「うまくいったらなでてね!」
概要
アイテム番号 SCP-2000-JP
オブジェクトクラス Thaumiel
SCP-2000-JPは電子空間上に存在する犬のような実体で、命令すれば情報を持ってこさせることが可能。
ただし、数字など一部の情報が欠けてしまう。
知能レベルは五歳児ほどの反応を示しており、プログラムにもかかわらず、指示を忘れてしまう等あまり良くはない。
しかしその特異性は凄まじく、ネットワークが接続されてさえいれば、ありとあらゆるセキュリティを「物理的に掘る」事で強引に突破可能。
実例として、彼はSCP-2000のセキュリティ、つまり財団の叡智を結集した最強セキュリティをぶち抜いているのだ。
ただし、セキュリティが堅牢であるほど「掘る」のに時間がかかるので流石に指示と実行に百年単位のズレが生じてしまうが、2000を使用する事態に陥っているなら百年程度は誤差であろう。
彼は見た目通り犬の様に「巣」を持ち、自分にとって「最も大切」と思う情報の在りかを巣と定めており、現在は「自分の名前」つまり、本オブジェクトの電子報告書を巣と定めている。
また、誰かが「巣」を見ていると興味を示し顔を出しにくる。
その特性上彼は収容が不可能だが、収容可能な状況にする事自体は容易である。
何せネットの海の何処に居ようと、報告書がしまってある専用のサーバーをネットに繋ぎ、誰かが巣を見ていると気づいたら様子を見にくるのだから。
余談
このオブジェクトは「SCP-2000-JP」コンテスト、テーマ「変遷」で大賞を取った作品である。
あのSCP-2000と同番の座を賭けた戦いなだけあり熾烈極まる激戦が繰り広げられたが、無事本作がその座を勝ち取った。
その受賞理由は「SCP-2000-JPに相応しいオブジェクトは数多くあった。しかしSCP-2000-JPでなければならない作品は一つだけだった」というもの
そう思わせるための秀逸な演出は確かに見るものを唸らせたのである。
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外部リンク
「あらゆるものは去り、何物も留まらない」
このメッセージを開いて読んでいると言う事は、君は新たな財団職員なのだろう。そして、我々に何が起こったのかも把握しているはずだ。
我々が失敗したように、ほんの些細なきっかけから世界は崩壊してしまう。人類の歴史はその繰り返しだ。
まるで世界が不条理と不可能を必要としているかのように思うかもしれない。
だが、我々人類は諦める事なく全ての崩壊を乗り越え、君達はその先頭に立った。それだけは忘れないでくれ。
君達はこれから様々な異常存在──新たに生まれるもの、かつての財団が対処しきれなかったものも含めて、それらと関わることになるだろう。
君の目の前にいる異常存在は私がやり残した物の一つだ。報告書に記した通り、確保と収容、
──そして保護をお願いしたい。
「いままでずっとありがとう。これからも、よろしくね。」