「ライダー!貴様どうしてここへ!?」
CV:山下啓介 憑依体(田中輝夫):大橋一元 スーツアクター:滑川広志
概要
第88話「怪奇 血を呼ぶ黒猫の絵!」に登場する黒猫とヤモリの合成怪人。鳴き声は「ニャーァ、ニャオー」。
体内に「悪魔の血」という増殖細胞が含まれた血が流れており、それを混ぜた絵の具で描かれた黒猫の絵に憑依することでその絵から実体化することができる。絵から実体化するときは猫の目が黄色く輝き、絵から出てくると猫の姿は消えてしまう。この能力を使って他の遠くにある絵に乗り移ることでわずか2分で80kmもの距離を移動することができる。もう無茶苦茶である。
また黒猫に変身したり人間に乗り移ることもでき、乗り移った人間の血を悪魔の血に変えてしまう。口からは「キャットファイヤー」という火炎を吐き出し、左手の指先についてる「ヤモリ吸盤」で仮面ライダーのエネルギーを吸い取ってしまう。仮面ライダースナック付属のカードでは、口から赤い溶解液「ネコ血しぶき」を吐くとされる。
ゲルショッカーが企む、世界平和会議に参加する科学者たちを誘拐する「F作戦」を成功させるために本郷猛の眼を引きつける任務を担っており、画家の田中輝夫に憑依して夜な夜な黒猫の絵を描かせ、その絵を手に入れた人間を次々と殺害する密室殺人事件を引き起こす。
そして絵が本郷の自宅に運び込まれたため彼の前で実体化し、本郷と少年仮面ライダー隊の抹殺が目的であることを告げる。
ライダー隊本部を訪れた輝夫の弟サトル(演:高橋仁)から話を聞いた本郷が輝夫の自宅を訪れたため正体が発覚。仮面ライダーと戦い、殺害予告を残して逃走。
その後は世界平和会議の会場であるホテルと少年仮面ライダー隊本部に黒猫の絵を送り、本郷をライダー隊本部に引きつけている間に80km離れたホテルに2分で到着するも、ホテルを護衛していた滝和也が時間稼ぎをしている間に本郷が予想より早くホテルについてしまったため失敗。
ヤモリ吸盤でライダーのエネルギーを吸い取るが滝の手によって吸盤を外され、最期はライダーキックを受けて消滅。輝夫も正気に戻った。
派生作品
すがやみつるによる漫画版
新・仮面ライダー(冒険王)
姿やF作戦自体はTV版と変わらないものの、素体などの人間関係が大きく変更されている。
素体になったのはケンという貧しい青年で、幼い頃に不注意で妹・ミユキの視力を奪ってしまったことを深く悔いており、ゲルショッカーの「言う事を聞けばミユキの目の治療費を出す」という誘いに乗って改造手術を受けた。
怪人としての能力は、肩のヤモリが伸ばす舌「ヤモリタング」、TV版未使用だった「ネコ血しぶき」、相手を窒息させる「ヤモリ吸盤」。TV版の絵を通してワープする能力は健在。
本郷ライダーはその境遇に同情しながらも、10人もの尊い命を奪ったネコヤモリに怒り、「お前がそんな汚いことをやって得た金で治してもらって、ミユキちゃんが本当に喜ぶとでも思っているのか!!!」と打ち据える。しかしトドメを刺すことは無く、ライダーきりもみシュートでネコヤモリのベルトの自爆装置を、ライダーヘッドクラッシャー(※)で頭の変身装置を破壊するという手段でケンを普通の人間に戻した。
少年ライダー隊の募金活動もあってミユキの眼には光が戻り、ケンは罪を償うため警察に自首することを決めるのだった。
※:TV版の同名の技とは異なり、デスバニッシュやキン肉ドライバーめいた投げ技。
仮面ライダー(テレビマガジン)
TV版とは姿が全く異なり、猫耳を生やした巨大ヤモリといった外見である。
元々は2000年間眠り続けていた怪物だったらしいが、ゲルダムの魔女「リリス」の手で現代に蘇った上、ショッカーの技術でサイボーグ化されている。
冒険王版同様に「ヤモリタング」「ネコ血しぶき」を使う他、尻尾を自切できる。絵画に出入りする能力も備えているが、絵に描かれているのは黒猫ではなくネコヤモリそのもの。
アジトがある雪山の雪を溶かして大洪水を起こし、麓の町村を壊滅させようとした。本郷ライダーとの初戦では尻尾を掴まれるが、尻尾を切り離して逃れる。再戦では切り離した尻尾を本郷ライダーに利用されてリリスが首を絞められたことに伴い弱体化し、その隙を突かれてライダーハンマーでリリス諸共撃破された。
仮面ライダーSPIRITS
バダンが復活させた再生ゲルショッカーの怪人として登場。他のゲルショッカー怪人と共に2号やZX、滝やSPIRITSに襲い掛かった。
余談
長い間OPで使用された「レッツゴー!ライダーキック」はこの回が最後となった。
この回の予告は本郷が監督の塚田正熙に内容を尋ねるという珍しい構成となっている。
なお平和会議に参加した科学者の中には第6,7話でハインリッヒ博士を演じたA・ウンガン氏がおり、臨時ニュースのアナウンスはハインリッヒ博士の吹き替えを担当した市川治氏が担当している(共にノンクレジット)。
サトル役の高橋氏はかつて別の特撮で超獣の人間態を2回演じたことがある。
関連タグ
猫仲間
ワイルドキャットオルフェノク バケネコ スミロドン・ドーパント カザリ ネコヤミー シャムネコヤミー リンクス・ゾディアーツ ケットシー ユルセン