闇淤加美神(クラオカミカミ)とは、日本神話の神々の一柱である。
概説
天津神の一柱で、闇御津羽神(クラミツハカミ)とは兄妹とされる。
また高龗神(タカオカミカミ)と二柱合わせ、平安京の北方の要石である貴船神社の祭神として祀られている。
龗とは「雨風を呼ぶ神性(≒龍)」を意味し、転じて雨雲を指す。闇とは「低い」という意味を持ち、双方合わせて「空に低く漂う雨雲」を意味し、大陸から龍神信仰がもたらされて以降は龍神としても崇められている。
『古事記』では、伊弉諾尊が迦具土神を斬り殺した際、その手に持っていた十拳剣(天尾羽張剣)に伝った迦具土神の血が柄に溜まり、溜まった血が地面に落ちて闇御津羽神と共に生まれたとされる。
一方、『日本書紀』では高龗神と対になるとされ、高龗神が山、闇龗神が谷を司るとしている。