概要
Atomシリーズは、主に携帯情報端末や低価格PC、組込みシステム向けのマイクロアーキテクチャ及びマイクロプロセッサ群である。途中からサーバー向けプロセッサも登場。
この製品はとにかく低消費電力に特化しており、TDP1桁という非常に良心的な消費電力であり、バッテリー残量が減りにくいのが特徴。
また、コアのサイズがかなり小さいため、小さなダイサイズで多コア化が可能。この特徴を活かしてサーバー向け製品を出したり、IntelCoreシリーズの高効率コアとして活躍されることもある。
なお、最先端技術はあまり導入されない傾向があり、初期の製品にはIntel 64に対応しないものもあった。
性能
基本的に2~4コアの製品が多いが、低消費電力に特化しているため、性能はいまいち。特にシングル性能が低く、マルチスレッド非対応プログラムの処理速度は絶望的。
14nm以前で作られた旧型Atomを搭載した格安PCを購入すると、Windowsすらまともに動かないなんてことがあるので、注意が必要。
10nmに移行したTremontマイクロアーキテクチャからは性能向上が進み、最新のGracemontマイクロアーキテクチャでは、Skylake(第6世代Core i)と互角の性能を実現している。
現在・今後
近年ではデスクトップ(マザーボード直付け)やモバイルのモデルにはPentium Silver/Celeron Nというブランド名が使われており、Atomというブランド名は組み込み向けとサーバー向けのみに使われている。
2023年からは組み込み向けの下位モデル以外の製品は全て『Intel_Processor』というブランド名に変更された。これまでと同じ2・4コアモデルが用意されている他、8コアモデルも登場した(こちらはCorei3を名乗っている)。