Frutiger_Aero
ふるてぃがーえあろ
Frutiger_Aero(ふるてぃがーえあろ)とは、2004年ごろから2013年ごろまで流行していたデザインのトレンドのこと。
消費者文化を研究するオンラインコミュニティCARI(Consumer Aesthetics Research Institute、消費者美学研究所)のメンバーであるSofi Leeによって命名された。名前の由来は、可読性に優れ幅広い分野で使われているフォントのFrutigerと、Windows Vista / 7のUIテーマであるWindows Aeroにちなむ。
「Windows Vistaが登場したとき、私はまだ10 代でした。Vistaは現存する中で最もクールな外見だと思ったので、とても興奮しました。Vistaには光沢があり、輝きがあり、インターフェイスがどのように見えるかという点で大きな前進を表しているように思えました」 ── Sofi Lee
定義
Frutiger Aeroとは、Y2K時代の終わりを経て、およそ2004年から2013年にかけて流行した美学である。スキューモーフィズム(初期iPhoneのUIなどに用いられた手法。実際の物質に近い立体感のあるデザインのこと)、光沢のある質感、自然とヒューマニズム、水、泡、オーロラ、ボケ、フラリッシュパターン、明るく鮮やかな色(通常は白またはモノクロの背景にコントラスト)、ガラスなどを用いるのが特徴である。(和訳+補足)
歴史
2007年頃はiPhoneやiPadが普及し始めたばかりであり、こうしたUIデザインがタッチパネルの普及に一役買った可能性があると分析されている。
「現実世界の物理的特性を模倣した、光沢があり、半透明で、ゼリーのように光るインターフェースの使用が、人々をタッチベースのインターフェースに順応させるのに役立ったのには、何らかの理由があるかもしれません」──Evan Collins
その後、2012年にWindows8のメトロUIが、2013年にiPhoneのiOS7が登場して以降UIデザインの主流がフラットデザインに移行していったためUIデザインとしてのFrutiger Aeroは殆ど見られなくなっている。
2022年12月頃、TikTok、Reddit 、YouTubeなどの海外ユーザーの間で大きく話題になり複数のネットメディアで取り上げられらようになった。
Frutiger Aeroは、21世紀初頭に人々が将来の美しい生活に対する憧れを表現したものであり、初期のY2Kスタイルとは異なり未来主義の粗末な土のようなものではありません。Frutiger Aeroは科学技術と自然を結びつけ、人々の未来が「活気に満ち、すべてが発展している」という状態にあるような美しいものを創り出しました。まるで手を伸ばせば青空と白い雲を抱きしめることができ、顔を下げれば青々とした大地が広がっているかのような感覚です。これはその世代の人々にとって未来への幻想を創り出しました。── 人人都爱Frutiger Aero
その他
・トヨタ・i-unit(2005年)
Frutiger Aero的とされる音楽は、電子音を基調にした透明感や近未来感のあるリラックスするようなインスト音楽が多い。
音楽ジャンルとしてはIDM(インテリジェントダンスミュージック)、エレクトロニカ、スムースジャズ、アンビエント、ゲーム音楽(特にWii、3DSなどのシステムBGM)などが当てはまる。
ゲーム
- LEASE (My Merry May) (2002)- 阿保剛
このゲームが発売されたのは2002年であるため時代が少し異なるのだが、Frutiger Aero的な音楽として動画などで使われやすい。
- アートオブバランス メインメニュー(2010)