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96式アスカMPL

きゅうろくしきあすかえむぴーえる

OVA・TVアニメ版『機動警察パトレイバー』に登場するロボット(レイバー)の一種である。 機体名は「アスカ」または「大将」
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概要編集

機動警察パトレイバーに登場するロボット(レイバー)の内の一機種。

特車二課にて初代パトレイバーとして運用される


注)「機動警察パトレイバー」は様々なメディアミックスを展開した。

   ゆえに作中描写、設定資料全集、ムック、雑誌によって設定ブレが非常に多い。

   その点にご注意して下さい。


OVA版データ編集


機体名:アスカ
制式名称:ASUKA96MPL
開発メーカー:篠原重工
全高:5.02m
全幅:4.32m
全装備重量:7.92トン
最大起重:1.3t
装甲材質:強化スチール
装備:発煙弾×2 照明弾×2 催涙弾×2 特殊警棒
フォワード:第一小隊隊員

96式アスカMPL OVA版カラー

白黒のパトカーのようなカラーリングである。

機体データは後に下記のTV版に統一されたようである。


TV版データ編集

機体名:大将
制式名称:ASUKA MPL-96
開発メーカー:篠原重工
全高:5.62m
全幅:4.32m
全装備重量:6.89トン
最大起重:1.2t
最小回転半径:5.20m
装甲材質:強化スチール
装備:発煙弾×2 照明弾×2 催涙弾×2 電磁警棒
フォワード:太田功巡査

96式アスカMPL TV版カラー

機動隊員のようなカラーリングである。




機体について編集


篠原重工製造、民生用のアスカ96「大将」を警察用に改装した警視庁警備部特科車両二課所属の初代警察用パトロール・レイバー(パトレイバー)である。

機体名は「大将」。民生用を「大将」警察用を「アスカ」と分ける場合もあり、ややこしいことに他にも色々ある。

制式名称(型式番号)は<ASUKA MPL-96>。

または<篠原ASUKA-96MPL>他複数の表記が混在する。おおむね96年式改装型の意味。


短い脚に設置面積の広い足、細い腕に広い肩幅

首がない胴体部というずんぐりむっくりした独特の無骨な体型。

そして背部にパトライト、胸に桜の代紋が輝く。

押井守が提示した主人公機案、ドラム缶に手足をつけた風ロボ(ヘッドギア内で多数決の末3:2で却下)を出渕裕がリファイン。

出渕裕のデザイン特有のブチ穴が機体各所にある。

TV版はゆうきまさみがデザインを再設定、一部が簡略化された。


準備期間、予算不足から既存の市販機の装甲と足回りの強化

マニュピュレーターの改良を施し、警察用に塗装したもの。

篠原重工がアスカ96「大将」を改装した説と、警察がアスカ95の中古品を買って改修してアスカ96へと改めた説がある。旧OVA版では第1話初っ端シバシゲオが「セコハン」と明言している。

OVA版は所沢工場、TV版は八王子工場が警察用に改装したとされる。

1機約3億円。汎用性と器用性から治安維持用として約100機が生産され海外に輸出された。


アスカ96の改装版とはいえ実質の性能はアスカ95に準ずるものなので

作中の1998年時点ではほぼ3年遅れの旧式機となっている。

スペック的には市販の新型機や改造レイバーに太刀打ちできない。

それでも警察に採用されたのは安価で手先の器用な汎用型であったためらしい。


劇中における描写編集

OVA版編集

この機体を扱う第一小隊は才媛南雲しのぶ隊長指揮の下、知恵と勇気と必死の努力と経験によって都民の安全を守っている。

1話ではぴっけるくんに翻弄される。治安維持、テロ、自衛隊のクーデターに対し出動する。


TV版編集

パイソンを導入した第一小隊から第二小隊に払い下げられて運用されていた。この時点では第二小隊は暫定発足状態であり、搭乗員は太田功のみである。

第1話で大破し、新型のイングラムに交代する。


バリエーション編集


アスカ95編集

製式名称「ASUKA SSL-95」

飛鳥重機が篠原重工に買収される前から開発を進めていた機体。

市販された初の作業用二足歩行レイバー。

2脚歩行=人型であることにこだわりすぎた結果、歪な低性能機体となった。

さらにオートバランサー機構に問題があり、転倒事故が多発。すぐに生産中止回収となった。

改修を施されアスカ96となるがレイバーの技術発展は著しく、改修の間に他のメーカーが次々と新型機を発売。

篠原重工一色だった業界が変化し、様々なメーカーが群雄割拠する一因となる。


アスカ96「大将」編集

製式名称「ASUKA SSL-96」

95式を脚部とオートバランサー中心に改修した土木作業レイバー。

精密な作業性能と高い機能性があり、根強い人気はあったものの改修までのわずかな間に他社から多数の新型機が出て、発売時点で旧式化しており販売数は伸び悩んだ。

レイバー初の密閉式コックピットを採用、前方目視用のスリットはあるが通常はモニターにて外部を視認する。

カエルのように見える頭部が特徴。


95式SSL-X編集

市販の土木作業レイバーに投光器、パトライトをつけ、警察用に塗装しただけのもの。

開放式のコックピットで安全性も低い。


96式MPL改編集

製式名称「ASUKA MPL-96R」 通称「ニューアスカ」

イングラムの対抗馬として同時期に所沢工場で開発されたものの、選考で落ちて不採用となった。

名前から96式の改造機と思いきや全高をさらに低くしつつ全体をマッシブにしており、一部意匠以外は別物でほぼ新規設計と思われる。

誰だお前は

全高が高くて歩行をするレイバーは非常に居住性が悪い。

上下前後に激しく揺られ適性がないとゲロを吐くはめになり

格闘や転倒の衝撃は搭乗者に負担が大きい。

その点、ニューアスカは極端に低い全高による搭乗時の安全性と、ローラーダッシュ機構から高い評価を得た。

アメリカに輸出され、機動性からカリフォルニア・ハイウェイ・パトロール等に採用された。

盾、特殊警棒を装備。

デザインは出渕裕。著作権の関係かパトレイバー資料集に掲載されないことが多い。


補足編集

篠原重工は汎用自走ロボの開発に取り組みだしたが

自動車部品メーカーであった篠原重工には手に余るものであった。

そこで企業買収により飛鳥重機と淺川鉄工を吸収、短期間で技術者と経験を手に入れ

搭乗型汎用歩行機械<レイバー90>を発売した。


飛鳥重機は篠原重工所沢工場へと改められた

オートバランサー機構、多脚レイバーの技術を持つ。

特殊車両とされるレイバーの中でも一層特殊な機体を開発する部門となる。

アスカシリーズ、クラブマン・ハイレッグぴっけるくん等。


淺川鉄工は篠原重工八王子工場へと改められた

超伝導アクチュエーターやモーショントレーサーの技術を持つ。

精密動作が可能な手を持つ人型のレイバーを開発していく。

イングラム(レイバー)ヘルダイバー等。


コミック版での第一小隊機編集

コミック版では95式/96式アスカシリーズは登場しておらず、「ゴリラ」と(劇中でも)非公式に呼ばれる別の機体が登場している。

デザインはおそらくゆうきまさみによるものと思われる。

一応2巻で熊耳が太田に苦言する場面の背景にて、篠原重工のエンブレムのある95式改に酷似したレイバーが工事現場で使用されているのが確認できる。


95式改編集

パトレイバー95式改

メーカーは明言されていない。スペック等もほとんど不明。

コミック版での第二小隊の初陣になるクラブマン・ハイレッグ戦で、全滅。

おそらくそのまま退役したと思われる。


96式改編集

パトレイバー96式改

メーカーは明言されていない。一見95式改と似ているがシルエットそのものが異なり、

おそらく95式改が全滅したので、旧OVA版の96式アスカMPL同様、中古の土木作業用レイバーを調達してきてパトレイバーに改装したものと思われる。

マニピュレーターはイングラムほど器用ではないが、腕部防盾の先端内部に電撃端子を持ち、レイバー等に対する攻撃力を有している。

「廃棄物13号」シリーズでは、非常警戒態勢となったため第一小隊と第二小隊が警戒と休息・整備を交代で行ったことから、本格的に“廃棄物13号”と闘うシーンがある。3機がかりとはいえ“廃棄物13号”をかなり追いつめるも、バッテリーが限界となり決定打を出せなかった(これはイングラムでも同じことになったであろう)。

“廃棄物13号”と決戦では、リボルバーカノンで特殊弾を撃ち込みとどめを刺そうとする第二小隊を応援する形で格闘に参加する。

その後、AVS-98への更新に伴い、警視庁のレイバー隊育成用機材として転用されていった。



関連タグ編集

機動警察パトレイバー ゆうきまさみ 出渕裕 押井守

巨大ロボット パトレイバー レイバー イングラム(レイバー) ブチ穴

特車二課 第一小隊 第二小隊

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