シロとクロに分かれての、騙し合い、化かし合い、腹の探り合いでゲームは進行する。
紛れ込んだ殺人者「クロ」を暴き出し、見事「学級裁判」で処刑せよ!
超高校級の概要
『超高校級の人狼』とは、2013年10月26日発売の、製作協力アークライト、発売元アルジャーノンプロダクトで製作された、カードを使用したテーブルゲームである。
さらに、2014年11月28日には拡張用の新カードセット『超高校級の人狼 MANIAX』が発売。
人気のテーブルゲーム『汝は人狼なりや?』を基盤に、『ダンガンロンパ』シリーズの世界観を当てはめた、推理と殺人の世界。
しかし大きく違うところは、キャラクター毎に得られる「能力」と、配られる「アイテム」の存在。
コレによって無能力であった村人でもさまざまな抑止力を持つ事が出来る。
※『超高校級の人狼』は、ゲーム内容の一部にゲーム『ダンガンロンパ』『スーパーダンガンロンパ2』のネタバレを含みます。
超高校級のルール説明
以下、人狼のルールがベースとなっているので、そちらのルールをある程度知っている前提で説明する。
基本的な進行は通常の「人狼」と同じだが、重要な変更点も多い。
アイテムや各キャラクターの能力といった新要素もそうだが、各役職に関するルールがどの役職についても異なる。
- 1日目から、クロは1名を選んで襲撃する事ができる。この初日襲撃では、アイテムを1枚失うだけで死亡はしない。
- 初日襲撃、もしくは2日目以降で能力・アイテムの効果で襲撃が防がれ殺害が起こらなかった場合は「ブリーフィングタイム」となり、その日投票によるオシオキ(処刑)は行わない。
- クロによる襲撃による殺害が発生すると「学級裁判」が発生し、その日の議論終了後に投票で誰か1人がオシオキされる。
- 残り生存者の数に関係なく、クロは規定人数を殺害した上でその日の学級裁判を乗り切り、オシオキを回避すると絶望陣営の勝利。一方、殺害カウントの達成前に何らかの形でクロが死亡すると希望陣営の勝利。
- モノミによる護衛で襲撃が防がれた場合、襲撃された者の代わりにモノミが死亡することで殺害カウントが進むので「学級裁判」は発生してオシオキは行われる。
- 絶望の残党がアルターエゴに占われて死亡し、襲撃先も残党だったor襲撃が能力やアイテムで防がれて失敗した場合、クロによる殺害ではないため死者1・殺害0扱いで「ブリーフィングタイム」となり、オシオキは行われない。
超高校級のロール(役職)
それぞれダンガンロンパの用語に置き換えられているが、多大なネタバレを含むためリンク先閲覧注意。
ここではロール(役職)としての説明に留める。
希望陣営
シロ | 通常の人狼でいう「村人」。特殊な能力を持たず、議論に参加して投票で絶望サイドを追い詰めるのが主要な役割となる。だが、このゲームではアイテムやキャラ能力が使えるためできる事も多く、活かせばいわゆる役職持ち以上の活躍もある。 |
---|---|
アルターエゴ | 通常の人狼でいう「占い師」。夜の間に生存者1人を占い、そのプレイヤーが「希望」陣営か「絶望」陣営かを調べられる重要な役職。通常の人狼と大きく異なる点は、調べられるのは「陣営」であることと、死ぬとロール公開され、「アルターエゴの死亡」が全員に通知される事。つまり死ぬことで真証明が可能で、さらに欠けることがなく必ず1名存在する最重要役職の1つ。 |
モノミ | 通常の人狼でいう「狩人」。夜の間にプレイヤー1人をクロの襲撃から護衛できる。護衛対象は襲撃されても死なない。通常の人狼との最大の違いは、護衛すると自分は「爆死」として死んでしまう。爆死した場合は「爆死した」と明示されるため、襲撃による死亡とは明確に区別できる。他の大きな違いとして、希望陣営でありながらもアルターエゴに占われた場合に「絶望」判定になってしまうため、自らCO(名乗り出た)上で爆死による真証明を狙うなど、裏切者と誤解されない立ち回りが重要となる。 |
絶望病患者 | プレイヤー数6人以下でモノミの代わりに登場。言わば護衛能力のないモノミで、希望陣営でありながら占われた場合に「絶望」判定になってしまう「黒いシロ」。裏切者扱いされないよう、希望陣営として上手く立ち回ることが重要となる。 |
未来機関 | 拡張版『MANIAX』で追加。死亡した場合、自身のロールが公開された上で任意の3人を選び、アイテムを各1枚引かせる事ができる。クロの襲撃で死ねば自身の真を確定させた上で味方のアイテム補充が可能な希望陣営のお助け役職。通常の人狼でいう「猫又」のようなトラップ的役割に加え、条件は「死亡」なので処刑でも発動する。場合によっては自らCOするなどして、自分から処刑される戦術も可能。 |
絶望陣営
例外事項を除き、基本的にアルターエゴに占われると共通して「絶望」判定される。
そのため、通常の人狼とは違い絶望判定=クロとは限らない。
クロ | 通常の人狼でいう「人狼」。夜の間にプレイヤー1人を殺害できる。このゲームではクロは必ず1人しかいないので、クロが処刑されればその時点で希望陣営の勝利である。なお、通常の人狼と異なり、殺害対象にクロである自分自身を選べる。能力等で殺害を免れる事によって、自作自演による信頼獲得も可能。 |
---|---|
裏切者 | 通常の人狼でいう「狂信者」。ゲーム開始時点でクロが誰なのかを知らされており、殺害能力は持たないが仲間で、クロの勝利が裏切者にとっての勝利。このゲームの裏切者は、他の裏切者が誰なのかという事もゲーム開始時に知る事ができるが、クロからは裏切者が誰なのか分からないので、間違って殺害されないようにする必要がある。通常の人狼と違い、アルターエゴに占われた場合はクロと同じ「絶望」判定となるため、クロを守る壁役のデコイとなるのが基本。 |
ザコケモノ | 拡張版『MANIAX』でプレイヤー数6人以下用に裏切者の代わりで追加。「狂人」ポジションで、裏切者と違いクロが誰かが分からず、さらに自身が死ぬと敗北の条件が加わった。 |
絶望の残党 | 拡張版『MANIAX』で追加。クロや裏切者が誰かが分からないが、自身が生きている限り、クロに対する占い判定を「希望」判定に変えてしまう能力を持つ。アルターエゴの占いだけでなく、希望・絶望の判定を行うもの全てに適用されるため非常に厄介である。強力な役職だが、 通常の人狼でいう「妖狐」のように、アルターエゴに占われると死んでしまい、襲撃死とは区別されて呪殺が明らかになってしまう。 |
超高校級の絶望陣営
超高校級の絶望 | 通称「超絶」。通常の人狼でいう「妖狐」のような第三陣営……なのだが、その実態は大きく異なる。シロ・クロのどちらにも属さない第三勢力というのは同じだが、最大の特徴はその勝利条件にある。超高校級の絶望の勝利条件は、「投票によってオシオキ(処刑)される」事である。クロや裏切者にとっては、その存在を盾に安易な処刑を免れる事のできる貴重な存在でもある。通常の人狼とは異なり、クロに襲撃された場合はそのまま死んで敗北となる。占われた判定も非常に特殊で、誰かが死ぬまでは「希望」判定、手段問わず誰かが1人でも死んだ後は「絶望」判定である。プレイヤー数6人以下の場合は登場しないし、7人以上でも欠けることがある。 |
---|
また、「ブランクカードR」として白紙のロールカードもあり、紛失用の予備や、独自のオリジナルカードを加えて遊ぶことも可能。
例えば公式ルールに存在しない非公式のローカルルールとして、超絶陣営の味方に「希望の戦士」が追加されるルールも一部で行われている。
希望の戦士(非公式) | 通常の人狼でいう「背徳者」。超高校級の絶望と希望の戦士はお互いに誰か分かり、超絶が処刑されると勝利。占われると「希望」判定になる。自身の生存中に超絶がクロに襲撃されて死ぬと希望の戦士も道連れで死ぬ。最初から超絶が欠けている場合のみ、超絶欠けを知った上で絶望陣営(クロ)の味方に勝利条件が変わるが、この場合もクロや裏切者が誰かは分からない。 |
---|
能力・カードなど
全てのプレイヤーは、ゲーム開始時に『ダンガンロンパ』『スーパーダンガンロンパ2』のいずれかのキャラクターとなる。
(自分のキャラを決めてもいいし、ランダムでキャラクターカードを配ってもいい)
アイテムやキャラクター能力を一切使用しないシンプルな「いーじぃモード」、能力は使わず配られたアイテムのみ使用する「のーまるモード」、アイテムとキャラクター能力をすべて使う「えくすとりぃむモード」の3種類の遊び方がある。
キャラクター
キャラクターにはそれぞれ「性別」と「能力(超高校級の才能)」が設定されており、特に「能力」は役職の能力に匹敵する強力な効果を持つ。
例えば「苗木誠」は、「3日目の朝時間まで、自身へのクロの襲撃を無効にする事ができる」能力を持っている。
加えて『MANIAX』追加のキャラクターカードでは、無印と同名キャラクターでも全く異なる能力になっている者がいる。もちろん、基本的に同一人物はどちらか一方のカードしか使えない。
キャラクター毎に性能が激しい分、希望陣営にとって強力な能力を持つキャラクターが真っ先に襲撃で狙われやすかったり、周囲にデメリットを巻き起こす厄介な能力の場合は優先的にオシオキ(処刑)されたり、逆に弱小能力の場合はステルス的な行動が行いやすいなど、戦略自体にも影響が出るものが多い。
もちろん、有能な能力者が絶望陣営に行くことも多々あるため、能力を加味した議論や行動による見極めが問われる。
「ブランクカードC」として白紙のキャラクターカードもあり、こちらも独自にオリジナルの能力を加えて遊ぶことも可能。
アイテム
ゲーム開始時に、それぞれのプレイヤーには「アイテムカード」が各2枚配られる。
アイテムカードは無印が全19種類・49枚・+『MANIAX』追加分が15種類・17枚。
というのも各アイテムによって枚数が異なり、使用頻度の高いアイテムは多めに用意されているため。
もちろん各自でアイテム数や種類の調整は可能。
配られた際には、1度だけカードの引き直し(マリガン)が可能。
手持ちの各カードは裏向き状態になるため、手持ち枚数だけは公開されるが、中身は基本的に配られた本人以外は見ることができず、死亡した場合は抱え落ちになる。もちろん手持ちアイテム騙りも可能。
アイテムを3枚以上持つことはできず、ゲーム中何らかの要因で3枚以上になった場合は2枚になるよう捨てる。
プレイヤーが襲撃された際、その日の朝に両隣のプレイヤーがアイテムを1枚渡す事が可能で、場合によってはそれによって襲撃そのものが無効化されることさえある。
こちらも効果は強力であり、効果の使用がゲームを大きく左右する。
例えば「希望のカケラ」は、「持ち主がクロの襲撃を受けたとき、それを無効にする事ができる」効果(隣から受け取っても有効)、「ジャスティスロボ」は「夜時間に使用した対象がクロから襲撃されても無効化する(いわゆる「狩人」効果)」を持つ。
中には、死んだ後も議論に参加できる「塩」(襲撃死時)や「水晶のドクロ」(処刑死時)、昼の議論を強制的に全てすっ飛ばして投票に行かせる「絶望バット」等と言った変わり種も。
「ブランクカードI」として白紙のアイテムカードもあり、こちらも独自にオリジナルのアイテムを加えて遊ぶことも可能。
ニューダンガンロンパV3・ハッピーダンガンロンパS
本カードゲーム自体に『V3』のキャラクターは登場しないが、『V3』のゲーム内でプレゼントアイテムの一つとして登場。実際にプレイすることは出来ない。
また、おまけモードの超高校級の才能育成計画のイベントで、この超高校級の人狼を扱ったものがある。
『S』でもイベントアイテムとして登場している。
関連動画リスト
動画のリストです。
関連タグ
外部リンク
ダンガンロンパ 1・2 超高校級の人狼特設サイト(ウェブアーカイブ)
人狼系なりきり推理ゲーム ダンガンロンパ人狼(アマゾン)