これは人を愛し、正義を守る、若者と少女の心のドラマである!!
概要
メタルヒーローシリーズとしては、初めて年号が「平成」になってから制作された作品。
本作のヒーローはサイボーグで宇宙刑事以来、主人公が刑事として描かれている。また変身シーンはなく、すぐさまジバンになるのも本作の特徴(但し、誕生回である11話では変身解除する場面がある)。
ファンの間では、ぶっ飛んだ対バイオロン法や田村直人とまゆみの交流がよくネタにされる。
勿論、ジバンこと直人は正義感の強い真っ当なヒーローであるので、その点は注意が必要。
あらすじ
セントラルシティ署の刑事・田村直人は、犯罪組織バイオロンに襲われた五十嵐博士と孫娘のまゆみを救うために命を落とした。
だが彼は、“ジバンプロジェクト”の被験者に選ばれ、機動刑事ジバンとして蘇ったのだ!!
キャラクター
セントラルシティ署
- 田村直人/機動刑事ジバン
警視庁秘密捜査官警視正。普段はセントラルシティ署の刑事として働いている。
終始、辛く苦しい戦いに明け暮れたが、正義の心を忘れなかった強い男。
- 片桐 洋子
直人の先輩にあたる、無鉄砲な女刑事。
戦闘員マスクなら軽く一蹴し、バイオノイド相手にも果敢に立ち向かう。
- 村松 清志郎
自称エリートでシティボーイの捜査課長代理。無能でおっちょこちょいなダメ刑事。でも、最後のあたりはちょっと成長した。
ジバンの関係者
- 五十嵐 まゆみ
五十嵐博士の孫娘で、ジバンの秘密を知る少女。
ジバンの助手的な役割を担っている。
中盤で行方不明となる。
- 五十嵐 健三
まゆみの祖父で、ジバンの開発者。
- 柳田 誠一
警視庁秘密調査室統括責任者で、対バイオロン用兵器製造計画「JIBAN PROJECT」にも携わっていた。
- ボーイ/ハリーボーイ
ジバン基地全般を管理する第6世代コンピュータ。
後に、機能を停止したマスコットロボット「ハリー」のボディに移植された。
犯罪組織バイオロン
バイオロンの首領。
ドクター・ギバの側近を務める、女性型人工生物の二人組。
ドクター・ギバに作られた植物型の人工生物。
ドクター・ギバがジバンを倒すために生み出した「ジバンキラー」。
ドクター・ギバが、その優れたバイオ技術によって生み出したバイオモンスター。
初期の頃は、汗をかかない、血や汗が白いなど人間と違う点がばれて、正体がばれるというパターンが多かった。
また、動植物だけではなく、泥、金、歌舞伎に釣鐘、はては自殺など、「バイオ」=「動植物モチーフ」という固定観念に縛られないモチーフも多い。
- マスク
バイオロンの戦闘員。
ジバンの装備
- マクシミリアン TYPE3
- ジバンの主兵装。十手形態、銃形態、剣形態の三種のモードがあり これらを駆使して戦う。
- 電子手帳
- ジバンの身分証明書であり、腹部に収納されている。1から9までの三桁の暗証番号を入力することでサポートマシンやサポートユニット【ダイダロス】を呼び出す。
- マルチワーカー
- 右腕部に内臓されているドリル型の武器。 大型の針やニードル、ハイパービームを発射できる。バイオノイドとの格闘戦では暗器として活躍する。
- グリップガン
- 左腕部に内蔵されたワイヤー付の手錠。
- ダイダロス
- 装着することで空中戦が可能となるサポートユニット。武器モードとして【二連ビーム砲形態】が存在し、ビルの1フロアを一撃で破壊するほどの火力を持っている。
- ニードリッカー
- パーフェクトジバンに強化されてから追加された装備。右腕部に装着するドリル型の武器で、先端から光線を発射することができる。
- パワーブリーカー
- パーフェクトジバンに強化されてから追加された装備。左腕部に装着するシールドで、先端に強力なパワーアームが装備されている。
- オートデリンガー
- ジバン最強の大型火器。サブマシンガンモードとファイナルキャノンモードの二種類が存在する。 前者は速射性重視、後者はダイダロスの30倍の火力を誇っている。
- エナジー放出
- 劇中ではっきりとした技名は発言されていない。体内のエネルギーを一気に放出し、敵の拘束を解除する。ヤギノイド戦、カブキノイド戦などで、自分の体に絡みつくクモの糸状のものから脱出する際に使われた。
ジバンのサポートマシン
- レゾン
- ジバン用に設計・製造されたパトロールカー。左ハンドルの仕様になっていて、右シートにはジバンを収容するための緊急避難装置が装備されている。
- バイカン
- ジバン用に設計・製造されたバイク。レゾンよりも小回りが利くため、状況によって使い分けられた。
- スパイラス
- ジバン用に設計・製造されたVTOL戦闘機。飛行型バイオノイドを追撃する時に活躍する。
余談
音楽について
今作の音楽は、本来なら前作のジライヤで音楽を担当した若草恵氏が担当する予定であったが、土壇場で出来なくなったため、宇宙刑事ギャバンなどの東映特撮の音楽を担当した渡辺宙明氏が手掛けている。
しかし、選曲担当の金成謙二氏が、大鉄人17や東映版スパイダーマン等の過去に渡辺氏が担当した特撮BGMを中心に選曲したため、視聴者から多くのクレームが来てしまった。
少ない作曲時間で力作を書き上げたにも関わらず、過去作品のBGMばかりを流用し続ける金成氏に憤慨した渡辺氏が抗議したが、結局受け入れられず関係をこじらせてしまい、ゴーカイジャーVSギャバンまで22年間東映特撮作品から姿を消していた。
放送時間について
放送時間は第9話までが日曜9:30〜10:00、第10話からは8:00〜8:30となっている。ここから後の平成仮面ライダーシリーズに繋がる特撮枠になった。
ただし、当時テレビ朝日系列のなかった青森や大分は引き続き9:30からの遅れ放送となった(その後青森は1991年に、大分は1993年に系列局が開局)。また、系列局がある静岡や広島でも自社制作番組を放送する関係で遅れネットにならざるを得ない場合もあった。半年後に広島も同時ネットになったが、静岡は引き続き遅れネットのままとなった。静岡でこの枠が同時ネットになるのは20年後の「仮面ライダーディケイド」からとなる。
2017年10月には「サンデーLIVE!!」設置に伴いスーパー戦隊シリーズの「宇宙戦隊キュウレンジャー」が本作第9話までの放送枠に移動し、28年ぶりに特撮枠になっている。その間は朝日放送による情報番組枠だった。
関連タグ
世界忍者戦ジライヤ→機動刑事ジバン→特警ウインスペクター
※「特警ウインスペクター」は次回作以外の関連性が無いかと言えばさにあらず、本作の強化案の一環として用意された「三大サポートマシンのドロイド版」が設定を変更して採用されている。デザインの類似性はこれが理由。
バイオハザード:一作目は本作と同様、特別な部署に就く警察官が生物兵器を用いた組織に立ち向かうという要素を持つ作品。
すごい科学で守ります!:ジバンの変身はこちらも参照。
ナイトライダー:登場するスーパーカーが同じポンティアック・トランザム繋がり。前者:ナイト2000、後者:レゾン。