概要
宝箱に擬態し、プレイヤーに襲いかかる、いわゆるミミックに相当するモンスター。
初代DARK SOULSから登場し、シリーズ皆勤で登場している。
宝箱だと思って開くと、いったいどこに収まっていたのか長い腕でプレイヤーを口の中に放り込み、噛み砕いてくる。この攻撃は生半可なHPや防御力では即死を免れないため、間違えて開いた瞬間にYOU DIEDがほぼ確定する。
また、運よく生き残っても噛み付き攻撃が終わった後は何事もなかったかのようにまた元に戻る。当然間違ってもう一度開けると同じように喰われるので注意。
貪欲者のトラップを回避するには、外見で宝箱と見分ける、宝箱はとりあえず一度攻撃してみる、特定のアイテムを使うなどの方法がある。そのトラウマから、宝箱はとりあえず一度殴る習慣をつけたプレイヤーも多いのではないだろうか。
初登場はセンの古城。大量のペンデュラムが振る狭い足場や即死級のダメージを持つ大岩がゴロゴロ転がる地帯を抜けた先に位置し、ようやく一息つきながら宝箱を開いた数多の不死たちを噛み殺した。その後もいくつかのステージで登場する。
対処法や見分け方
通常の宝箱との外見の差異としては、
- 本物の宝箱と貪欲者で色が少し違う
オブジェクトである宝箱とエネミーである貪欲者ではライティングが異なるので、そこを見分ける。
- 宝箱に向かって右側面から伸びている鎖の形
本物の宝箱は円状に丸まっていて「?」のような形をしているが、貪欲者の鎖は先端が手前側に伸びている
- 貪欲者の宝箱は呼吸のためか上蓋がかすかに上下し、隙間から歯が見える
などが挙げられる。
ただし、Wikiなどで情報を得ずにシリーズ初心者が見分けるのはほぼ無理。
また、オンラインプレイでは親切な不死たちが貪欲者の前に注意喚起のメッセージを残していることが多いため、見分けることが容易となる。ただ、至極無害な普通の宝箱の前に注意喚起が書いてあったりすることもあるのだが……悪戯好きな不死は存外に多いようだ。
初見殺しに定評のあるモンスターであるが、貪欲者の恐怖はそれだけにとどまらない。
正体を見破って攻撃を加えると、これまたどこに収まっていたのかやたらと長い胴体と手足を伸ばして立ち上がってくるのだが、ここから繰り出される格闘攻撃がこれまた極めて攻撃力が高く、更にシリーズによってはガード不能の掴み攻撃まで備えている。タフな上にこちらの攻撃で怯みにくい性質もあいまって、正体を見破ったけれどそのまま殺されてしまった、といったことも多い。挙句の果てには、某有名格闘ゲームの竜巻旋風脚じみた技まで繰り出し、盾ガードもろともなぎ倒してくる。
戦闘中は千と千尋の神隠しに登場するカオナシのような奇妙な鳴き声を上げる。
さらに宝箱の中身、口内?に相当する部分はなかなかにグロテスク。
その恐怖は倒す瞬間まで止まることはない。
正体を見破って攻撃を加えると宝箱状態から戦闘態勢に移行するが、この移行までの間が非常に長いため、この間に一気に攻撃を加えて畳み込めば被害を抑えつつ倒すことが出来る。
事前に武器に魔法や炎等の属性を付与したり、マルチプレイならば強攻撃を息を合わせて叩き込むといいだろう。
基本的に固定の強敵に分類されるので、倒すと光とともに消滅し、再配置されることもない。
また、倒すとレアなアイテムや、特殊な強化を施された武器類を落とすあたり、しっかり宝箱として働いて(?)いるらしい。
最後の特定のアイテムを使う方法だが、ロイドの護符というアイテム(ダークソウル3では「不死狩りの護符」)を貪欲者に投げつけると、なんと蓋を大きく開き、口を開けてだらしなく舌を出して眠ってしまう。
この時、本来貪欲者を倒すことで手に入るアイテムを先に入手することができる。
また、後述の貪欲者の烙印の抽選も行われるため、篝火からアクセスの容易な貪欲者はあえて放置され、ロイドの護符を大量に入手した不死たちに眠られては殴られを繰り返すハメになる……と言われている。
貪欲者がらみのアイテム
貪欲者を倒す、または眠らせて起こすを繰り返すと、
まれに「貪欲者の烙印」という頭防具を落とす。これもシリーズ皆勤。
この見た目は貪欲者そのものであり、頭にかぶるとミミックになりきれる。
防御性能はお世辞にも高いとは言い難く、それどころか被っているだけでHPが減っていく呪いの防具だが、敵の撃破時のアイテムドロップ率が上がり、敵から獲得できるソウルが増える効果がある。他の獲得ソウル増加、ドロップ率上昇と重複するため、主に強化素材などのレアドロップ狙い、あるいはソウル稼ぎ時に使われる事が多い。
また、いわゆる倉庫(デモンズソウルでいえばトマス)の役割を果たすアイテム「底なしの木箱」も貪欲者の烙印と呼ばれることがあるらしく、何らかのつながりがあるのかもしれない。
DARK SOULS2では
引き続きやはり登場。前作では本物の宝箱と違う部分があることを知っていれば簡単に見分けることが出来たが、今作ではより見分けにくくなっている。
しかし希少なアイテムを持っていることは変わらず、一度倒すとリスポーンもしない。
前作での経験を活かして「とりあえず宝箱は殴ってみる」ことでやはり貪欲者かどうか見分けることができる。
が、しかしそこはフロム。
今作では木の宝箱は攻撃すると壊れて中身がゴミクズになるという経験者の教えを逆手に取った仕様を取り入れてきている。今作では耐久値が有って壊れる「木の宝箱」と壊れない「鉄の宝箱」があるが、貪欲者はどちらにも存在するためタチが悪い。前作と同じように考えず適当に殴って確認していると、当然木の宝箱は壊れる為「今作の宝箱(木)はゴミクズばっかりだ」なんて事になってしまう。特に脳筋は。
今作でも手軽にメッセージを残すことができるので、事前に宝箱付近にメッセージを残すことで初見殺しに対する忠告を行える。メッセージ自体も前作より幅広い組み合わせで文が作れるがそのメッセージを無視すれば当然お陀仏である。
上述した通り、頭部は木製と鉄製の二種類がある。また、いくらかモーションが前作から変更されており、前作では腕で引き入れて食らいついてきたが、今作では開けた瞬間自分から立ち上がってかぶりついてくる。また、ダークソウル無印の個体よりも体が大きく、攻撃を加えた後は直立するのではなくブリッジの体勢で戦闘するというかくし芸を身につけたり、何やら体液か唾液のようなものを吐きつけて攻撃する手段も獲得した。
その異様な長身と相まってインパクト絶大である。
また、DLC第三弾の凍てついたエス・ロイエスでは氷の中に閉じ込められた貪欲者もいたりする。
DARK SOULS3では
当然のごとく再登場。2のような殴りすぎると宝箱が壊れる仕様はなくなり、とりあえず殴れば正体を見破れるのは従来作どおりとなった。種類も木製のものに統一されている。
メッセージも初代と違って2と同じく最初から誰でもその場に残せるようになり、選べる言葉も増えた為、オンラインでメッセージを拾っていると大体はメッセージで見破る事が出来る。
過去作の情報も多く出ているので引っかかって喰われるという事態は過去作に比べて少なくなっていると思われる。
しかしそこはフロム、タダで易しい仕様にするはずもなく……
なんと最初のステージ『ロスリックの高壁』にいきなり投入という、これまたシリーズ経験者の思考を逆手に取った仕様を取り入れてきた。
従来作では貪欲者は登場しても中盤以降だった為、「まさかこんな最序盤にはいないだろう」と思っていたらモグモグされていた、というシリーズ経験者は決して少なくはないだろう。配置されている部屋は飛竜の火炎を掻い潜って駆け込む部屋なので、窮地を脱して一安心と思ったら貪欲者に喰われるという二段構えの罠とも言える。
おまけに最序盤なのでステータスや装備、アイテムが整っていないことが多い。そんな状態かつ狭い室内で貪欲者と対峙しようものなら、たとえ経験者であってもYOU DIEDに追い込まれる可能性が高い。ただし、腐っても宝箱なので、倒すことができれば序盤では強力な「深みのバトルアクス」が入手出来る(装備するにはある程度のステータスが必要だが)。
一方、『カーサスの地下墓』では中ボスのデーモンと同じ部屋に潜んでおり、殴って目覚めさせた後にデーモンのところまで走れば、両者を対決させることが可能。HPに2倍以上の差があるのでデーモン側が有利だが、攻撃力は互角なうえに攻撃頻度は貪欲者側の方が高いので、貪欲者が勝つことも珍しくない。どっちが勝っても相応に弱っているはずなので、楽に「黒刀」(と「デーモンのソウル」)を入手できるだろう。
また、正体を見破られた後の戦闘スタイルも、ダークソウル無印の直立姿勢で格闘戦を仕掛けるスタイルの個体と2のブリッジの姿勢で戦う個体の両方が存在する。個性の違いだろうか?