生立ち
東京都で生まれて埼玉県で育つ。父親はフランス人のハーフなので、亜久里はクォーターである。
選手として
最初はトヨタ系のドライバーとしてデビューするが、後に日産へ移籍。
全日本F2/F3000、JTC、全日本スポーツプロトタイプ、ル・マン24時間など多岐に渡って参戦し、全日本F3000とJTC(Div.3)ではチャンピオンを獲得している。
そして、中嶋悟に次ぐ2人目の日本人フルタイムF1ドライバーとして1989年にザクスピードからF1デビュー。ラルースに移籍した翌1990年の日本グランプリで3位入賞を果たし日本人初の表彰台を獲得した。(その後、2004年のアメリカGPで佐藤琢磨が、2012年の日本GPで小林可夢偉が達成している）
1995年のF1引退後はドライバーとして日産車をドライブし、ル・マンでも日本人トリオとして初の総合3位表彰台を獲得。
レーシングドライバーからの引退後は、若手レーサーをF1に送るべく、ARTAプロジェクト(AUTOBACS Racing Team AGURI)を立ち上げた。
実業家・チーム代表として
レーシングドライバーを引退した後は、後進の育成に従事するため、(ホンダの支援を受けながら)『スーパーアグリ』を立ち上げる。インディカー（当時はIRL）で経験を積んだ後、F1へ本格参戦。
資金力は無かったがチームの士気と人気は高く、2007年第6戦カナダGPで佐藤琢磨が前年のワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソをオーバーテイクして6位入賞を果たした時は、あたかも優勝したかのようにファンは沸き立った。しかし、複数の自動車関連会社から買収の話があったがいずれも頓挫し、最終的には証券会社に騙され、2008年のシーズン序盤に(わずか3年で)無念の撤退となった。
2014年、「電気自動車のF1」こと『フォーミュラE』において、英国の保険会社であるアムリンをスポンサーに迎えて『アムリン・アグリ』として活動を復活させた。しかし、ブエノスアイレスでの念願のチーム初優勝はテレビ観戦（しかも、優勝時は就寝していた）だったことから「名前だけ貸している」という説が浮上した。実際、翌シーズンにはメインスポンサーを失って『チーム・アグリ』となり、最終的に中国のベンチャー企業に売却され、再び消滅した。
日本ではスーパーGTのタイトルスポンサーでもあるオートバックスのカラーリングを纏ったARTAというチームを長らく率いており、土屋圭市とも組んでGT500・GT300クラスの両方に参戦(現在はGT500のみ参戦)、両クラスともチャンピオンの実績を持つ。こちらではホンダとの縁が強い。
またARTAを支援するオートバックスの子会社との提携により、ガライヤというオリジナルのスポーツカー（未発売）も開発して参戦したこともある。
余談
- 「電気系統」「次、無いんだよ!」という口癖ネタが多い。
- 2017年8月18日にテレビ東京の秋元玲奈アナが第一子の妊娠を発表したが、当初は一般の会社員とされていた結婚相手が亜久里氏の長男であることが同日に判明。同年の11月1日に生まれ、亜久里氏にとっても初孫となった。
- スーパーアグリの親チームであるホンダも2008年シーズン終了後にF1から撤退したが、そのチームを買収した『ブラウンGP』（後のメルセデスF1）をワールドチャンピオンに導いたマシン『BGP001』は、スーパーアグリが2009年での車体規則の変更に向けて開発したマシンだと言われている。
- 売却されたチーム・アグリは、後に『DSテチーター』となり、2017-2018年シーズンにはドライバーズタイトル、2018-2019年シーズンから2シーズン連続でダブルタイトル(ドライバー・マニュファクチャラー)を獲得している。
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鈴木姓
