概要
15式軽戦車は、中華人民共和国が開発した軽戦車である。別名ZTQ-15。
「軽戦車」は第二次世界大戦以降、「主力戦車」の発展とともに急速に廃れた車種である。しかし21世紀にもなり復活した軽戦車である15式は、中国奥地の山岳地帯では50トン超え主力戦車の99式戦車や96式戦車では活動が困難であるという問題から、そういった地域での活動を考慮した戦車として開発された。
主力戦車と比較すると、車重は30トン~35トン前後、主砲は105mm戦車砲と控えめになっている。主力戦車と正面からかち合える性能は無いが、本車の活動地域である山岳地帯では主力戦車などいないため、この程度で十分とされた。
控えめと言っても正面防御に限れば、複合装甲により第三世代主力戦車に匹敵するとされるほか、105mm戦車砲もイギリス製傑作砲ロイヤル・オードナンスL7の正式ライセンス品の改良型となっている。APFSDSや砲発射型対戦車ミサイルを発射可能であり、主力戦車相手にもある程度は対抗可能。
砲塔上部には重機関銃やグレネードランチャーを設置可能なRWS(遠隔銃座)が設置されており、対歩兵戦能力も高い。さらに間接照準火器管制システムを備えているため、105mm戦車砲を射程約14kmの榴弾砲としても使用できるという。