馬神弾
ばしんだん
CV:大浦冬華
概要
TCGバトルスピリッツのアニメ作品「バトルスピリッツ 少年激覇ダン」「バトルスピリッツ ブレイヴ」の主人公の少年(青年)。
熱い心を秘め、何事にも真っ直ぐ。誰かのためならば自分の身の危険も辞さない強い心の持ち主。
激動の時代を自分の信念のもと、駆け抜けた。
「いくぜ、アタックステップ!」
バトルスピリッツのチャンピオンを夢見る中学一年生12才の少年。
赤のデッキを使うハイランカー(実力者)。
ある日、謎の少女により異界グラン・ロロに飛ばされる。グラン・ロロの太陽というべきマザーコアの守護者の一人、コアの光主「赤の戦士」であると異界魔女マギサにいわれ、異界グラン・ロロを異界王から救うため冒険していく。
雷皇龍ジークヴルムなどが持つ効果【激突】を主体にして戦うことから、「激突王」と呼ばれている。【激突】にはかなりのこだわりを持つ。
好物はカレーライス。
人物
何事にもまっすぐな性格で、困っている人を見ると放っておけず、例え自分が損をするようなことがあっても邁進する。
時に、分からないこと・理解できないことがあれば、素直に口に出して疑問をぶつけていく。
そのまっすぐさは、時にヴィオレ魔ゐ等から「暑苦しいヤツ」といわれることもあるが、敵味方問わずに他人の心に影響を与え、周囲を惹きつけていく。
いいバトルをした後には、自分の敗北後でも対戦相手に「ありがとうございました。いいバトルでした」といって握手をする。後にこの作法を灼熱のパンテーラにも教えている。
異界王とのバトルに敗れ、復活し再び戦いに身を投じた際には、敵のモーニングスターを足で押さえつけ全く動きを取らせないまま不敵な笑みを浮かべて「バトルでもなんでもいいから暴れたい気分なんだ」と言うなど、好戦的な面を見せることもあるが、優しさも健在である。
好物は母親の作るカレー。
後にズングリーにも作り方を教え、ズングリーの作るカレーは異界グラン・ロロで食べる定番メニューとなった。
来歴
バトスピの大会に出ていたある日、謎の少女百瀬華実に誘われ、バトルスピリッツの勝敗が全てを決定する異界グラン・ロロにやってくる。
そこで異界魔女マギサや異界の少年ズングリーと出会ったダンは、異界の人々を支配し苦しめる異界王からグラン・ロロを解放するため冒険をすることを決意する。
ズングリーと友情を育みながらマギサらと共に旅を続ける中、他のコアの光主達やライバルと出会い、彼のまっすぐな生き方は灼熱のパンテーラをはじめとする周りの人物に大きな影響を与えていく。
そしてついに異界王と対面したダン。異界王は「自分がいるからこそ異界グラン・ロロは成り立っている。自分がいなくなれば滅びの道をたどる」と言い放つ。
その言葉を戯言と受け止めるダンだったが、そんな彼に対して異界王は飽食と貧困・平等と差別・平和と紛争、グラン・ロロだけではない現存する「世界の矛盾」を突きつけ、自分はグラン・ロロと地球を救える唯一の存在であると語る(事実、グラン・ロロに来ていた未来人によれば、地球の未来は環境破壊で壊滅的な状況になっていた)。
それでも異界王を倒す決意は揺るがないダンだったが、異界王の圧倒的な戦略の前に完敗し、一度は完全に心が砕かれてしまった。
異界王への恐怖から彼に再び挑むことを放棄するダンだったが、兵堂剣蔵達がダンのために奮起する姿を見て情熱を取り戻す。
新たにネクサス『太陽石の神殿』とマジック『メテオストーム』をキーカードに加え、コアの光主全員で結集し、再び異界王に挑んでいく。
光主達は異界王が異界グラン・ロロの太陽マザーコアを制御するための装置『ホライゾンラダー』の中核をなすグランドコア全ての破壊のため行動。それを阻むロボット『クグッツ』達とバトルをし、ダンは灼熱のパンテーラと再び対峙する。
お互いの手の内を知り尽くした二人のバトルは熾烈を極めたが、ダンは勝利する。ホライゾンラダーを破壊しようとするダンだったが、全ては異界王の計略の中。
グランドコアはクグッツやパンテーラの中に内蔵され、彼らと光主達とのバトルを通じてグランドコアにエネルギーを十分に蓄積されていた。
グランドコアの蓄積されていたエネルギーの解放と共に崩壊していくパンテーラ。彼はダンとの白熱したバトルの中で、自分の中で誕生した新たなカード『超神星龍ジークヴルム・ノヴァ』をダンに託し、バトルに満足しながら散っていった。
そして異界王の目論見通り、解放されたエネルギーによって変化したマザーコアの力により異界グラン・ロロと地球は融合してしまう。
異界王はコアがもたらす新たなテクノロジーを交渉材料に、地球の各国代表、更には世界経済を牛耳るフィクサーとの同盟・結託に成功。コアの光主達は世界から孤立しかけていくが、ダンは持ち前のまっすぐな【激突】で米国大統領の協力を得て、異界王打倒のために動く。
マザーコアの力を完全に手にした異界王は、天変地異を起こして愚かな人類を選別、進化を促そうとし、ダンはそれを止めるために再びバトルを挑む。
世界の理不尽さ・過去の経験ゆえに憎しみと破壊の権化となった異界王を、光主達の力、そして『超神星龍ジークヴルム・ノヴァ』と共に乗り越え、バトルに勝利するダン。
そんな彼に異界王は「俺はグラン・ロロを変え、地球を変えた。俺が消えても俺が変えた事実は残る。」「お前達が生きる時代は俺が創った時代だ。忘れるな……」と言い残し、息絶えるのだった。
そして異界グラン・ロロは、新たにマザーコアの光主となったマギサにより再び地球と分離し、二つの世界は分かたれることとなるが…。
「胸に響くスピリットの声… フィールドを吹く乾いた風…」
「砕け散るコアの輝き… 体中が沸騰する、この感覚!!」
「俺は…バトルフィールドに帰ってきたんだ…!」
元赤のコアの光主。数多くの大会で優勝を収め、ついには殿堂入り。名実ともに最強となり、多くのカードバトラー達の憧れとなっている。
しかし、グラン・ロロでの命を懸けた激しいバトルが忘れられず、心のどこかで強敵と熱い戦いを求めており、「自分の力を必要とする場所がある」というまゐの誘いを受けて西暦2650年の未来、異界魔族との戦いに身を投じる。
バトルスピリッツによる代理戦争・決闘が行われる未来では、人類軍のカードバトラーとして敵対する魔族と戦う他、地球リセットを止めるために奮闘する。
人物
前作の冒険から2年が経過し、命を懸けたバトルフィールドでの本気のバトルを求める渇いた性格へと変わってしまっている。その様子は、バローネに自分と同じく本当の強者との戦いを求める「強さの深み」へと至っていると評される。
口数も少なくなり、時に誤解を受けてもそれを解こうとせず、深く立ち入ろうとしない。
これは2年の間で起きた出来事が原因となっているが、困っている誰かを放っておけない根っこの性格は変わってはいない。子供に対しては特に昔と変わらず優しい表情を見せる。
未来での戦いの中で、時に傷つくことがありながらも仲間の支えやライバルとの出会いの中で徐々に心の傷を癒していく。
「俺が今出来ることはバトルだ!」
「そして、無駄な争いを繰り返す魔族を止めるためにオクトへ行き、魔族の女王と話し合うことだ!」
「俺は、魔族も人間も、救える者はすべて救う!」
そして、バトルを楽しむためではなく、混乱の中にある人類と魔族を救うべく、自分に出来ることを為す。
かつて自分が破った異界王に対しても、彼の苦しみを身を以て体験し、彼が単なる悪人ではなく大局を見据えていたことを理解。
一つのことに囚われず、相手をただ否定せず理解する大きな器を身につけた。
未来世界においては、「コアの光主という英雄」「異界王から魔族を解き放った原因を作った者」という二つの評価を受けており、当初はユース・グリンホルンからも毛嫌いされていた。
ユースはまゐやクラッキー・レイの諭しやダンの生き様を見て、ダンへの認識を改め成長していく。
ダンもまた、ユースのことを認め、彼の成長を喜んでいった。
生身の戦闘力も健在で、剣を操って魔族を圧倒したこともあった。
来歴
2年間
異界王との戦い後、ダンをはじめとするコアの光主達は当初英雄としてもてはやされたが、コアの光主達は異界王との戦いの中で気づいた「世界の矛盾」について訴えていこうとする。
しかし、世間は彼らの声に耳を傾けることはなく、彼らを疎ましく思う「世界の経済・政治を裏から操る存在(フィクサー)」による世論誘導と共にコアの光主達は孤立し、ついには友人や家族からも手の平を返すような扱いを受け、時には「異界王は光主達が連れてきた」と言われるなど、いわれなき誹謗中傷に次第に傷ついていった。
それでも世界の矛盾を正そうとフィクサーとの戦いを続けていったダン達だったが、百瀬勇貴がそのフィクサー達の手にかかってしまう。ついに絶望したダンは、憎しみにとらわれたかつての異界王のようにならないようにすることで精一杯で、失意の中、仲間との連絡も断ち、唯一自分に残ったバトスピにのめりこんでいった。
図らずも異界王との戦いの時は理解できなかった世界に対する異界王の絶望を理解することとなってしまった。
西暦2650年へ
自分の生きがいをバトルの中にしか見いだせなくなるほど荒んでいった彼だったが、その約2年後、2010年8月30日にまゐと再会。
「強い奴とのバトル、体中沸騰するようなすごいバトル」を求めるダンは、まゐに自分のバトルを必要としている場があると誘われ、西暦2650年8月30日の未来に旅立つ。
本来は環境破壊によって荒廃していたはずの未来は、異界王の介入の結果もたらされたコアの技術により回避され、代わりに人類と異界魔族がバトルスピリッツという代理戦争によって争う世界となっていた。
異界魔族との戦いのために呼ばれたダンだったが、魔族が人工的に大陸を生み出した影響による地球の自浄作用による地殻変動のため、人類・魔族滅亡まで残り一年という事実を知る。
ただの気休めにしか過ぎない自分の役目に悩んだが、異界魔族バローネとの熱いバトルの中で、地球リセット回避のために魔族の協力を取り付けるべく魔族の女王ギルファムと会う決意を固める。
バローネとのバトルには敗北してしまったが、自分と似た「最強ゆえに熱いバトルに飢えている」彼にはシンパシーを感じ、お互いを認め合った。
ギルファムに会うための魔族の大陸「オクト」へ向かう道中、地球リセットを回避できる可能性を秘めた、12宮Xレアの力を使うことで発動する神々の砲台の存在を知り、バローネにそのことを伝える決意をする。
「魔族はコアの光主達が連れてきた」という噂を信じ自分に反発するユース・グリンホルンに対してもその誤解を解こうとせず深く立ち入ろうとはせず、更にバトル中に不敵な笑みを浮かべ、時にわざと相手の全力を引き出した上で勝つなど戦闘狂めいた性格を見せることもあり、周囲からダンは変わってしまったのではないかと心配されることもあった。
しかしバローネとの再戦時には「最初はバトルできるだけで満足だった。だが、今は違う。みんなが困っているって知ってしまったんだ。苦しんでいる人が居るのに、知らん顔なんかできない。」「ひとつの事に凝り固まると、大事な事が見えなくなる。バローネ、ちゃんと見ろ!バトルフィールドの外にも世界があるってことを!」と語り、見事勝利。
かつてと変わらぬダンの姿にまゐ達は安心し、バトルにしか興味がなかったバローネに変化のきっかけを与えた。
魔族の大陸オクトでは魔族の暴将デュックに勝利することで、女王ギルファムに12宮Xレア捜索の協力を取り付けることに成功するが、自分に敗北したバローネが追放、暴将デュックが幽閉という事態を引き起こしてしまったことを憂う。
しかし、ダンを未来に呼ぶことを決めた張本人である人類軍教官ゾルダー・グレイヴの叱咤により、自分の役目は、例え敗者を生むことになろうとも勝ち続け、未来を切り開くことだけだと覚悟を新たにした。
獄龍隊との対決
12宮Xレア探しの中、暗闇のザジにより組織された女王直属・獄龍隊隊長獄将デュックにより12宮Xレア全てを奪われ怪我をし、ダンを助けようとしたバローネも重傷を負い人類軍本部で共に傷を癒すことになる。
12宮Xレア探索のために暴挙を続ける獄龍隊を止めようと、ギルファムと話し合うためにバローネと共に再びオクトへ向かうが、そこにあったのは暗闇のザジの謀略による女王ギルファムへの反乱勢力だった。
ダンはバローネと共に女王を助け、獄将デュックにリベンジを果たすことに成功する。
しかし、混乱の最中にある魔族の暴走を抑え取りまとめるために、バローネはダン達から離れ、魔族の統治者として行動することを決意。同時になぜかまゐもダン達を離れバローネと行動を共にすることを決めたため、ダンは少なからずショックを受けた。
世界の混迷の中、デュックの息子ルガイン主導による人と魔族の懸け橋となるべく行われた人類軍と魔族の調停の場に現れ、魔族と人間の対立を煽ったイザーズの蛇皇神帝アスクレピオーズの脅威を目の当たりにする。
イザーズの正体は暗闇のザジであるとあたりをつけ、スロバキアにてザジと対戦。彼の正体を暴き、獄龍隊創設の秘密、そして謀略を続ける裏にある彼自身の闇を知ることとなる。破滅願望ともいうべき彼の行動を異界王のようだと評しながらも、「異界王の足元にも及ばない。お前には壊した先のビジョンがない。ただ壊すだけならわがままな子供と同じだ。」と一蹴。
圧倒的な力で彼を下しながらも、最後はイザーズなりに時代と向き合い戦い続けてきたと彼を慰め、イザーズの心を開いた。
イザーズとのバトル後、異界王に思いを馳せ、彼の書いた異界見聞録を手に取ると、精神世界にて異界王と邂逅。
かつては分かり合えなかったが、様々なものの見方を知り成長したダンと、穏やかな顔つきを取り戻した異界王、時代と戦い続けてきた二人の男は語り合う。異界王はダンの新たな時代を切り開く覚悟を確かめ、ダンもまた異界王のことを「見方を変えれば、あんたが一番世界を案じていた英雄だった」と返す。成長したダンを異界王は「男の顔になったな」と喜び、ダンを激励した。
神々の砲台
12宮Xレアを使い、伝説通り「神々の砲台の引き金」を引いて、地球リセットを抑えるため神々の砲台のある極点に向かう。しかし、神々の砲台起動のために必要なエネルギーがまだ十分に蓄積されておらず、そのためには12宮Xレアを使いこなせるカードバトラーがバトルを行う必要があると判明する。
12宮Xレアをかけて勝負を申し込んできた紫乃宮まゐ改めヴィオレ魔ゐとのバトルの最中、彼女は魔族の救済のため離反したこと、未来に残っている記録によれば元の時代では2010年8月30日以降ダンが消息不明になったという事実、つまりダンは元の時代に帰らなかった可能性が高いことを彼女から知らされる。
ダンが死ぬ可能性を告げられ、魔ゐに神々の砲台起動のためのバトルに向かい引き金を引くことを止めるよう求められるが、動じるそぶりを見せずバトルを続行させる。
敗北を覚悟した魔ゐはダンを引き留めようとついにダンに思いを告げるが、それでも止まることなく突き進み、勝利直前に「俺はこの時代に来て、生きる力を取り戻せた。お前が俺を救ったんだ。ありがとう…」と感謝の言葉を伝え、それに応えた魔ゐが自ら攻撃を受け入れる形で勝利する。
勝利後、魔ゐに「俺にはお前が必要だ」とまゐの告白に応え、共にソフィア号に帰還した。
まゐのソフィア号帰還後、神々の砲台へエネルギーを供給すべく、バローネとの最終決戦に挑む。
ダンは勝利を収めるが、神々の砲台は勝者を引き金とすることで発動とするものであったと判明し、最後は「ありがとうございました、いいバトルでした」と感謝を告げ、笑みを浮かべながらも一筋の涙を流しながら、神々の砲台の発動と共に光の中に姿を消した。
元の時代に戻ったまゐは、いつの日かまたダンに会える日を信じ続けている。
使用デッキ
人類軍に支給されている、ブレイヴを駆使する赤中心の混色デッキであり、12宮Xレアもデッキに混ぜて使用する。使用するブレイヴによって混ぜる他色や、様々な色のマジックを使うことが特徴。
前作で使用していたデッキは現代に置いてきている。本人曰く「行った先のデッキで十分」とのことだが、かつてのつらい過去を思い出したくないという気持ちもある様子。
バトルフォーム
コアシップ「麗しのソフィア号」のコアブリットに備え付けられたものを使用する。
通常、胸のT字部分は点灯しておらず、バトル中には赤色に光るが、スピリットとブレイヴが合体すると下のイラストのように、合体したブレイヴの色に応じてT字部分の色が変化する。
更に光龍騎神サジット・アポロドラゴンの効果でダブルブレイヴすると、バトルフォーム全体が黒色に染まる。その際のバンクでは、ダンの表情も中学生がする表情とは到底思えないような壮絶な強面になる。
最強銀河究極ゼロ
「究極のバトスピ」を求めて究極宮ボイドを訪れた一番星のレイ達。
三龍神の一柱「アルティメット・ジークヴルム・ノヴァ」の導きで歩いていた一行は、赤と紫の薔薇が野原に咲き誇る場所を訪れた。
その花園の中には二つの像があった。「アルティメット・ジークヴルム・ノヴァ」のご先祖だという、「超神星龍ジークヴルム・ノヴァ」と「滅神星龍ダークヴルム・ノヴァ」。
穏やかな雰囲気の中、緑と白の二匹の蝶を見守りながら、一行は先に進むのだった。
そして…
2019年、馬神弾は帰ってくる。
「震えるなよ。バトルは続いている…」
『ブレイヴ』終了後十年の歳月を経過した世界を舞台とした続編作品。
第1話では「人類至上主義」を掲げ異界魔族を排除しようとする組織の刺客とのバトルで苦境に立たされたバローネを助けるためにバトルフィールドへと再び帰還する。
それ以前にも仲間である元光主達、ズングリー、バローネのデッキに突如謎のカード『激突王のキセキ』が現れ、復活の兆候を見せていた。
また、この現象により「現代」・「未来」・「異界グラン・ロロ」に分かれて暮らす過去作の登場人物達が築いてきた絆は途絶えることなく続いている事も描写されている。
復活出来た経緯の詳細は不明だが、ブレイヴ終盤の展開でダンと共に消滅したはずの「12宮Xレア」がとある人物の手元に揃っており、それが関連していると思われる。
ちなみに他の前作キャラは十年分歳を取っているが、ダンは十年前のままの姿である。
アップになった場面でよく見ないとわからないが、僅かながら体に粒子状の光を纏っている描写がある。
後述の通り敵勢力に囚われた12宮Xレアに助けを求められて帰還したことが判明しているが、ダンが今どのような状態なのか、そもそも今の彼は人間なのか、現時点では何も明かされていない。
第2話ではギデオンに捕らえられた12宮Xレアに呼ばれて帰還した旨が語られたが、多くを語ることなくグラン・ロロにワープ。
マギサの神殿でデッキ構築に悩んでいたズングリーの前に現れ、『激突王のキセキ』を『アドベントスター』に変化させ「赤デッキならもっと攻めないと」とアドバイスを送るが、赤の世界を守ることを一人で背負い込んでしまっていたズングリーはそれに反発。カードを置いて飛び出し、敵であるザバイアの本丸に単身で乗り込んでしまう。
その後バトルに敗れてしまったズングリーに代わり、ザバイアと地球を賭けたバトルを開始。ズングリーのデッキをベースにしたデッキを使いながらも彼のデッキにはなかったドローや回収マジックを絡めながら攻め方をレクチャーした。
バトル終盤、ズングリーと精神世界での会話では「どうして一人で行ったんだ」と問い、ズングリーに「みんなの為に未来で引き金になったダンを見習いたかった」という返答を受けて
「なりたくてなったわけじゃない…。覚悟はあった。でも“みんなの為に”なんて誰もが思うほどカッコいいものじゃない。だけど…今はこれが“オレ”だ!!」
と今の自分の姿をズングリーに見せつけ勝利。
その後は神殿でマギサに優しく見守られながらズングリーとの「約束のバトル」を果たした。
使用デッキ
第1話ではバローネのバトルに途中交代する形で登場したため、デッキそのものはバローネの『月紅龍ストライク・ジークヴルム・サジッタ』を中心とした赤デッキ。
しかし、事前にバローネのデッキに現れていた『激突王のキセキ』が、弾の切り札にして化身『超神光龍サジットヴルム・ノヴァ』に変化し、神話ブレイヴ『銀河星剣グランシャリオ』と合体させている。
第2話では自分でデッキを用意。バローネのものと似ているが、ストライク・ジークヴルム・サジッタに代わってかつてのキースピリットのリメイクである『龍星皇メテオヴルムX』を軸にしたデッキを使用。『太陽龍ジーク・アポロドラゴンX』なども投入されており、「少年激覇」「ブレイヴ」の両視聴者には見ていて嬉しいデッキになっている。
(メテオヴルム召喚時の決め台詞も「激覇」当時と同じ)。
これは同話でズングリーが使っていたデッキを基盤にしているが、「負けない」ことに必死のあまり過度に防御マジックを投入した彼のデッキ構築に対し、「"負けないデッキ"と"勝つデッキ"は違う」ということを教える為に用意したもの。(曰く、ドローや回収を絡めてどう攻めていけばいいか見せるため)
サジットヴルム・ノヴァは引き続き投入。アポローンにブレイヴさせたグランシャリオ、メテオヴルムXとのコンボで、敢えて追い詰められてからの大逆転を成し遂げた。
バトルフォームは『ブレイヴ』時と同様。
復活後は、消える前のバトルには無かった『ソウルコア』や『創界神ネクサス』、『神話ブレイヴ』や《煌臨》も十二分に使いこなし、『バースト』についても理解していた。これらの存在や使い方を知った経緯は不明である。
ちなみに、担当声優の大浦冬華は収録当初、あまりに進化したそれらのバトルシステムにちんぷんかんぷんだったとのこと。
漫画版
『バトルスピリッツ 少年激覇ダン』(ケロケロエース掲載)
『バトルスピリッツ ブレイヴ』(ケロケロエース掲載)
『バトルスピリッツ ブレイヴX』(Vジャンプ掲載)
人類軍の一員として魔族との戦いに身を投じ、魔族との勢力争いに勝利するため、12宮Xレアの捜索を行っている。キースピリットは太陽神龍ライジング・アポロドラゴン。
12宮Xレアを集めていく中、魔族のバローネとのバトルの中、バローネから「魔族を滅ぼす覚悟はあるのか」と問われるが、「魔族も人間も全てを救う」覚悟を彼に見せ、勝利した。バトル後、バローネと和解し、魔族と人類の共存の道に向けて歩き出した。
最強ジャンプ及びVジャンプ公式サイトに掲載された読切版では太陽龍ジーク・アポロドラゴンを使用していた(現在は閲覧不可)。
余談
- 名前の由来は「バシン!ダン!」というカードを出す(叩いておく?)からとのこと。
- 「ブレイヴ」では、コストの重いスピリットをよく使うため、0コストのブレイドラから不足コストを確保して消滅させることが多々あった。そのため、公式で「不足コストはブレイドラから確保」というスリーブが作られたほど。
- 「ブレイヴ」時の設定身長は160cm。ただ、作中での頭身が高いこともありそれより高く描かれることが多い。
- 時折、「ブレイヴ」での年齢が話題に上がることがある。公式コラム「気ままにブレイヴ」によると、「少年激覇ダン」での冒険が1年以上、2作の間で2年、「ブレイヴ」での冒険が約1年のため、「ブレイヴ」ラストのダンは少なくとも16才以上とのこと。
- 「ブレイヴ」初期のやさぐれた状態は、監督によればイメージは矢吹丈とのこと。
- 後に、大浦冬華の第一子出産の際にはキャラクターデザインの湯本佳典により「赤ん坊と接しているダン」が描かれた。
- 馬神トッパとの関係は『苗字が同じ』、『ジーク系を主体にした赤デッキの使い手』、『アニメのタイトルが少年〇〇』という事以外関係は全くない。『輝石の覇者』ではイセカイ界が存在する世界の世界に飛ばされて、馬神トッパ達と出会った。
ケロケロA2010年7月号付録の特別短編漫画『ダンvsトッパ 最強カードバトラー対決!!』では、『突破』と『激覇』が同一の世界観として描かれ、バシンとバトルした。弾の夢オチではあったが、バシンがウチュウチョウテン王に勝利したことを把握し尊敬していたことから、少なくともこの漫画の世界観では同じ世界に存在していることは確かである。