「お…俺はサムライ・キャリバー」
「じ、時間が、ない」
CV:高橋良輔
人物像
クマの濃い鋭い眼差しをした猫背で黒ずくめの男。
“サムライ”の名の通り、腰に4本も長刀を下げている…が、たまにその存在を忘れるのか、初登場時は建物の出入り口でつっかえさせてすっ転んでいる。二回も。
“サムライ・キャリバー”というのはコードネームのようなものらしいが、本名は不明。周りからはキャリバーと呼ばれており、サムライがどういった意図でつけられたのかは謎である。
オーディオドラマによると33歳で、粒あんが食べられないらしい。
第1話で登場し、記憶を失った響裕太を監視するような行動を見せ、裕太と六花がコンビニで食事をしている様子を近くで見ていた(あまりに特徴的な風貌であったためか、監視対象であった裕太からも気づかれてしまった)。
また、グリッドマンとグールギラスの戦いが終わった後は学校前に落ちたグールギラスの頭を眺めていた。
「き…危機が迫っている。だから俺達は来た」
その後、第2話にて、その正体はグリッドマンの武器の一つグリッドマンキャリバーの人間態であり、裕太達の味方であったことが判明した。
マックス、ヴィット、ボラーの3人は新世紀中学生の仲間で行動を共にしている。
あまり人と話をするのが得意ではないのか、会話中には基本的に相手に目を合わせようとせず、ややたどたどしく機械的などもり口調で話すのが特徴。(時折、「うむ」や「かたじけない」等の本当の侍の様な古風な口調になることもある)
裕太達の上に降って来た鉄骨を大跳躍して一刀両断に斬り飛ばすなど、超人的な身体能力と剣術の持主なのだが、建物の高低差をものともせず飛び移って目的地まで近道するわ、ラムネ瓶のビー玉を取り出したくて刀で真っ二つにするわと、風貌も相まって見るからに怪しい行動が目立つ。
ちなみに刀は抜き放つとどう見ても鞘の鯉口にとても通らないような厚手のブレードに変化し、カマキリの鎌のようなギザギザの装甲までついている。
グリッドマンと裕太達の意志疎通を円滑化するべくジャンクを最適化する際も、持主である六花に断りもなく弄り回す等、せっかちな性分が伺える。
しかし、六花に対して自分の気持ちを素直に裕太に伝えるよう諭すなど、決して冷淡な人物ではない。
また、ボイスドラマ2.2回では、初対面の六花ママに夕飯に誘われて、裕太と将が断る中ただ一人だけそれに乗るというお茶目な一面も見せた。以降彼女から「キャリちゃん」と呼ばれる様になる(本編でもさらっと呼んでいるのが確認できる)。
そのお茶目なキャラクターから、一部ファンの間では本作の真のヒロイン扱いされている。
第4話の時点では、グリッドマンや裕太との絡みよりも、六花と絡む描写が多い。新世紀中学生がグリッドマン同盟とジャンクを手分けして護衛することになってからも彼が六花を見守っているようだ。
3話ではアンチに倒された後、やられたふりをして再び怪獣が現れた際に奇襲をかけるつもりが、六花たちに連絡を入れなかったせいで余計な心配をかけることになった。
「時間がない」「時間がありすぎる」「時間が…」などと時間を気にする発言をよくしている。
猫好きらしくボイスドラマ5.5回では猫を飼っていることが判明しており、「捨て猫なら俺が引き取る」というセリフもある。
電撃大斬剣グリッドマンキャリバー
「アクセスコード、グリッドマンキャリバー!」
サムライ・キャリバーの本来の姿で、アクセスコードを言ってジャンクに突入することでこの姿になる。
グリッドマンのアシストウェポンの1つで、黄金と黒のカラーリングが施された大剣。
原典における「グリッドマンソード」に該当し、全体的な形状も非常に似ているがそれよりもずっと大振りである。
この状態でもある程度の自律行動が可能で、第2話では自ら盾になることでデバダダンのレーザー光線からグリッドマンを守った。また、グリッドマンとコンタクトを取ることも可能で、会話する際には持ち手にある緑色のランプのようなものが点滅する。
必殺技は超高速で突進しながら敵を切り裂く「グリッドキャリバーエンド」
因みに第4話時点では、自発的にグリッドマンの戦闘に介入したことが一度もない(これまでは全て、六花かマックスの言葉を受けてからジャンクに突入している)。
自発的でなかったのは全員出動の際のヴィットも同様であるが、彼は彼なりに一定の価値観を持って行動していることが5話で判明しているため、(マックスやボラーが出撃可能な状況下で)ヴィットが自発的に行動する理由は低いのに対して、キャリバーの場合は自分以外が介入できない状況でも自発的に行動していない。
他の仲間とは異なり、自身が単体で戦闘できない剣であることと何か関係があるのかもしれない(人間形態状態では割とアグレッシブであるため本人の気質とは考えにくいため)。
その他の能力
第2話でジャンクを改造してグリッドマンを最適化したり、続く第3話ではアンチの攻撃から身を隠したグリッドマンを「復旧」して「待機中」に出来るなど、グリッドマンに直接干渉する技術をもっている。
なお、他の仲間にも同様の能力があるのかは不明。
余談
オリジナルのグリッドマンソードはプラズマブレードとバリアシールドの合体によって生まれたが、こちらは最初から一つの武器として登場している。
分離機能やサンダーアックスへの変形の有無は不明だが、OPには巨大な斧を持ったふともも部分がドリルになっているロボットが登場している。
声を担当する高橋良輔は、『超星艦隊セイザーX』で主人公の安藤拓斗を演じていた。拓斗が変身するライオセイザーも剣を武器に戦うヒーローである。
なお拓斗は劇中では「たっくん」の愛称で呼ばれており、丁度近しい時期に放送された『仮面ライダージオウ』にもたっくんの愛称を持つ乾巧が登場した。そのため一部ファンの間では東映のたっくんと東宝のたっくんが復活したと言われている。
名前の由来はグリッドマンのアメリカローカライズ版『スーパーヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッド』でのプラズマブレードの名称サムライソードと思われ、デザインは元ネタのグリッドマンソードが刀身が西洋の両刃剣型でカラーリングは銀と青を主体にしたデザインに対しキャリバーの方は刀身が日本刀型でカラーリングは金と黒を主体にしたデザインになっている。
ウルトラマンフェスティバル2018で行われたスペシャルイベント「グリッドマンナイト」でマックス、ヴィット、ボラーと共に最初にお披露目された際には、刀を持ち、どこか不気味な風貌をしていたことから、登壇していた出演者から「間違いなく人を何人も斬り殺していそうな感じ」と散々な言われようであったが、実際には上記の通り味方サイドのキャラクターであった。
スーツに付いている飾りが実写TFシリーズに登場したダイナボットの一員スラッグの肩の模様に酷似しており、元ネタと思われる。複数の刀剣を武器にするという点も共通している。
放送後、容姿、姿勢等が醸し出す雰囲気から一部でエレカシの宮本浩次がモデルなのでは?という推測が出ている。
関連タグ
烈火大斬刀:別のスーパーヒューマン・サムライ・スクワッドのリーダーが使っていた名前の空似な大剣。
ジャグラスジャグラー:円谷プロの「刀を所持した怪しい雰囲気を持つ男」繋がり。ただし、こちらは悪役のポジションで、性格も紳士的だがやや変態染みており、印象は異なる。