🌳概要
・物語の主人公で、人間の日本人男性。
・二十代をブラック企業に務めて体を壊し、三十代は死ぬまで病院生活した末に享年39歳、という何気に悲惨な過去がある(実は創造神の個人的失敗により火楽の人生にデバフがかかっていた)。
・死後に神と対面し、創造神の色々な事情(創造神自身の仕事による失敗で火楽を不運の人生に巻き込んで最終的に病死させた罪悪感もあり、アニメでは謝罪している。)もあって異世界転移することとなった。
・その際に神から『二十代まで若返り』・『万能農具』・『健康な肉体』・『初心者パック』といった特典を与えられ、自身が望んだ『あまり人の居ない場所』(実際は人が皆無の場所)へと転移させられる。
長い入院生活の中で数少ない楽しみだった『アイドルが農業をする番組』から農業をしたいと願い、万能農具を授かった。(ちなみに『その次の番組』も好きだったらしく、そこからの着想で運動会を提案した。)
・当初は万能農具で土地を開拓し一人で生活していたが、次々と現れる移住者達と協力して村を発展させてゆく。
・登場キャラクターの内、村に定住している人型の女性且つ、特定の相手がいるor外観が妙齢の女性でない人物以外とは大体肉体関係を持っている。(初期二人以外は繁殖目的で襲われている。)
🌳性格
・理性的で温厚、かつ行動派。ただしネーミングセンス皆無に加え、現代日本人的な暢気さや天然ボケの傾向があるため、読者視点ではやたら危なっかしい。
・普段は温厚な反面、自分が築き上げた村・畑・家族に危害を加える敵には、容赦なく苛烈な対応をするという一面も見せる。
異世界ということもあり、元の世界とのギャップに困惑しつつも異世界のルールに適応して意外と逞しく生きていく。
・アニメでは原作よりマイルドな性格になっており、アニメ1期時点ではルーのみを本妻としている。ティアとの関係はどちらの解釈にとれる曖昧の関係のままアニメ1期は終了した。
🌳能力
【万能農具】
・「農業をしたい」と願ったヒラクへと創造神が与えた道具で、本来は農業神の管轄。
・ヒラクの体内が保管場所となっており、手放しても念じればすぐに手元に召喚される。当然ながらヒラクにしか使うことが出来ず、しかも使っている間は疲労や空腹を感じることがない。意識が加速する効果もあり、慣れを重ねるほどかなりのスピードで丁寧な仕事ができるようになる。
・しかも鍬・鎌・斧・ハンドドリル・ヤスリ・一輪車・投擲槍など、農具にとどまらずヒラクのイメージ通り様々な手作業用の道具に変形する。ただし自転車のように複雑な機構をしていたり、釣竿など別の神の管轄下にあるものはNG。
・各形態は道具として性能が高いだけでなく、魔法的な能力を持っている。形態と効果はおもに次のとおり。
形態 | 効果 |
---|---|
鍬(くわ) | 基本形態。振り下ろした刃の手前にあるもの全てを粉砕して肥料と化す。これで耕された土地は祝福されるため肥沃になるほか、その際に念じていれば、一昼夜程度で種を撒かずとも農作物が芽吹く。このため移植された《世界樹の苗木》はあっさり根付き、驚異的な速さで生長した。何気に物騒極まりない性能で、作中では数多くの魔獣の首を片手間で刎ねている。キレそうになったヒラクが殺し文句として「耕してやろうか?」と言うのはこれのため。 |
斧 | どんなに硬く太い大木も一撃で断ち切り、しかも乾燥・ヤニ抜きなどの必要も無くすぐに薪や木材として使えるようになる。クワと違って、原型が残るのが特徴。板橋や丸太テーブルに加工したのも、この形態と思われる。 |
ハンドドリル | あらゆる物質を簡単に削りとる。漫画版で活躍。 |
ヤスリ | ハンドドリルと似た効果だが、こちらは仕上がりが滑らか。生木へのダメージ・影響も少なくなるようだ。漫画版で活躍。 |
シャベル | 地面の掘削に向いた形態で、これである程度掘った穴からは清水が湧き出る。 |
虫眼鏡 | 本来の用途とは異なるが、集光発火用に用いられた。当然ながら日中のみ。 |
ナイフ | 木工のほか、獣肉の解体にも用いられる。石包丁などを削り出したのもこれだろう。作中では魔法金属や竜鱗すらあっさり削っている。 |
ハンマー(木槌) | 土の転圧がメインで、杭打ちの場面は無い。 |
ジョウロ | これで撒いた水には自動的に除虫効果が付与される。どう見てもプラスチック製。 |
一輪車 | 手押し車。本来なら荷物運搬用だが、作中では長距離移動用として用いられた。古式な形状ではなく、ホームセンターとかで普通に並んでいるような現代式。死の森の木材や死の森の魔獣など重い物を運ぶ時に使用される。 |
投擲槍 | あらゆる装甲・遮蔽物・魔法防御を貫通して、標的を貫く攻撃形態。射程も無限っぽい。この際、「突き刺さる」ではなく「周囲を分解するかのように貫通する」のが特徴。照準の際に補正が入るようだが、追尾性能は無いので距離があると回避されることはある。神属性を帯びているらしく、グッチたち悪魔族にとっては「かすっただけで消滅しかねない」という天敵に等しい存在。 |
しゃもじ | チーズなど発酵食品を作る際に使用。使用の際に念じていれば、酵素や菌なども自動的に付着されるもよう。 |
ノミ | 木工や金属加工に使用。真球や正多面体なども正確に削り出せる。彫像の場合、モデルが抽象的な場合は『万能農具』が記録しているイメージが強く反映されるようだ。 |
鳶口 | バールのような形状をした一本爪の工具のこと。作中では重量物の牽引に使用。その際に重量軽減効果が働いてるようだ。 |
彫刻刀 | 木工の際に使用。効果はノミと同じ。 |
ブーメラン | 子供用の玩具を作る際に、そのモデルとして使用。 |
手鎌 | クロの子供を丸呑みしたアースラットを土にせずに倒す時などに使用。 |
大鎌 | マイケルさんへの贈答用に死の森四大魔獣の一角であるグラップラーベアを狩った際に使用。 |
これらの他に、麻雀牌(粘土製)の製作には焼き型が使われたもよう。
・実は神具なため、普通の人間は精神力を吸い取られて最悪死んでしまうという事実に創造神は送り出してから気づくのだが、実際は同時にヒラクへと与えた『健康な肉体』のおかげで、ノーリスクで使えていることを知り、見なかったことにしている。
ちなみにアニメでは創造神が農業神によって『正座300年』の罰を与えられた。
書籍版第3巻の書き下ろしにより詳細が判明。大元は創造神の所有物である変幻自在の武器『神槍グライム』で、5年目春のワイバーン退治などに用いられた投擲槍の形態がこれに近い。そのレプリカのレプリカに創造神の娘である農業神の能力をいくつか付与した結果、現在のような『万能農具』として新生したらしい。
農業神の管轄外の道具にもなれるが、その原因は正確には『他の神の管轄でない』かららしい。
🌳【健康な肉体】
・あらゆる病気に罹らなくなり、体力や精神力の消耗もすぐに補填される加護。
・《万能農具》による精神力の消耗や広範囲の作業の疲労も日々の夜活もこれがあればこそな村長ヒラクの縁の下の力持ち。
・インフェルノウルフの体当たりや本気の甘噛みにもちょっと痛いで済む位の防御力。
・吸血鬼に血を吸われてもノーダメージ。
・スタンバッシュや竜族の威圧や魅了や精神操作も効かない。
・寒さや熱さ、空腹や満腹には効力を発揮しないので要注意。
・神の存在を宿した存在の攻撃は貫通するので要注意。(例:魔神を宿した猫によるひっかきで怪我をする。)
・絶倫(ただし、夜な夜な女性陣が襲ってくるため、押され気味。)
🌳《基本的な人間との会話》
・創造神から《初心者パック》と称されたいわゆる翻訳能力。全ての言語が日本語に見えて日本語に聞こえて日本語で喋れば喋りかけた相手には相応の言語で聞こえる。
・どの人種とも会話可能。文章も暗号も読める。古代語にも対応するのでルーの翻訳助手にもなる。
・多種多様な文化があったこの世界ではすでに使われてない・取っ掛かりもない言語も多く、数々の研究者が古代遺産を見つけては日々読めない言語に頭を悩ませることもしばしば。
・村長には一般的な言語から水性種族言語や古代妖精語まで全部同じように聞こえており、その対象に向けて話すとその言語になっている。
・村長からすると全部日本語を使ってるだけ。それゆえみんな同じ言語を使い、互いに通じてると思っている。それゆえ自分抜きでお互いで話してくれと他人に求めるため《大樹の村》では住民のマルチバイリンガル化が進められている。新しい住民が増える度に学ぶ言語が増える。
🌳戦闘力
・本人としては低いと思っているが、ヒラクから敵認定を受けた外敵は《万能農具》と《健康な肉体》による「使用中は疲労を感じない能力」と「手元に戻ってくる能力」、「意識加速能力」に「強力な破壊効果」が合わさった「一撃必殺級の攻撃が高速連打されることになり近づくこともできず、そのうち被弾する」という末路を辿る事になる。
・事実上の敵無し状態となっている(しかし、ドラゴン族が手段を選ばなければ村ごと焼いたり、暗殺は可能らしい)。
・また『万能農具』を内蔵しているためか、感覚の鋭い者たちからは「神に似た気配を持つ」と評されており、丁重に持て成されている。
・異世界人なせいか魔力や魔法的才能が皆無というのは大きな欠点と思われがちなのだが、『万能農具』が強すぎるので魔法が使えなくても戦闘能力には一切影響がない。
・『万能農具』は意思を持っており、仮にヒラクが無防備な状態であっても彼に殺気や殺意を向けた相手を自動的に迎撃する機能が備わっていることから、『万能農具』を出される前に先手必勝で暗殺するという手段もほとんど意味を成さない。
・また彼に直接従っているインフェルノウルフの群れとザブトンを筆頭にするデーモンスパイダーの群れはヒラクの命令を最優先し、ヒラクの敵対者には容赦なく対応する。
🌳立場
・開拓してる土地は《死の森》と呼ばれており、魔王ですら死を覚悟するほどの危険地帯。そこで王侯貴族を越える水準の文明的生活(所々ブラックテクノロジー)していることから、色んな人物・勢力から重要人物視されている。
・村での役職は「村長」であり、人口増加にともなって増設された一村~五村においても村長という立場に就いている(各村の代表はあくまで村長代理)。また、港町シャシャートの飲食店《カレー屋マルーラ》の開業に伴い、肩書きに「店長」も追加されるようになった。五村ではラーメン屋開業で「大将」と呼ばれている。
(ハイエルフ移住直後のヒラクの過去の役職に「王」や「領主様」や「大村長」というのがあったらしく訂正に時間がかかったらしい。なおヒラクの考えた「村長々」は鬼人族に一笑されなかった事にされた。)
ちなみにヒラクの役職について部下に質問された時の魔王は彼を「新魔王」または「超魔王」と表現していた。ヒラクが空飛ぶ絨毯に乗っている時に目撃した一部の魔王国住民には「大魔王」と勘違いされたが、ヒラク自身は魔王が周囲にいた為、勘違いされた事に気づいていない。勘違いした国民には魔王がヒラクを『魔王を超える存在』と紹介しつつ秘密にするように命令している。
・13年目の春以降はザブトン主催の新春パレードに参加。始祖さん・竜王ドース一家・魔王&四天王たちがノリノリで参加するなど年々規模が拡大しており、並みの王族を越える人望と権力を得たことを確固たるものとしている(もっとも本人としては「周囲の希望に乗ってあげた」だけなのだが)。
🌳関連タグ
大樹の村の掟
・褒賞メダルに関するトラブルを起こした者は大樹の村を追放する(リアは死の森に放り出すと解釈した模様、一般人だと死刑と変わらないが、ヒラク自身は強い所為か気づいていない)。
・ヒラクの戦闘力とヒラクに従うインフェルノウルフとデーモンスパイダーの戦力を鑑みて、ヒラクを除いた大樹の村の住人たちの間ではヒラクの逆鱗に触るようなことは極力排除することを誓約している。
・もしヒラクやザブトンやインフェルノウルフが世界の破滅を望めばそれを止められる者がドラゴン族以外いない。
・仮にヒラクが暗殺されるとドラゴン族含めて彼らを制御できる勢力は存在しない。
・一度国家間での諍いに巻き込まれる形で被害を受けた際は、ヒラク以外(主にザブトン、始祖・ハクレンが中心になって)が動き、その原因となった国がコーリン教の管理下になるまでの報復VTRを撮影、ヒラクに視聴してもらっている。