概要
物語の中盤に訪れる『熔鉄城』の最深部に居座る同ステージの大ボス。
見上げんばかりの巨体に禍々しいフォルムの角や翼を持ち、部下(?)のデーモンよりもデーモンらしい、いい意味でオーソドックスなデザインが特徴。
溶岩の海をものともせずに進むさまは十分すぎる迫力を持ち、強靭かつ巨大な体躯を生かした肉弾戦と、高い威力を誇る炎の魔法(?)を用いて戦う。
彼もまた”4つの偉大なソウル”の持ち主であり、ストーリー面においても多くのバックグラウンドを持つ存在である。(詳細は後述)
二周目では古き王のソウルが手に入る。
ボスキャラとして
溶岩の湖に張り出た廃墟での戦いとなり、近距離には重い一撃のハンマーパンチ。
中距離には広範囲の薙ぎ払いや炎のブレス。遠距離には障害物を貫通する炎のビームなど、あの溶鉄デーモンに勝るとも劣らない高い攻撃力を持つ。
攻撃方法は総じて大振りなため見切るのは容易な部類に入るが、ボス部屋とボスの技の組み合わせが最悪と名高い。
まずボス部屋が全ボス中最小クラスの小ささであること。
古王は広範囲を攻撃する技に優れており、また一撃も重いため回避しきれず、或いは防御しきれず押し込まれる危険性が高い。
そして最も性質が悪いのが、ただでさえ狭いボス部屋の
外周のほとんどが溶岩広がる即死の落下地点
ということである。
古王の攻撃には直撃すると大きく吹き飛ばされるという特性があり、攻撃を十分に耐えられる体力や防御力を有していても吹き飛ばされ、溶岩の湖に叩き込まれては即死は避けられない。
さらに床の一部に穴が開いており攻撃で吹き飛ばされ池ポチャ即死もありうる非常に嫌な足場である。壁を背にする事も出来ず盾やライフで受けると言う選択肢はほぼ無い。
中ボスの溶鉄デーモンとくらべて攻撃面は遜色無いが、防御面では大きく劣るためダメージは通りやすい。高攻撃力の面攻撃と吹き飛ばされての事故死をしっかりと注意していれば溶鉄デーモンよりは戦いやすいはずである。ただ攻撃チャンスは少なく非常に集中力が求められる。
攻撃パターン
ビンタ
広範囲をなぎ払うビンタ。
そこそこの俊敏があればビンタに向かってローリングすれば回避可能。
拳叩きつけ
拳を叩きつけてくる。ビンタから派生する事もありビンタに派生する事もある為しっかりと確認しよう。
拳はしばらく動かさず攻撃チャンス。
かえんほうしゃ
両手を広げて口から火炎放射を放つ。火炎放射中に広げた両手と火を吹く横顔は攻撃可能だが欲張ると落ちる。
ハンマーナックル
両手を振り下ろしてくる。範囲も狭く叩きつけ同様に攻撃チャンス。
掌底火炎放射
腕に炎を溜め込んでから掌底を繰り出しその掌から火炎放射を放つ。火炎放射中は攻撃チャンスではあるが非常に出が遅くタイミングが取りにくい。
炎の嵐
両腕に炎を溜め込みハンマーナックルを出し着弾と同時に炎の嵐が発生する古王の大技。
範囲が広く出が遅い為タイミングも取りにくい。
キャラクターとして
異形と化す前はれっきとした人間であり、鉄の古王の名が示す通り、熔鉄城周辺の一帯を治めた強大な王であった。
かつては弱き王として知られていたが、ヴェイン伯国から奪い取った辺境の地から良質な鉄を豊富に産出したことで莫大な富を築き上げ、彼自身もまた、堅い鉄を自在に変化させ、命ある傀儡を生み出す業を身に付けた。
(アーロン騎士団の将兵達も彼の被造物であり、生身の人間ではない)
さらに、呪術師エギルや騎士アーロンなど優秀な人材にも恵まれ、大いなる時代を作った偉大な王として、思いのままにその権勢を振るった。
しかし、それも永くは続かなかった。
あるとき王は自国の栄耀栄華を知らしめるべく、富をもたらす鉄をふんだんに用いて巨大な城を建設した。しかし、鉄の重さ故か、驕り高ぶる傲岸さ故か、
城は地中へと沈み始めた。城が沈み込むと今度は地中より溶岩が吹き上がった。
城は飲まれて溶け落ち、王は火炎に焼き尽くされて死ぬ。
だが、溶岩の底にいた”熔けた土”が王の亡骸を憑代として乗り移り、強大な魔物としての肉体を得た。
その後、居残った一部の兵を除いて城は捨てられ、略奪にも遭い、荒れ果て今に至る。
関連装備
- 鉄の古王の戦槌
鉄の古王のソウルから作成可能な大槌。
古王が生前愛用していたであろう槌。炎属性付きで強攻撃は特殊モーション。...なのだが正直性能は悪い。火力は大槌らしく高いし、炎に弱い公のフレイディアや王の仔アーヴァには有効なのだがとにかく短い。大槌自慢の叩き付けも無く、一部の亡者からは綿棒とネタにされている。
- 竜狩りの大弓
古き王のソウルから作成可能な大弓。
アノールロンドで不審者を撃ち落とし死体の山を築き上げ、不死に盛大なトラウマを植え付けてきた大弓が続投。今作での大弓は全体的に性能が難しいが、あの頃と変わらぬ長い射程と吹き飛ばし効果はそのままなので吹き飛ばすダウンからの起き攻めでハメたり、吹き飛ばし効果で面倒な敵の転落死を誘える。
- 輝かしい雷球
古き王のソウルから作成可能な奇跡。
必要信仰65と言う「どうぞ吸香してください」と言わんばかりの超高ランク奇跡。
...しかしこれも使用感は良くない。
雷球を斜め上に飛ばし、空中の雷球から雷の槍が降り注ぐ。と言う派手な奇跡なのだが、何かにぶつかると雷球は消滅してしまう。その為天井が低いところでは使いにくく、雷球の打ち上げに成功してもランダムに降り注ぐ雷の槍が当たらない事も珍しくない。と非常に扱いに困る奇跡。もちろん当たった時のダメージは凄まじい。
高い天井、足場の大半が水辺で通電させやすい、敵が多い。の三拍子揃ったアマナの祭壇で使うと面白いことになる。
余談
いつごろの出来事であるかは不明だが、かつて彼の王妃は彼の本当の想い人であった”誰か”に対する激しい嫉妬の果てに、恐ろしい怪物へと成り果てている。
その怪物こそ、熔鉄城の前のステージ『土の塔』のボス、毒の妃ミダである。
過去作『デモンズソウル』の竜の神も溶岩エリアの戦闘なのだが、ギミックボスであり、道中即死攻撃を避けてギミックを作動を繰り返し、最後はかろうじて火の吐息を漏らす顔面を数回攻撃すれば終了というあっけないものだった。
前作『ダークソウル』には古王と同じようなポジションのボス混沌の苗床が存在しており、こいつも古王同様に転落死を狙ってくるうえ、さらにこちらもギミックボスだったので非常に嫌がられており、何故か毎度炎のボスは転落死やギミックがお約束となっている。
それらに比べれば転落死が付き纏う以外はまっとうに戦える鉄の古王は若干マシかもしれない。
最終作『ダークソウル3』にて溶岩エリアが存在する燻りの湖のボスデーモンの老王が転落死も撃破に必須ギミックもない(体力の減りで行動変化はあるが)真っ向勝負ボスとなり、悪しき流れは絶たれる事になった。