ワイルドキャットオルフェノク
わいるどきゃっとおるふぇのく
CV:芳賀優里亜
スーツアクター:野川瑞穂
変身者は園田真理。
自身を疎む胡桃玲菜に拉致され、スマートブレイン社の医師たちの施術によって体内に埋め込まれていた「オルフェノクの記号」を人為的に活性化されたことで覚醒してしまった。
覚醒直後、施術を行った医師たちを本能のまま殺害するが、記憶があやふやなままだったため、それを自覚することがないまま帰宅する。
しかし、オルフェノク化に伴う解放感・高揚感の影響は徐々に受けており、その矢先にコウタの裏切りによりスマートブレインのオルフェノク殲滅部隊の奇襲を受ける。
その際に北崎がコウタを殺害する一部始終を見てしまい激昂。本能で怪人態に変身してライオトルーパーを圧倒し全滅に追い込むが、周囲の声で我に返り、ここで初めて自分がオルフェノクになってしまったことに気付く。
現実を受け入れられず雲隠れするも、今度は殺人衝動に苛まれ、助けに来た海堂直也達を襲ってしまう。
駆けつけた乾巧にすらも襲いかかり、彼の身体を張った説得により落ち着きを取り戻したものの、オルフェノクとなった自身を受け入れられず、皮肉にも嘗ての木場勇治のようにスマートブレイン社の屋上から飛び降り自殺を図る。しかし、オルフェノクになってしまった以上そう簡単に死ねるわけがなく、全身打撲で意識を失っている間に巧に救助されて廃校の保健室に運ばれた。
目覚めた直後、巧に裏切りと自身を助けた真意を聞くものの納得する答えを貰えず、逆になぜ飛び降り自殺を図ったのかと問われ「昔のお前らしくない」と指摘されてしまう。その一方で、巧は悩む彼女に対し「今を生きろ」と励ました。しかし、その言葉を素直に呑み込めずその場の空気がいたたまれなくなり出ていこうとするが……巧が零した言葉から彼もまたオルフェノクの寿命に対する恐怖心を抱いていることを知った真理は巧に寄り添うことを選び、オルフェノクとしての姿のまま互いの愛を確かめ合った。
互いの孤独と不安に寄り添い分かち合うその行為を以て、2人はかつてとは異なる形ながらも誤魔化しなく語り合える関係へと至ることができた。
しかし、それもつかの間、玲菜達オルフェノク殲滅部隊に見つかってしまいオルフェノクの姿で交戦。直後に乱入した北崎に巧/ウルフオルフェノクとともに立ち向かうが、彼がアンドロイドだったこともあり苦戦し、撤退を余儀なくされる。その後、玲菜が追跡するも彼女は2人を手にかけることができず逃がそうとするが、北崎が彼女の裏切り行為を見逃すわけがなくそのまま玲菜は惨殺されてしまう。
激昂した巧がネクストファイズに変身して北崎に応戦し、自身は援軍として参戦した草加雅人に連れられて逃げようとしたが、突如草加が変貌。実は彼もまた草加ではなくスマートブレインが生み出した草加の姿を模したアンドロイドだったため、彼女を抹殺する為に草加型アンドロイドが変身した仮面ライダーネクストカイザに執拗にいたぶられてしまう。
しかし、草加型アンドロイドが標的を巧に変えたことで何とか救われ、ファイズに変身していた巧と共闘。ファイズのクリムゾンスマッシュの直前に北崎が変身した仮面ライダーミューズとネクストカイザがファイズに視線を集中した隙に切り裂き攻撃を行い、撃破に貢献した。
真の余談
- ライダーヒロインの怪人化は過去に何度かあったものの、それらはほとんど「アイテムを介した可逆性のもの」だったのに対し、オルフェノク化は不可逆性(元の人間に戻ることができない)であるため、作品を鑑賞したファンの中にはショックを受けた人もいた模様。
- 脚本担当の井上敏樹氏曰く「真理をオルフェノクにするのは最初に決めた」とのこと。
- 玲菜の策略によりオルフェノクになってしまった真理だが、逆に言えばそれをきっかけに巧との関係が進展したのに加え、ライダーズギアでの変身が可能になったと言える(特にファイズは本編の序盤などで彼女が変身しようとした仮面ライダーである為、ファンの間ではライダーズギアの中で真っ先に変身するならこっちにしてくれと言われている)。
- 真理を演じる芳賀氏は過去に『仮面ライダーキバ』でパールシェルファンガイア(深央)を、『仮面ライダーディケイド』でソーンファンガイアを演じており、怪人を演じるのは今回で3回目となる。また、『キバ』とは脚本家も同じ。