曖昧さ回避
ファルコンタグのほうが用例は多いが、多くの分野に同名のキャラクター等が存在するため、サム・ウィルソンかMARVELを併用したほうが検索が容易である。
また日本語ではサム・ウィルスンと表記されることもあるが、pixiv上ではウィルスン表記はほぼ用いられていない。
概要
サム・ウィルソンはMARVELコミックスのキャラクターである。
キャプテンアメリカの相棒・ファルコンとして知られるヒーローであり、七代目キャプテンアメリカを襲名している。
レッドスカルに支配されていた熱帯の島で住民たちを解放するために戦っており、キャプテンアメリカと出会い共闘することになる。
1970年代において、キャップが主人公を務めるコミックのタイトルは『Captain America and the Falcon』となっていた。
なお、サム自身の飛行能力は1974年にブラックパンサーが開発したハーネスを贈られたことで得たもの。
ちなみにMARVEL世界初の黒人ヒーローとされるブラックパンサーのデビューは1966年。1972年にはルーク・ケイジが、1975年にはストームがデビューしている。
1975年、彼の記憶はレッドスカルによって改竄されたものであったことが判明。
生い立ち
サミュエル・トーマス・ウィルソン(Samuel Thomas Wilson)はニューヨーク市ハーレム地区で黒人牧師の息子として生まれる。
鳥好きで大きな鳩小屋を所有する心の優しい少年であったが、十代の頃人種差別に苦しめられ、父ポールは近所の喧嘩を鎮めようとして死亡、その二年後には母ダーリンが強盗に射殺され、天涯孤独となったサムは社会を憎悪するようになり、LAにわたり『スナップ・ウィルソン』と称する名うての犯罪者となった。
リオデジャネイロの暴動に加わるために出国したが、飛行機が墜落しレッドスカルの支配下に。スナップ・ウィルソンの犯罪者としての実績に目をつけたレッドスカルはコズミックキューブを用いて鳥使いの能力を与え、レッドウィングとのテレパシーリンクを設定。
更に過去を改変し、善意のソーシャルワーカーとしての人格を上書きすることで、キャップの相棒として信頼を得ることに成功。
そして1975年にスナップ・ウィルソンとしての記憶が再生されキャップ暗殺の指示が下されるが、本人がヒーローとして平和のために戦うことを望み指示を拒絶。
またウィルソンが前科者であったと知ったキャップもこれまで通り相棒として受け入れることを選んだため、レッドスカルの計略はMARVELの世界に一人のヒーローを誕生させる結果に終わったのである。
ただし、『キャップが信頼する者の手でキャップを抹殺させる』という目論みは後年別の人物によって果たされることに…
相棒から継承者へ
1978年にS.H.I.E.L.D.のエージェントとなり、ディフェンダーズにも参加している。翌1979年にはアベンジャーズに参加するが、いわゆる"Token Black"としての起用であることに反発し早々に脱退。
2006年の『Civil War』では『シークレットアベンジャーズ』側に参加(近年の実写映画での立場はこれを意識したもの)、キャップが負傷した際はリーダーを務めている。
2014年、スティーブ・ロジャースの肉体が急激に老化し、前線での戦闘に耐えられないと判断。
愛用の盾と称号をサム・ウィルソンに託し、七代目となる『空を飛ぶ』キャプテンアメリカが誕生する。
が、この称号はきわめて複雑な経緯と共に推移しており、紆余曲折を経て結局スティーブが復帰するのが定石になっている部分もあり、誰が何代目のキャップに相当するかに関しては解釈の分かれるところである。
MCU版設定
第九作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』から登場。
元々落下傘部隊の隊員であり、軍用格闘術・銃器の扱いに長けている。
加えて広げれば全幅3mほどにも及ぶ折りたたみ人工翼付きのジェットパックを背負い、3次元機動を活かしたアクロバティックな戦い方をする(人工翼の操作は鍛え上げられた両腕で行う)。
後にジェットパックはスタークインダストリーによる改良をうけ、銃弾を弾ける程度の防御力、ミサイル発射、探知ゴーグルとの連動など、回を追うごとに機能が充実していった。
また、専用ドローン「レッドウイング」による偵察やサポートを行う。
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
冒頭から登場、走り込み中にスティーブに軽々と抜かされてしまう。 左失礼!
その後自宅でくつろいでいたところを、インサイド計画を阻止するべく奮闘するスティーブに勧誘され、ジェットパックを背に戦いに身を投じていくことになる。
ウィンターソルジャーとその部下との交戦を経てついに最終決戦、計画の要となるヘリキャリアを破壊するべくスティーブと作戦を遂行する。
その際砲撃の華麗な回避、クインジェットとの大立回りなど、アクロバティックな戦闘を見せつけた。
三機目にスティーブを運搬する活躍もしたが、ウィンターソルジャーに翼をもがれて戦線離脱した。
その後ラムロウと遭遇し肉弾戦を展開、しかし撃墜されたヘリキャリアの追突に巻き込まれてしまう。
崩壊するビルから身を投げ、すんでのところでフューリーの操縦するヘリに回収してもらった。
アントマン
アベンジャーズ基地に侵入してきたスコット・ラングと交戦。
拡大・縮小を駆使して撹乱するスコットと渡り合ったが、最終的にジェットパックに侵入されて破壊、墜落して敗北した。
この件がきっかけでスコットは認め、キャップ派として戦闘員に抜擢し、スティーブ共々シビルウォーに参加することとなる。
キャプテン・アメリカ/シビルウォー
キャップ派の一員として戦い、一時期敵だったウィンターソルジャーことバッキーと共同し、スパイダーマンと戦った。
しかし、彼のとある行動がウォーマシンを傷つける、間接的な原因となってしまう……
アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー
スティーブ、ナターシャと共に、ヴィジョンの持つストーンを狙うブラックオーダー、ゴーヴァスとプロキシマと交戦する。
その後、ウォーマシンことローディと合流した。
ローディの傷の遠因となったサムだが、彼との友好関係は良好である。
ヴィジョンのストーンを取り除くべくワカンダへ同行するが、サノス軍の襲撃にあい、それを食い止めるべくウォーマシンと共に獅子奮迅の戦いを繰り広げた。
しかし、奮闘むなしくヴィジョンが破壊され、ストーンが揃ってしまい……
サム「キャプテン」
サム「キャプテン、聞こえるか?」
サム「On the left.(左から失礼)」
ここから先は『アベンジャーズ/エンドゲーム』のネタバレが含まれます
アベンジャーズ/エンドゲーム
前作終盤で指パッチンを許してしまい、多くのヒーローと共に消滅したサム。
しかし、ハルクと融合したバナーの、命を賭けた再びの指パッチンによって復活した。
その後、過去を遡ってきたサノス軍との最終決戦に挑んでいく。
全てが終わり、バッキー、バナーと共にスティーブのストーンを戻す旅を見届ける。
そして、石の返却を果たし、失われた時を生きて現在に戻ってきた老年のキャプテン・アメリカから、ヴィブラニウムの盾を引き継ぐこととなる。
ちなみに、ヒーロー総登場シーンの前には「左から失礼」とちゃんと言っているが、吹き替えは「左を見ろ」である。 惜しい!