概要
アイテム番号:SCP-151
オブジェクトクラス:Euclid
SCP財団が管理するSCPオブジェクトの一つ。通称「絵画」。
非常に深く美しい青色をベースに「光の差し込む水中」の光景を描いた1枚の絵画。ただそれだけなら普通の美術品で終わるところなのだが、残念ながらこれはSCPオブジェクト。観賞するならばとてつもなく高い「代償」が必要となる。
この絵画の持つ異常性は、「直接観賞した人間を時間差で死亡させる」という大変シンプルながらも非常に恐ろしいもの。より詳しく言えば、見た直後は暴露者本人にも特に異常は知覚できないが、24時間掛けて徐々に呼吸困難になっていき、最終的にはそのまま呼吸不全に陥り命を落とす。犠牲者の遺体を解剖してみると、海水で肺が満たされている。つまり直接的な死因は呼吸不全ではなくこの海水による溺死である。なお、海水がどこから湧き出してきているのかは当然のように不明。また、デジタル画像などで見た場合は異常性の発現が確認されないため、あくまで「自分の目で直接観賞する」事が異常性のトリガーとなる模様。
医学的な介入によりこの海水を取り除く事ができれば被害者の延命は可能と考えられているが、その手法は確立されていない。そもそも海水の発生を止める事自体は不可能であり、異常性に暴露した人間を完全に救う手立ては見つかっていない。
ちなみに財団に収容される前は、とある内陸国のアンティークショップに普通に展示されていたため、周囲では原因不明の溺死事件が頻発していた。財団に回収されてからは不透明な布を掛けた上に専用のカバーを被せられて倉庫に保管されている(実験に使用する場合は除く)。
なお、この絵にはサインは無い。しかし、絵の裏側には数名分の名前が書き記されている。財団がその名前を調査してみると、全員が留学中に消息を絶った芸術愛好グループに属する学生のものであった事が判明した。彼らの行方は依然として不明だが、財団は彼らが何らかの形でこの絵画と関わりを持っている可能性が高いと推測しており、どうにか足取りを掴めないか調査を続けている。
クロステスト
本部ではあのクソトカゲとのクロステストも行われている。
しかし結果はSCP-409と同様に最初は効果があったものの、後に海水に対する耐性が出来てしまい失敗に終わった。
余談
仮にも人間を死に追いやるSCPオブジェクトなのに、ただ布とカバーをかぶせただけで倉庫に放置といういささかぞんざいな保管方法が取られているが、これはSCP Foundationというシェアワールドが誕生して間もない頃に作られた古参のオブジェクトであるため、当時はこれくらいの手法で良かったのだろう。「絵画」という非常にシンプルなメタタイトルもそれを匂わせている。
関連タグ
SCP-3007 - 通称「二人の芸術家の世界」。「絵画」にまつわるSCP。ただしこちらは財団であろうとも「知るべきではなかった」禁忌。