概要
JR北海道が新製した電車・気動車は一部を除きステンレス製のものばかりであるが、アルミニウム製車両の導入を検討するにあたり、日本では導入事例のない酷寒冷地での各種適性を確認するため導入した試作車。日立製作所製のA-Trainの一種である。2010年に3両編成2本が製造され、各種試験の後、2012年5月に営業運転を開始した。
731系電車をベースに、バリアフリー仕様にするためにステップを廃止した。車体の外部塗色は、正面中央左右に萌黄色の横帯を配し、側面は無塗装とした。現在は札幌都市圏とその周辺地区を中心とした区間で普通列車・区間快速として運用中。721系、731系、733系と連結できるが、キハ201系とは連結できない。
なお、2年間の試験の結果「問題はない」ことが確認されたものの、本格的な導入についてはより長期的な目で見て判断することとなったため、その後の増備はステンレス車の733系に。本格的なアルミ車の量産は2023年の737系まで待つことになる。
733系との違い
- 車体
ステンレス製で銀色車体の733系と比較すると、アルミ製の735系は半艶のグレーっぽい印象がある。また、車体の裾絞りの位置が当形式のほうが下方にある。
- 運転台の貫通路部分の処理
従来車より床面が低くなったため、編成間での連結の際貫通路は従来車と高さを合わせることになった。これにより735系では運転室内に段差が生まれている。のちに製造された733系ではスロープで処理。