人間態(草鹿昇/サタンマスク):藤木卓 スーツアクター:飯塚実
「挑戦ではない!お前は、俺のテストに選ばれたのだ!」
概要
本来、ピラザウルスとは『仮面ライダー』内に登場する架空の動物の名称であり、メイン画像に描かれた怪人はそのピラザウルスを人間と合体させた「人間ピラザウルス」と呼ぶのが正しい。
初代については作中でも一二を争うほどマヌケな死に方をした怪人としても名高く、またショッカーの中では最初に量産化された怪人でもある。
ピラザウルスについて
『仮面ライダー』世界における南米の奥地に生息している四足歩行のトカゲに似た生物。いわゆる生きた化石というやつで、額からは猛毒の液体を霧状にして散布する能力を持つ。これにより恐竜やマンモスさえも仕留めるとされた。好物は蠍。
怪人ピラザウルス
試作型
第16話『悪魔のレスラー ピラザウルス』に登場した改造人間。
バスの運転手に化けて人々を攫い、頭部から射出する「死の霧」の実験のモルモットにしてしまった。その正体を知って降りようとする乗客に対し不気味な笑みを浮かべて死の霧を散布。乗客を皆殺しにしてしまう。
実験成功と息巻くショッカーの女性科学者・マヤはガスマスクを外し、ピラザウルスに接近。しかしピラザウルスは何の反応もせず、そのまま倒れ込んでしまう。
倒れ伏したピラザウルスの脈を取ったマヤは呆然としていた。
「…死んでいる。体に埋め込んだ死の霧の発生装置に、肉体が耐えきれなかったんだわ…!」
完成型
「俺は怪人のチャンピオンだ‼」
第16、17話『リングの死闘 倒せ!ピラザウルス』に登場。身長207㎝、体重132㎏。
試作型の実験失敗により、毒に耐性のある強靭な人間を使わねばいくらピラザウルスと合体させても意味はないと悟ったショッカーは、ピラザウルスを徹底的分析してそのデータをコンピューターにかけた結果、選ばれたプロレスラーの草鹿昇を攫おうとする。
ショッカー戦闘員をなぎ倒すほど強い昇だったが、マヤはインドゾウでも倒すという超強力麻酔薬を使ってなんとか捕獲に成功する(本当ならば10秒で眠るはずが彼は20秒も耐えた)。
眠っている間に昇は全身を脳に至るまで改造され、悪魔のレスラー怪人として生まれ変わる。その体は無反動砲が直撃しても撃たれたことにすら気が付かないレベルに頑健であり、生来の強さも拍車がかかることとなった。
仮面ライダーとの初戦では、2号が放ったライダーキックを必殺技「ウルトラキック」で打ち破り、勝利する。
ショッカーは要人暗殺のため、昇=ピラザウルスに覆面レスラー「サタンマスク」を名乗らせ、リングに挙げた。勿論元より強かった昇のこと、たちまちトップの座に上った。
こうしてサタンマスクは世界タイトルマッチに参戦することとなり、そこに政府要人も観覧に来ることとなった。また、ゴーゴーのクラブにやってきて死の霧の実験としてバーテンと大勢の客を皆殺しにした。
しかし昇の弟・清によりサタンマスクは正体を見破られ、その情報を知った仮面ライダー2号=一文字隼人は政府要人を救うべくプロレス会場に潜入。「挑戦者」として現われると人々を避難させ、ピラザウルスとリングの上で猛格闘を行う。
ピラザウルスは死の霧で2号を毒殺しようとするが、ライダーには通用しない。それを見たピラザウルスは猛然とプロレス戦を挑み、必殺技「ウルトラパンチ」とライダーの必殺技「ライダーキック」が交差する。
先に倒れたのは2号であり、ピラザウルスは勝ち誇ろうとするが、その直後に倒れ伏す。ピラザウルスは改造人間の変身装置が破壊され、元の人間の姿に戻るのであった。続いて2号が立ち上がる。
この時、改造手術で失われた草鹿の記憶は戻っており、清の名前を呼んでいた。その直後、清が「あの化け物が兄ちゃんだったの?」とライダーに問うが、ライダー曰く「怪人が死んでお兄さんが生き返った」と返答していた事から、ピラザウルスとしての記憶は失ったと思われる。
PS版仮面ライダーでは最強怪人版が登場し、サメを思わせる厳つい顔付きになっているのが特徴。
余談
コイツの他にもイソギンジャガー、ネコヤモリ(厳密には憑依した人間)、サボテンバットなどは自爆前に改造コアが破壊されたため人間の姿に戻ることが出来ている。
これらの現象は仮面ライダーWに登場するドーパントや、仮面ライダーフォーゼに登場するゾディアーツ、仮面ライダージオウに登場するアナザーライダーに酷似している。
なお、第16話の試作型のあまりにマヌケな死に様は『トリビアの泉』、『アメトーーク』でも紹介された。
関連項目
メ・ビラン・ギ:姿に類似性が見られる。