概要
ソニー・コンピュータエンタテインメントより2000年に発売された家庭用ゲーム機。「プレイステーション」の後継機であり、上位互換機。この世代のトップシェアハードであった。略称PS2、プレステ2。
本体の縦置きと横置きの両方に対応した初のゲーム機。当時はまだ珍しかったDVD-Video再生機能を標準で搭載しており、DVD-Videoの普及に大きく貢献したと言われている。
発売当時は専用のDVDプレイヤーより安かったと言われ、DVDを一般に浸透させるのに多大な貢献をした。先行していたセガのドリームキャストを瞬く間に抜き去り、前身のプレイステーションには大きく及ばないものの2000万台以上を売り上げた。
プレイステーションの上位互換のため、プレイステーションのゲームもプレイできる。
プレイステーション用メモリーカードのアクセスも可能である。
ただしPS用ゲームはPS2用メモリーカードへのアクセスはできない為、セーブにはPS用メモリカードが必要。
PS2用メモリーカード(容量8MB)にPSソフトのデータを移し、データバンクとしての使用も出来る。セーブデータの容量表示もブロック単位からキロバイト単位に変更された。
メディアの裏面はDVD-ROMは通常のDVDと同じ色だが、CD-ROMは青色になっている。
ネットワーク接続機能として「BB Unit」という周辺機器が存在する。
これはネットワークカードとHDD(40GB)のセットとなったものであり、「BB Navigator」という専用ナビゲーションソフトをインストールして使用するものであった。
もっとも、専用オンラインサービスであるPlayStation BBは試験的サービスの色が強く、BB Unitを使用するソフトはあまり多くない。
現在はPlayStation BBはサービスが終了しているため、対応ソフトを使用することはできない(エースコンバット04のようにHDDユニットのみを使用してアクセスを高速化・セーブ領域として使用しているソフトではHDDユニットのみ利用可能。PlayOnlineを使用するFF11など、別サービスを使用するソフトに限り使用可能だったがPS2版のサービスは既に終了している)。
後期版本体(SCPH-70000以降)はネットワークインタフェースは標準搭載となったが、代わりにHDDユニットを接続するコネクタが省略されており、前出のBB Navigatorも使用できない。
旧世代機であるプレイステーションと同様に頻繁に改良が行われており、初期のSCPH-10000系と最終型のSCPH-90000系とでは内部構成など様々な部分が異なっている。
そのため、本体の種類により互換性の問題が発生しており、一部のゲームソフトでは音飛びやロード時間が非常に長くなる、ゲーム進行が停止するなどのトラブルが発生している。
後継のプレイステーション3が発売されてからも長い間、ヨーロッパや新興国ではPS2が売れ続けていた。
また現行のPS3がPS2との互換を持たないことから、日本でもPS2の発売は続いていたが、2012年12月に新品出荷を終了。海外でも完全に製造が終了している。
代表的なソフト
備考
後期版本体は構造の都合上、ピックアップレンズ部分のフレキケーブル(オレンジのリボンのような部品)が何らかの不具合で回転中のディスクに触れる可能性があり、それが原因でディスクに円周状の傷が付いてしまう事例があった。