「その人工頭脳を此方に渡せ!! 命が惜しくないのか?!」
「今度はお前達の番だ!」
概要
第45話「怪人ナメクジラのガス爆発作戦」に登場した改造人間である。尾瀬沼で採取されたナメクジを素材としている。
身長:156㎝、体重:54㎏。※映像上ではスーアクの都合上、中肉中背になっている。
東京のガスタンクを爆破するガスタンク爆破計画を遂行するため、矢島博士が開発した人工頭脳を奪う為に暗躍する。
ナメクジが素体故に知能が低いのか無口な怪人であり、劇中では低い呻き声を出している事が多く、人工頭脳を移植する再改造後もそれは変わらなかった。
ナメクジの怪人である為か、体を液体化させ狭い隙間から侵入する能力を持つ。
武器は口から吐く白い溶解液(作中では噴射液と呼ばれている)。人工頭脳を移植した後は身体能力が向上し、口から火炎を吐けるようになった。
また、ブヨブヨとした体で衝撃を吸収・軽減してしまうため、ライダーパンチやキックでも怯まない強敵(だが2号が苦戦している描写は無く、1話で退場)。
弱点は腹部と日光。腹は軟らか過ぎて防御力が低く、日光を浴びると体表の粘液が乾燥するとのこと。また、首を回せないので背後が死角になっている。塩は大丈夫のようだ……特撮版では。
劇中の活躍
矢島博士が開発した人工頭脳を盗み出すため矢島邸に潜入するも、人工頭脳を狙う双子の泥棒・源治と鉄とバッティング、非常ベルが鳴るという不測の事態に遭遇し一時撤退する。
その後、人工頭脳を盗むことに成功した源治と鉄を待ち伏せし、「人工頭脳を渡せ」と要求する。しかし脅しに屈せず逃げた2人を戦闘員が捕獲、兄・源治を溶解液で殺害。続いて弟の鉄を溶解液で溶かそうとするも一文字隼人と滝和也が出現したため戦闘に入る。戦闘のどさくさに紛れて逃げようとした鉄を溶解液で溶かして殺害、人工頭脳を奪おうとするが、変身した仮面ライダー2号によって阻止され、再び撤退する羽目に。
何としても人工頭脳を手に入れるため、今度は矢島博士の娘を誘拐して催眠術をかけ、人工頭脳を奪う手段に出る。そしてこの方法で人工頭脳を奪う事に成功するのだが、ショッカー科学陣の技術ではナメクジラに人工頭脳を移植することが出来なかった。そこで死神博士は娘を人質にとり、矢島博士を基地へ連行し、人工頭脳の移植手術を成功させる。泥縄である。
手術によってパワーアップしたナメクジラは矢島親子を火炎放射の実験台にしようとするが、車に潜んでいた滝に阻まれる。作戦を遂行しようと滝を無視してガスタンクに向かうナメクジラ達だが、そこにはガスタンク爆破計画を阻止しに来た2号ライダーが待ち構えていた。ナメクジラはライダーキックに一度耐えるも、続けざまに放たれたライダー二段返しを受け爆発四散したのだった。
漫画では
石ノ森章太郎氏の所謂萬画版では、最終章「仮面の世界(マスカー・ワールド)」に登場。特撮版と違って尻尾がある。
富士山麓のショッカーアジトに潜入した2号ライダーをハエ男&プラノドンと共に迎撃する。しかしライダーパンチで通路から叩き落されてしまった。
別の読み切り漫画では、全身が緑色で、目が人間と同じ位置にあるというデザインで登場。
溶解液を武器にライダーと戦うも、塩を浴びせられて溶けてしまった。
あおきけい氏の仮面ライダーSDの漫画では魔神大首領の欲するパワーストーンの情報を得るため、ゴルゴム国出身のRXを縮小液で捕えた。
備考
語源は新潟県の方言でナメクジを指す「ナメクジラ」から。もちろんナメクジとクジラの複合ではない(ゲルショッカー怪人が登場するのは80話から)。
戦闘シーンでは実際にガスタンクにて撮影を敢行した挙句、最後はガスタンク付近で火薬を爆破させるなどかなり危険な撮影を行っていた。
人工頭脳の一体何が作用して、液体を噴射する機構を火炎放射に変える効果をもたらすのかは不明。EB『仮面ライダー大図鑑』では「噴射液が火炎状にパワーアップした」と記されている。
辻村氏は第94話でもナメクジの怪人の声を演じた。
低い呻き声は辻村氏の声をテープで遅回しにしたものを使用している。
ゲーム『仮面ライダー正義の系譜』では1974年の時代に蘇り、死神博士の計画を阻止するために行動を開始した風見志郎の前に立ちはだかる(ただし、条件次第でヒルゲリラと分岐する)。