第7巻以降のネタバレがあります。了承の上で閲覧して下さい。
概要
「殺して壊(ころ)して消(ころ)し尽くす。死んで絶(し)んで滅(し)に尽くせ」
「消えた。消えた。ようやく──消えた。私を惑わす奸佞邪知の人間が・・・・・・!」
ラタトスクの観測精霊データ
名前 | 夜刀神十香(反転) |
---|---|
識別名 | ??? |
総合危険度 | SS |
空間震規模 | A |
霊装 | AAA |
天使 | AAA |
STR(力) | 240 |
CON(耐久力) | 178 |
SPI(霊力) | 201 |
AGI(敏捷性) | 150 |
INT(知力) | 33 |
霊装 | ??? |
天使 | 暴虐公(ナヘマー) |
夜刀神十香の反転体。
アイザック・ウェストコットの卑劣な策略により、士道が死の危機に直面した際、深い絶望に囚われた十香が非力な自分自身を呪い、更なる力を欲した結果、体内にある“霊結晶”の反転が発生してしまい彼女の人格や外見、そして能力が変化した姿。
姿こそ十香であるが、内面は完全に別人であり、十香としての記憶もほぼ封じられた状態(反転前に使用出来た〈鏖殺公〉のことは知っているらしい他、反転前に強く印象に残った事は完全に封じられる事は無いようだ)で、性格も冷酷無比かつ狂暴な暴君タイプへと変貌している。
それを象徴するように目付きが変わったほか、瞳の色が若干変わり、金属質のパーツの付いた紫のドレスのような霊装は露出度が高い漆黒の霊装(名称はキムラヌートだと推測される)へと変り、天使〈鏖殺公(サンダルフォン)〉も魔王〈暴虐公(ナヘマー)〉と呼ばれる漆黒の大剣へと変化している。
それに伴い、能力も大幅に変化しており、細分化された玉座と一体化することにより全てを破壊する・最後の剣(ハルヴァンヘレヴ)が、玉座と一体化させることで発する黒い光に触れるだけで片っ端から物体を消滅させる・終焉の剣(ペイヴァーシュヘレヴ)へと変化している。
<ラタトスク>側が最も恐れていた事態であり、こうなってしまうと2度と元の姿には戻れない可能性も示唆されたが、彼女を救いたい一心の士道の決死の活躍と、彼を護るために奮闘する他の精霊たちのサポートにより、封じられていた十香のシドーに関する記憶が呼びさまされたため再び“霊結晶の反転”が起きた結果、冷酷無比な人格の顕在化が維持出来なくなり、再び深い眠りについた結果、元の十香へと戻ることが出来た。
十香には反転体になっていた間の記憶は残っていないが、後の折紙との戦い(第10巻)で仲間たちを傷つけられ嘆いた際に悪寒を感じ、本能的に「みんなを守るためには自分のままでいなければならない」と察し、「士道に封印された霊力を完全に引き出し、精霊としての力を取り戻す」という方法をとった。
また、本作の短編集『デート・ア・アンコール』第4巻の「十香リバース」では何らかの力に呼応して再登場。表の十香と違い、人間の一般常識がなく、他の精霊達を困惑させた。なお最終的には、再び士道とキスをする事で元に戻っていた。
ちなみに好物はツナマヨおにぎりとの事。逆に嫌いなものは表人格の好物であるきなこパンとの事だが真偽は不明。
(多分、十香との初デートの際の事件も原因の一端(丁度その時にきなこパンを初めて食した為)と思われる)
更に、第15巻でも十香が星宮六喰によって士道との記憶を閉ざされ無意識下で喪失感が増大したことにより再び反転して顕現、六喰と一触即発の空気になるが、折紙の仲裁で六喰と士道を取り合う三つ巴デートを不本意だが交わすこととなった。
その最中彼女が士道に語った反転という事象の正体は、反転体こそが本来の精霊のありかたでこの人格こそが霊結晶の化身だという事実だった。
一応、表の十香の方を思っているらしく、最終的には「『十香』を悲しませるな」と士道へ忠告しながら士道へとキスすることで自ら反転前へと戻った。
関連タグ
セイバーオルタ...在り方・性格が似ている。ちなみに十香の中の人は後に別のセイバーを担当している。
魔王剣姫(ネタバレ注意!!):剣を持つメインヒロインの反転体。霊装が魔王十香と酷似している。こちらの戦闘力もべらぼうに高く、士道ですら『戦闘になっちまえばまず勝てない』と断言したほど。
ネタバレ注意!!
彼女の真の想い、それはもう一人の自分である十香の安寧。ただその一点である。
澪によって作られた霊結晶が偶然意思を持って生まれた時から、自分の生まれた意味をわかっていなかったが、まどろんでいる時にもう一人の自分がいることを知覚した。そのもう一人の自分の存在によって自分は孤独でないと悟り、十香のことを感情の動きしか把握できないながらも見守り続けていた。
十香が人間に攻撃されたことに怒り、十香が楽しい想いをしていることに嬉しくなり、十香を絶望に叩き落した者をその場にいた誰かはわからなくとも全員皆殺しにすればそれで原因は払えると思い、そして十香が変わった原因であった者に関心を抱いた。
ある状況によって十香と同時に並立している状態となった彼女は十香と区別を付ける意味で名付けろと士道に振った。そして新たに天香と名付けられた。「十」を英語読みした「TEN」である。