「ストロンガー……オレがコロす!」
CV/辻村真人
概要
名門とされるフランケンシュタイン一族出身の子孫にして『デルザー軍団』第一陣最後の改造魔人。
物語の終盤に登場した敵としてはパッとした能力を持たない他、不運にも彼のみ他の改造魔人たちと違って主役回というものが無く、狼長官の作戦行動中に手柄を横取りしようとしたり、ヘビ女の作戦中に命令されても無いのに自主的に襲い掛かっているシーンが多いため、あんまり目立つような活躍が無かった…。
人物
悪名高き殺し屋集団『ブランク狙撃隊』の隊長を務めており、祖先に似たのか或いはそのイメージを引きずっているのか、無表情且つ必要最低限の事しか喋らずに片言で喋る特徴を持ち、一度狙った獲物は仕留めるまで狙い続ける執念深い性格の持ち主。
また、名門出身なだけに高いプライドも持ち合わせているようだが、手柄を得るためにはプライドをかなぐり捨てるような狡猾さも併せ持つ…。
……が、頭は岩石男爵同様やや脳筋気味のようである。作中では、狼長官が催眠ガスの罠で捕えたストロンガーを横取りしようとしたり、その際に長官に「同じ名門出身として敵の寝首を掻くような先祖に恥じる行為をするな」と釘を刺されて一度はその矛を収めるも、長官が安心してその場を去った瞬間にストロンガーを解放して寝首を掻こうとしたり、更にはストロンガーが寝たフリをしていたのを見抜けず解放してしまった挙句脱出を許すという重大なミスを犯してしまう。結果、ストロンガーに「お前がフランケンシュタインの血を引く隊長ブランクか……その割にはあまり頭が良くないな!」と侮辱的な言葉まで投げ掛けられてしまった…。
※余談だが、イメージ的にフランケンシュタインの怪物は頭が弱そうなイメージがあるが、実際にはフランケンシュタインの怪物に使われている頭脳は非常に優秀である。もっとも子孫にはその優秀な頭脳は受け継がれなかったようだ…。
そんな自分の短所を重々承知している所もあるのか、その後は主に奇襲作戦や狼長官に続いて行動を開始したシャドウの腹心であるヘビ女の作戦の影に隠れた強襲作戦などに切り替えており、それによって一定の成果も上げていることから完全な脳筋という訳でもないようだ。
デルザー軍団員の中でも先祖の歴史は浅く、人造人間の子孫ではあるものの、狼男を先祖に持つ狼長官からはきちんと名門扱いされている辺り、ヒエラルキーはそれなりの位置にある様子。(メタ的に言えば、鋼鉄参謀や荒ワシ師団長の先祖は妖怪図鑑の創作な為もっと歴史が浅い。)
能力
イオンエネルギーを動力源としており、フランケンシュタインの怪物の子孫なだけに改造魔人の中でも1、2を争う怪力の持ち主で、その圧倒的なパワーと強靭な肉体で敵の攻撃をことごとく跳ね除ける。
また、大型のナイフを射出する特殊ライフルを常に携帯しており、加えて格闘術に精通しているため、遠近両方からの攻守に優れているといっても過言ではない。
更に素の怪力を活かし、巨大な岩石を放り投げ、敵を粉砕する『岩爆弾』攻撃をも得意としており、直撃したストロンガーに大ダメージを与えることに成功している。
……が、メイン武器がメイン武器であるため、それに頼り切って自慢の怪力を活かしきれていないような所も多々あり、 その他人造人間を祖先に持つためなのか、磁石団長と同じく電気パワーを跳ね返せない体質なのか、例外的に通常状態のストロンガーにフルボッコにされてしまっているシーンが結構ある。
その為一部のファンの中には、改造魔人の中では、『満月の夜の状況下に居ない昼間の狼長官』と並び、改造魔人中最弱メンバーなのではないのかと疑っている者もいるようだ。
最期
ヘビ女を追跡する城茂を配下の狙撃部隊に急襲させ、ストロンガーに変身した茂と交戦。
しかし、怪力自慢にも関らず、狙撃手という相反する職業に就いていた事もあり、予想外に追い詰められてしまい、一時退却を余儀なくされる。
その後、戦い方を変えて、心理作戦をも展開し着実に茂を追い込んで行くヘビ女の作戦行動に紛れ、奇岩山へ向かう途中のストロンガーに再び奇襲を掛ける。
部下の狙撃部隊を囮にして、自身は遠く離れた場所から『岩爆弾』攻撃を仕掛け、ストロンガーに大ダメージを与えることに成功。この機を逃すまいと一気に猛攻撃を仕掛けるが、一瞬のスキを突かれて返し技で逆転されてしまい、ストロンガーのチャージアップを許してしまう。
部下に手渡されたライフルで狙撃するが、弾丸(ナイフ)をいとも簡単に受け止められて投げ返されてしまった挙句、超電急降下パンチを3発脳天に喰らい、地面にメリ込んだ所へ、更に投げ飛ばされ、爆死するという呆気ない最期を迎えてしまった。
派生作品では
漫画『新仮面ライダーSPIRITS』では、荒廃しつくした東京都の市街地で、改造魔人たちが仮面ライダーたちと戦いを繰り広げる中、因縁のストロンガーと戦う。ストロンガーの「反転ブリッカー」をものともせず、さらにチャージアップ状態の「超電子ドリルパンチ」を受けても致命傷には至らない装甲の厚さを見せる。
しかし、ドクターケイトと対戦相手を入れ替える形で戦った仮面ライダーXのライドルを駆使した技に翻弄され、しかも投げつけたバイクを切り裂かれることで、ケイトがガソリンを浴び、彼女がストロンガーに倒されるきっかけを作ってしまう。
そのまま敗走したこと(ケイトの毒素が蔓延したこともあるようだが)で、軍団の成員から「ケイトを見殺しにして逃げ帰った」と散々な評価を受け、立場を失う。
その汚名を雪ぐべく、サザングロスによって凍結させられた東京湾にて、結城丈二との交戦の結果、牢獄を抜け出した大首領JUDOと仮面ライダーZXの戦いに「大首領の御身は俺が守る」と部下を率いて参戦。持ち前の怪力でZXを圧倒するも、ヘルダイバーを呼び寄せられたことで形勢は逆転する。
そのうえ、ZXとの戦いを邪魔されたJUDOが、戦闘員を握りつぶすなどピリピリしているのを見て狼狽したまま、コマンドロイドのマシンを奪ってZXを追尾するも、ZX自身のブースターの出力を合わせて威力を増したヘルダイバーの高速回転で身体を穿たれ、自慢の装甲も通用せず、五体を粉砕されて爆散した。
漫画『仮面ライダー11戦記』第2話では、仮面ライダーBLACKRXらを襲撃したその他多くの再生怪人の中に1コマだけ映りこんでいる(他のメンバーはショッカーのナメクジラ、GOD機関のイカルス、ドグマ王国のロンリーウルフなど)。
彼はドクトルGにこき使われているのに対し、元同僚のジェネラルシャドウは幹部待遇なことを考えるとあまりにも悲しい……
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