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角川ガメラの編集履歴

2019-07-31 11:24:43 バージョン

角川ガメラ

がめらのさいしゅっぱつ

角川ガメラとは、2006年に誕生した新種のガメラ族のことである。

それまで大映→徳間大映に所属していた看板怪獣ガメラが、前社が角川グループに併合されたことにより、キャラクター性を一新して転身した。便宜上、俗に平成ガメラとして知られる種類とは(一応こちらも平成の出身なので)区別するためにここでは角川ガメラと称する。


概要

大映が角川グループ入りし、社名を「角川映画」に変更してからの作品『小さき勇者たち~ガメラ~』では「アヴァンガメラ」と呼称される個体と「トト」と言う愛称をつけられた個体が登場。2015年に初公開された個体とは体表や甲羅の質感、体色などが非常に似ているものの、それ以外の外見や鳴き声、必殺技などが大きく異なる。また、2006年版も2015年の個体も成体のギャオスよりも巨大という意味で歴代と逆転している。


タイトルでの表記が両方とも「GAMERA」なのも共通。


特徴

ガメラ「小さき勇者たち」編・大集合


「巨大生物審議委員会」が挙げた他に見られるガメラが通常の生物と違うとされる点は火球を吐き空を飛ぶ、圧倒的な巨体、栄養摂取の方法、自らの命を懸けて利他を行うなどである(現実ではザトウクジラなどで顕著に見られる)。


身長不明(全高よりは大きい数値になると思われる)
全高35m
甲羅長径29m
甲羅短径22m
体長55m
重量1200t平成ガメラの10倍)
年齢不明
飛行速度不明
水中潜航速度不明
歩幅不明
出身地火山帯のどこか

(データはアヴァンガメラの数値に準拠)


エネルギーの摂取量的には成熟したはずのトトがアヴァンガメラよりも小さいので、エネルギーの回収が完全には出来ていない可能性がある。または、自爆する度にエネルギーを失い小さくなってきた可能性も…。コミックでの設定では、ガメラが細胞の一つまで一切痕跡を残さず「消えた」だけでなく、10年間も大規模な捜索作戦が続行されたのに細胞の一つすら発見されなかったとされる (政府の巨大生物対策審議会が予算の限界を迎えながらも存続してきたのは「ガメラの死亡が確認されていない」からであった)。


モチーフには初めてリクガメが用いられ、所属社が大映から変わったのを象徴するかの如く、前2シリーズと比べてより個性が強い。体躯は昭和ガメラの半分前後になったものの、体重は15倍!にまで増加している(軍艦の重量を元に再計量された)。今までの系譜だと昭和ガメラは(一応ウミガメとされているが)形態的に淡水ガメ、平成ガメラはウミガメ、今回のはリクガメで、『GAMERA』の個体はリクガメと淡水ガメのミックスを思わせる。

  • リクガメだとあんまり日本的な感じがないが、沖縄には現在でもセマルハコガメなどがいるし、化石時代には大型の「オオヤマリクガメ」も存在していたので、決して非日本的とは言い切れない。また、在来種のニホンイシガメに体色も造形も近い。

頭頂部のトサカは目立たず、リクガメの特徴を大きく残した体型(上下顎先の嘴、細い歯列、頭と体のプロポーション、成熟個体に見られる腕と足を覆うトゲ状の突起)や茶色い体色、成熟時に露出する下あごの牙までの歯肉なども昭和・平成シリーズと比較して非常にユニークであるが、全体的なイメージは昭和と平成の中間的な印象が強い。

鳴き声も伝統の吼え声が廃された点でゴジラシリーズ(日本製作の作品に限る)とは異なる。時々、某火炎を吐く亀大王の声も混ざっているように思えるが、実際はかのピーター・カレンが演じた、1976年版のキングコングのオリジナル・ヴァージョンの声を修正したものである。なお、この吠え声は実際の大型の動物の吠え声に非常に近く、ある意味では以前よりもリアルになっている。


幼少時は巨大な火炎を、成長後は火球を主要な武器としている。

火球は平成版と同様に強力な爆発力を有し、成体のオリジナルギャオスを一撃で撃墜できる。平成版と違うのは火球が炎の代わりに煙の尾を引いて飛んでいくこととプラズマ放電とは違うエネルギーを使用している点である(角川ガメラでは通常の炎とは別に赤いエネルギーを纏っていて、下記の必殺技同様に赤いエネルギーを使っていると思われる)。


腹部に「炎」の文様を持ち、「自爆」または「トトインパクト(超威力の火球)」(一般公募による命名)を使用する際にゴジラの背びれよろしく発光する(色は間逆)。自爆の際は全身が赤く発光し、眼の虹彩が小さくなり炎を宿す。

※「トトインパクト」に該当する技を他の個体が使用できるかは不明。


火球よりも回転ジェットが必殺技的な感じもあり、彼らの回転ジェットは尾を引くのが特徴。ただし、子亀時代は手足を出したまま胴体直下に空気を噴射するホバーのような感じで浮いていたため、どこから噴射しているのかは原理は不明。子亀時代には牙も生えていないし、完全に四足歩行の形態をしているので、どのタイミングで怪獣型に変化したのは不明。


その他描写が少ない事も関係しているが、下記の点も当亜種にだけ見られる。

ガメラ御三家2

(歴代3種/社別の比較)

  • 判明している飛行方法は回転ジェットのみ(昭和と平成の両中間的な様相)
  • 種族の出自が一切不明
  • 複数の個体が存在(『宇宙怪獣ガメラ』とプロトタイプの集合である平成版の「ガメラの墓場」なので除く)
  • 誕生方法が判明している(卵から孵化)
  • 通常の生物のサイズをもつ時期が存在する
  • 軽すぎない
  • 身長が不明なかわりに全高と体長が判明している
  • 昭和寄りで、伝統の下あごの牙が噛み合わせの奥ではなく中ぐらいの位置にある
  • 成長に必要な養分とアイテムが存在する
  • 炎や熱エネルギーを養分とする描写がない(設定上はある)
  • ヒートマッスルと呼ばれる筋肉により、熱エネルギーを変換して筋力の増大が可能(設定上)
  • 頭部に勾玉状の器官があり、これにはテレパシーや怪獣の出現を察知する能力があり、その際には「赤い石」が共鳴して発光する。
  • 自爆が可能

知られる個体

ある筋の話によるとアヴァンガメラとトトは同一個体であり、効果的な戦闘の継続が難しくなったアヴァンがギャオスを巻き込んで肉体をリセットする為に戦略的に自爆したらしい(公開から10年後に明かされたとか)。その後は自ら放出したエネルギーを再摂取して大きくなると思われる。

  • これが事実だとしたらガメラという怪獣のテーマのいくつかである「何度も立ち上がる不屈の闘志と正義感」、「圧倒的で神秘的な生命力」を違うベクトルでとことんまで突き詰めた形になる。

トトが10mの時からジーダスの意表を突く形で奇襲したり、遥かに巨大な相手に臆せず、無駄のない立ち回りや感情の動揺も見られなかった事、いきなり火球や飛行に成功していたなど、トトの幼体とは思えない落ち着きにも納得がいくし、自爆と再生がこれが初めてでない可能性もある。


トト

ツイッター1時間お絵描き其の23ガメラ

後述のアヴァンガメラの自爆した跡地で、2006年に少年により発見された個体。

卵から孵り、短期間で手のひらサイズ⇒30cm⇒ゾウガメ大(1m)⇒(体高)8m⇒30m(体長50m)と急成長を遂げた。名古屋決戦時で体重は900tに達しており、先輩方が数十体で掛かっても余裕で跳ね返せる重さ。

知能が高く、機転が利き、志摩でのジーダス襲来時には5倍以上の大きさの敵を、敵の武器を利用して退けた。また、名古屋での決戦時における描写(子供たちによる赤い石のリレー)かから、テレパシーあるいは人間の子供の精神に働きかける能力を持つのかもしれない。テレパス能力自体は平成ガメラにも通じる。

また、本作のガメラのモチーフは''バンビ''であり、これがそのまんま制作陣でもコードネーム的な呼称で使われていたらしい。


かわいらしい見た目が特徴であり、ゴジラシリーズにおけるミニラやリトルゴジラに通じる雰囲気がある(こっちの方がよりハードコアだが)。特に口元から目にかけてはミニラと良く似ており、本作が東宝に対する何等かのメッセージを込めて作られたのとの関連性も考えられなくもない。


先のアヴァンガメラとギャオスの群れの戦いから十数年後の三重県志摩にて相沢透という少年に拾われた赤い結晶体の上にあった卵から孵化、「トト」と名付けられて彼に育てられる。当初はただのカメだと思われていたが、小さい内から浮遊能力を発揮し、さらに短期間でゾウガメほどの大きさに成長する。それでも透からは愛情を注がれていたが、ある時何かの気配を察知して透の下から姿を消し、やがてその気配の正体である怪獣ジーダスが志摩に襲来、暴れるジーダスの前に10mほどの大きさになった姿となって立ちはだかった。しかし、この時は倍以上もの体躯差から苦戦を強いられ、機転を利かせてどうにかジーダスを撃退したものの自身も倒れ伏してしまう。


その後、自衛隊に捕獲されて名古屋まで運ばれ、そこの政府の機関によって対ジーダス用の切り札とするため紅い真珠から抽出したエキスを注入されて成長が促進され、最終的に30mにまで巨大化するが、ほとんど間を置かずジーダスが名古屋に現れたためそれに呼応して覚醒し、ジーダスとの再戦に臨む。


それでもまだジーダスとの力量差は埋まっておらず、次第に追い詰められていくも、トトを追って名古屋に来ていた透が他の多くの子供達の助けを借りて自分の下へ運んできた赤い石を取り込んで完全な飛行能力を発現、その機動性でジーダスを圧倒し、最後には最大威力の火球「トトインパクト」でジーダスを撃滅した。


戦闘後はまたも動けなくなって自衛隊に再度捕獲されそうになるが、透をはじめとするたくさんの子供達がトトを庇い、その間に立ち上がると何処かへと飛び去っていった。


スーツアクターはレギオン護国聖獣バラゴンなどにも関わった佐々木俊宜であり、アヴァンガメラも一緒である(参照)。


アヴァンガメラ

怪獣図鑑・ガメラ2006ガメラ

1973年に出現したガメラ。その詳細は殆ど不明。

全高35m、全長55mと昭和ガメラに配慮したのか(60mを超えないなど)、ガメラ族では小柄な方だが、歴代でも随一にマッシブな体躯であり、何より体重は1200tと文句なしの最重量。

  • なお、人間側はアヴァンガメラの体躯の数値のおおよそを推測していたが、身長35m(つまり体高ではない)、甲羅長径29m、甲羅短径22m、体重40tとしていた(つまり30倍も目方違い)。ただこちらの体重の方がガメラっぽいが

全体としてトトに似ているが、強面で体は岩のように刺々しくゴツゴツしている。腕と足を覆うトゲは平成版の比ではなく、現生の陸ガメの特徴が良く出ている。というか嘴や甲羅などガメラ史上もっとも実際の亀に忠実な造形である。なお、頭部とくに目の位置&嘴と口、腕の造形はケヅメリクガメにも忠実だが、むしろアカウミガメなどのウミガメやガラパゴスゾウガメにも似ている。特に正面から見た顔はこれらに近い印象を受けるが、露出する下あごの牙までの歯肉が歴代でもアヴァンガメラだけに見られる特徴でもあり、ウミガメをモチーフとした亜種よりもウミガメっぽい。トリケラトプスアンキロサウルスなどの意匠もあるという意見も。

  • 歴代一、リアルな亀に近いので「ガメラの原種」と見る人もいる模様。

ガメラのスタイルの弱点の一つに地上戦で甲羅を活かしにくいというのがあるが、角川ガメラは

  • 幼体は四つん這いで甲羅を活かせる
  • 成熟すれば手足がトゲで守られる

という利に叶った戦略になる

アヴァンガメラの肩口にトゲが生えていないのは、手足の収納に差し支えがあるからだろうか。いずれにしろ、ギャオスの超音波メスはアヴァンガメラの腕のトゲで弾かれていた。


暗闇で素早く飛び回るギャオスに先読みで火球を命中させるなど、歴戦の経験が見て取れる。

飛行シーンを披露していない唯一のガメラであり(パラレル世界での昭和の二代目を除き)、ありとあらゆる意味でも歴代でも異色の個体である。ただし、資料によるとアヴァンガメラも飛行していた姿が人間によって記録されてはいた。


その他、ガメラのDNAはギャオスのDNAを完全死滅させる効果も発見されている。また、大王崎での戦闘後、10年間、10万人も動員したにも関わらず、6万以上のギャオスのサンプルを発見したが、ガメラは細胞も体液も何一つ発見できなかった。その後、22年間掛けて、世界中のトップの科学者12人が集まり、膨大な数のスーパーコンピューターを駆使して、アヴァンガメラのDNAのバーチャルモデルを99%復元構築できたが、その驚くべき結果に、1人の科学者が自死を選んだとされる。


オリジナルギャオス4体(漫画では5体)と三重県志摩で死闘を繰り広げる。

長年の激戦により疲弊した感があり、鳴き声をあまり挙げず、片目が潰れる寸前で下顎の牙も一本が折れ、全身が傷だらけになっている。右肩にはおそらくギャオスに喰われたと思しき、骨まで露出していそうなほど深くて大きな傷が二つ走っており、歴代のガメラに勝るとも劣らずの×M体質 ○ド根性の持ち主である。疲弊の為か超音波メスを数発被弾して倒れ込んでしまい、最期は自爆を選んで3頭のギャオスもろとも命を絶った。


その後、このガメラが自爆して果てた付近の海域では緋色の真珠が採れるようになり、それがギャオスの被害を受けた志摩の特産品となって被災地の復興財源として利用されただけでなく、これらの真珠および赤い石が後代(子供?)のガメラにとって非常に重要な栄養源となった。


上半身、とくに肩口や首の肉をギャオスによって啄まれても殆ど身動きがとれず、非常に衰弱していたと思われる描写がある。

  • 上記に加え、コミックス版で明かされた設定では日本の広範囲がギャオス共に蹂躙され、当時の日本国の自衛隊の全勢力の17%がギャオスによって失われた。よって、ギャオスたちによる攻撃が一日・二日どころの話ではなかった可能性がある。いかに大規模な事件であったかが伺えるだけでなく、当時の被害が「日本国内だけに限定されているとも言及されていない」ため、アヴァンガメラは波切に上陸する以前から日本列島のどこかあるいは海上や海外など国内外で戦闘を強いられてきた可能性がある。
  • 漫画版では5体のギャオスに対して闘っており、4発の火球を全弾当てる、後ろを取られてもすぐに形成逆転できる等、かなりの戦闘技術を持つ事が見てとれるが、ギャオスもかなり強く、火球で焼かれても戦闘継続できる、超音波メスを超連写でき、光線の威力もガメラを甲羅ごと貫通するなどであり、かなりガメラは苦戦した。
  • 自爆した理由は不明だが、作中の描写を見る限り老衰または衰弱が激しかったor死期が来たとも思えるが、小説においては自爆の直前にギャオス達の超音波メスによって下あごが切り落とされてしまい火球を吐く事ができなくなっていた。ガメラ族の超常的な回復・再生力があってもアゴの再生はできないのか、または再生が完了する以前に出血多量で命を落とすか、または自身の回復を待っていたらギャオス達に地球が蹂躙されると考えて利他的行為で自爆した、などの理由が考えられる。

余談

  • 徳間時代のガメラと違ってこの作品の日本ではアヴァンガメラが自分の身を犠牲にしてまでギャオスを滅ぼしてくれたことから一般人(特に志摩の人間)の間でも「ガメラは人類の味方」と見る風潮が強いように描かれている。
  • 角川のガメラ族とオリジナル・ギャオス族は体色の対比がそれまでのシリーズと真逆になっているのも特徴である。また、成体のギャオスよりも体躯が大きいのも歴代初であった。
  • 後年に確認された個体はこのアヴァンガメラの特徴をよく受け継いでいる。
  • いちおう、平成シリーズの初期デザインではたとえばセマルハコガメをかなり推していたらしく、そのほかにもアンキロサウルスやドエディクルス(グリプトドンの亜種)をモデルにした、センザンコウのような甲羅とモーニングスターを持った尻尾にするアイディアもあったらしい。この時、甲羅のデザインには沖縄の亀甲墓とそのルーツである古代中国文化の意匠も実験的に取り入れられたとか(昭和ガメラに関係のあるエスキモーと古代中国文化は非常に似ているらしい)。ちなみに「モーニングスターを持った尻尾」のアイディアは後に同監督GMKにおけるアンギラスのデザインにも応用された。余談だがガメラとアンギラスはゴジラ・ザ・シリーズにてシリーズ最強の敵として(合体したかのような奴が)登場した。
  • 田崎清隆が特技監督として参加した園子温製作の映画『ラブ&ピース』に登場する巨大な亀「ラブちゃん」はこのトトになんとなくだが似ている。というか、この作品の原案がモデルになった可能性もあるのだろうか。
  • トトの幼体時の撮影は本物の生きたケヅメリクガメを何匹も使用しているが、その内の数匹が撮影時のストレスから衰弱死してしまい、作品のイメージに大きく響いている。

関連イラスト

トトアヴァンガメラガメラ


関連動画


(2017年2月に公開されてから2019年3月下旬の時点で2400万回以上再生されている動画)


関連タグ

怪獣 大映 ガメラ ガメラシリーズ ガメラ怪獣 GAMERA(怪獣)

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