eXタイプ(ガンダムF90)
いーえっくすたいぷ
史実に存在するミッションパックではなく、月刊ホビージャパンに掲載された模型作例の一つである。したがって、数ある漫画作品や映像作品のどれにも登場しない幻の形態である。
その姿を見て分かる通り、F90からクロスボーン・ガンダムへ至るまでの過程に存在する「あったかもしれない」実験用装備を意識して作成されており、後にクロスボーンガンダムへ搭載されることなる試作段階の装備の要素が数多く見受られる。
なお、史実のクロスボーン・ガンダムは近接特化型であるFタイプの発展型として開発された背景がある。
背部バックパックにX字型の大型フレキシブルスラスターが増設されて大幅な機動力の向上を図っている。ほかにも、右腕にはビームランチャーなどを備えた巨大な複合武装を備え、これ自体を加速ブースターとして使用することも可能。左腕のハードポイントにも、ビームシールドを備えた多目的アンカーが装着される。
とはいえ、F90本体もただグレー系統に機体色を色替えされたのみならず、頭部のセンサー増設や胸部の仕様変更などによって全く異なった印象を受けるようにっており、ミッションパックの一つというよりは、F90の改修バリエーションの一つのようになっている。肩部のパイプやダクトには(宇宙海賊ではない原点の)クロスボーン・バンガードが開発したビギナ・ギナ系列機にも確認できる意匠が取り込まれており、サナリィのF90とクロスボーンのビギナ・ギナとのミッシングリンクが図られているのが見て取れる。
その一方で「F90のバリエーション」としての印象を損なわないように下半身には全くと言っていいほど手は加えられておらず、ミッションパックとしての要素を活かしつつ、武装の換装を前提とした実験機らしさを殺さないよう配慮してデザインされている。
試作型複合装備
ビームランチャー、ビームザンバー、二連装ビームガンなどを組み合わせた武装。後方にバーニアスラスターが増設されており、背部フレキシブルスラスターと合わせた加速力で、さらなるドッグファイトに対応する。
※ビームランチャー
ビーム・バズーカから発展した兵装。ビームザンバー発振時は取り除く必要があるものの、グリップを有するため別手に持ち変えることはできる。
※ビームザンバー
メガ粒子を縦方向に加速することで海賊刀のように幅広のビーム刃を展開する大型ビームサーベル。これによって相手のビームシールドごと機体の切断が可能となっている。
また、幅広のビーム刀身のおかげでビーム兵装から限定的に防御を展開することも可能。
多目的アンカー
ビームシールドを備えたアームを射出する。
敵機を拘束する、弾かれた武器を回収するなど応用の幅は広く、第三の手として非常に有用な装備である。それに加えて、本機ではビームシールドを展開したまま振り回すことが可能で、攻撃に転用可能な設計が盛り込まれている。
頭部バルカン
F90の標準装備と同一で、特に変更点は見受けられない。