岩石男爵
がんせきだんしゃく
概要
エジプト神話やエジプトのカイロに鎮座するギザの大スフィンクスで良く知られる神聖な動物、あるいはバビロニア神話やギリシャ神話に登場する怪物スフィンクスの子孫であるデルザー軍団の改造魔人の1人。
「イワーッ‼」という奇声を発する。
「~なんよ」とか「~じゃがね」など妙に間の抜けた方言っぽい独特の喋り方が特徴的。そのせいか神話に語られる偉大な聖獣の面影どころか知的な怪物の血を引いているようには全く見えず軍団きっての脳筋(愛すべきバカ)と言う立ち位置。
その為ジェネラルシャドウら他の改造魔人からの評判は悪く、「救いようのない単細胞だがまあ、あれはあれで使い道はある」と扱き下ろされ狼長官の企てるクーデターに良い様に利用されるなど軍団員からの扱いはすこぶる悪い(しまいには敵である城茂からも「まぬけの岩石男爵」と言われる始末であった。どうしてこうなった?)
人物像
上記のようにギリシャ神話でなぞなぞを出題して旅人を惑わし答えられない旅人をあざ笑い喰らっていた祖先とは違い、体育会系の上に頭は悪い。(『スフィンクスそのものの子孫』というより、スフィンクスの石像の子孫の可能性もあるが)。
また豪快で細かい事をいちいち気にしないタイプらしく、超電子の力を得たことを知らないシャドウが倒せるはずのないドクロ少佐を難なく撃破したストロンガーを訝しんでいるのに対し「細かい事考えてたってしょうがない。当たってみれば分かるじゃろ」と言ってのけた。
しかし再三言うようだが頭はあまり良くない為にドクロ少佐が瀕死の重傷を負わせたストロンガーを彼から横取りしておきながら、彼が隠れていた車の荷台を良く調べず取り逃がしてしまう。
それが元でストロンガーのパワーアップの原因を作り後々自分達の墓穴を掘ってしまったり、ストロンガーが本当に新たな力を得たかどうかを調べるべく捨て石にされた時は不穏な気配を感じ応戦したにも拘わらず人質をあっさり救出される失態を犯す(この際戦闘員に「弛んでる」と称し、『回転降下50回』という何だか役に立つのか立たないのかよく分からない猛特訓を課していた)。
特訓中に狼長官が持ちかけて来たクーデターの話に乗り、シャドウが捕まえた人質である藤兵衛を奪いに来た際には『秘密戦法・岩石粘土細工』という秘密でも戦法でも何でもない能力を使いどっからどう見ても全然藤兵衛そっくりに見えない粘土細工を作り上げ自信満々に一人でご満悦する(ちなみにその後シャドウにあっさり見破られたのは言うまでもなく、流石のシャドウも彼のあまりにもバカさ加減に苛立ったのか粘土細工にシャドウ剣を突き刺している)。
更には藤兵衛を狼長官と共に茂の元に連れて来た際、現れたシャドウに狼狽した長官がその場を誤魔化すために言った虚言を信じ込んでその場の空気を読まず本気で怒り出す等々の醜態を視聴者に曝してしまっている。
能力
頭は悪いがそれを補う程の圧倒的パワーの持ち主で大抵の事は力ずくで押し通す。
岩石で構成された体は途轍もない重さと頑丈さを誇り、更に改造魔人特有の電気エネルギー反射能力をも兼ね備えているほか、巨大な岩石に変身しその圧倒的パワーと重量を活かした頭突きや圧し掛かって敵を押し潰してしまう戦法や岩石状の棍棒を使った肉弾戦を得意とする。
そのほか、『秘密戦法・岩石粘土細工』と呼ばれる自身から槌粘土質の肉体の一部を引き千切り、対象者そっくり(自称)の粘土細工人形を制作して敵を欺く技も持つ。
また仮面ライダーSPIRITSでは岩石で構成された体を自在に組み直し変幻自在に変化し、神出鬼没に現れる能力を披露している。
最期
藤兵衛を救出したストロンガーに逆切れして「ストロンガーを倒した者がデルザーのリーダーになる」という決まり事に従い他の2人を抑えて単身追いかけ、その持前の怪力と圧倒的パワーで抑え込む。
そして遂にチャージアップしたストロンガーに対し「俺、丈夫なんよ!」と今まで散々追い詰めていた事も手伝って完全にストロンガーの力を舐めきっていた為全く警戒せず無防備であった所へ、超電子ドリルキックを食らい断頭されてしまい更に立て続けに胴体を超電三段キックで粉砕されてしまい撃破された。
暗闇大使の操る時空魔法陣の力により復活を果たし、ジェネラルシャドウ提案の一番ライダーを倒した者が再結成したデルザー軍団の指導者になるという(お遊びを含めた)新ルールに従い、魔窟と化した東京を跋扈する。
そして、五郎の弟分でもる克己と和弘たち兄弟を人質に捕ろうとしたところで新1号と対峙し交戦。
新たに時空魔法陣の力で蘇生された再生(コピー)怪人たちで再結成されたショッカー再生怪人軍団との戦いで疲弊した満身創痍状態の新1号ライダーを追い詰めようとする。
しかし男爵の投げた彼が反動を利用して放たれたライダー反転キックの頭脳コンビネーションコンボ攻撃で反撃され、更に救援に駆けつけたZXと共に放たれたダブルライダーきりもみシュートとZX穿孔キックを受け大ダメージを受ける。
即座に再生しようとするが、既にZXにより急所部分に『衝撃集中爆弾』を仕掛けられており、その事に気づかす体が再生・接触した途端に木端微塵に吹き飛んでしまった。
しかしその破片は生き延びており、仮面ライダー達に対する怨念から同じく仮面ライダーとの決戦に執着する鋼鉄参謀に付き従う形で東京の街を彷徨う。そして珠純子姉弟に案内される形でヘビ女(仮面ライダーストロンガー)と交戦する風見志郎に遭遇。
その後ジェットコンドルを止めようとする風見を追う中で、鋼鉄参謀と共にダブルライダーと遭遇。鋼鉄参謀の武器として岩石球となるが、「ライダー時間差ダブルキック」を浴び鋼鉄参謀と共に爆炎の中に消えた。
なお妙に間の抜けた方言っぽい独特の喋り方や克己と和弘たち兄弟を人質に捕ろうとした際、2人に祖先に倣ってか「ソリャ! ……ナゾナゾじゃ、どっちが人質でどっちが喰われる? ホレホレ」と本当にスフィンクスの血を引いているのかと疑いたくなるような意味不明の謎掛けを2人に出題したり上記のようにZXが密かに急所部分に衝撃集中爆弾を仕掛けたこと気づかずに体を再生しようとして敗死することになったりと相も変わらぬその姿は読者に「やっぱり岩石男爵だなぁ~」っと妙な安心感を与えてくれた