演:塩山義高
概要
チュンソフトのサウンドノベル「街-machi-/街~運命の交差点~」の登場人物。
高峰隆士のシナリオ「迷える外人部隊」に登場する人物で、ボーナスシナリオ「花火」の主人公でもある。
8人の主人公を全て「完」まで導いた後、主人公選択画面に登場する。ただしSS版では移植版と違って完全な隠しシナリオになっており、「主人公選択画面で高峰隆士にカーソルを合わせ、1秒以上待って左キーを押す」ことで出現する。
「花火」あらすじ
家出したまま音沙汰の無い息子の夢ばかり見る。花火が大好きだった、在りし日の“隆クン”の夢を…。4日連続で同じ夢を見たその朝、突如としてその息子が帰ってくる。3年ぶりの息子との再会。だがしかし、厚士の口からは隆士をなじる言葉しか出てこなかった。その言葉に息子は激昂、殴られた厚士は意識を失ってしまう。
「ヨツビシ」の重役である厚士が、海外出張から帰ってきた。このところ、渋谷中央病院のベッドの上で目を覚ました時、厚士はある決意を固めていた…。
人物
隆士の思い出は、いつも花火とつながっている。
高峰隆士と、牛尾政美(「The wrong man 牛」主人公)が想いを寄せる高峰綾の父親、56歳。妻は高峰霞。髪は白髪交じりの七三分け。トイレに新聞を持ち込んで読む癖がある。
篠田正志(「七曜会」主人公)が親のコネで入社しようとしていた家電メーカー「ヨツビシ」の重役(常務取締役)であり、割と無茶なことも命じられるほどには偉い立場にいる。
一見すると厳格な人物に見えるが、その実は極端にシャイな性格。家族にさえ自分の気持ちを素直に伝えることができず、自分の弱みを見せないために厳格を装っているに過ぎなかった。
そんな性格が災いして必要以上に隆士に厳しく接してしまい、反発した隆士は家を出ていってしまった。
隆士の目を見ることで、その時隆士が思っていることを読み取ることが出来る。だが、表面的な思考はわかっても、隆士の心の奥までは最後までわからなかった。
ラストバッドエンド
厚士のシナリオ「花火」には1つだけバッドエンドがあるのだが、普通にプレイしているだけでは見つけられない。
SS版では、トリガーとなる「ある主人公の行動」が「8人の完エンドを迎えてスタッフロールを見た後」に追加される仕様な上、タイムチャートやバッドエンドリストが存在しないことから、非常に気づきにくい。無事(?)発見することができれば「ラストバッドエンド No.122」と表示され、バッドエンドの総数が122個だとわかるようになっている。
PS版以降ではタイムチャートやバッドエンドリストがある上、クリアする前から選択肢が増えているため、見つけやすくなっている。ただし、難易度選択で「EASY」を選んでしまうとトリガー行動の選択肢が消滅するため、見ることが出来ない。
関連項目
※428~封鎖された渋谷で~に登場。大越製薬の常務で大沢愛の父親と、厚士に立場が似ている。
ネタバレ
※以下は重大なネタバレになっています。未プレイの方は閲覧注意。
ネタバレOKな人はスクロールをどうぞ。
病院で意識を取り戻した厚士は、まだ渋谷に残っているかもしれない息子の為に花火を打ち上げることを思いつく。そして隆士が生まれた10月15日午後8時に合わせて、季節外れの花火が打ち上げられた。隆士が日本の何処にいても見られるよう、日本全国で一斉に。
各シナリオの最後に上がる花火は、彼が部下に命じて打ち上げさせたものだった。そして隆士も、この花火を見上げていた。アスファルトに倒れ、遥か遠いアフリカに思いを馳せながら…。
余談ではあるが、「428~封鎖された渋谷で~」に登場する頭山照雄はこの花火を見て、ちょうどこの日に生まれた愛娘に「花」と名付けている。