかねて次々と反乱を起こした。その最大の勢力は火がつけば恐るべき強さを発揮するとされた楚の遺民たちであり、率いるは楚の伝説の名将項燕の息子項梁とその甥で百戦百勝の英雄項羽。また沛の地には、ろくでなしと蔑まれながら、不思議な魅力で人々を惹きつける劉邦という群雄が現れていた。各地での敗戦になす術もない秦の都では、名将章邯が秘策をもって反乱討伐を願い出る。
項羽や劉邦といった主役たちだけでなく、脇役たちの人生まで掘り下げられた群像劇である。
なお作中で「72は五行で土」と言っているが、五行で7、2は普通火の属性。土が5
横山光輝の『項羽と劉邦』
『通俗漢楚軍談』を元に『三国志』の後釜として1987年から1992年まで「コミックトム」にて連載された(1987~1992)。元々の題は『若き獅子たち』。単行本は潮出版社刊で全21巻。
本作で描かれなかった出来事は『史記』のコミック化で補完されている。