テレビ西日本
てれびにしにっぽん
概要
1958年に日本テレビ系列局として、八幡市(現在は北九州市の一部)に本社を構え、現在の福岡県北九州市および山口県下関市(と、その周辺地域)をエリアとするテレビ局として開局した。開局当初は朝日新聞の資本も入っており、将来的には、福岡市に本社を置き、福岡市(とその周辺地域)をエリアとした九州朝日放送を合併への吸収合併も検討されたが、朝日新聞が資本を手放したため実現しなかった。
なお、本社は1974年に福岡市に移転している。
1962年2月14日に福岡市でも放送出来る様になった一方、九州朝日放送も北九州市に進出したことで、全県放送の夢がかなった。しかし1964年、日本テレビと関係が深い読売新聞が福岡に進出したことに対し、親会社である西日本新聞が猛反発、さらにRKB毎日放送まで反発したこともあり、RKBと関係が深い毎日新聞を中心としたUHF局設立に動き出し、読売新聞と日本テレビが資本参加した。
西日本新聞とTNCはこのまま日本テレビ系列にとどまるよりフジテレビ系列に鞍替えしたほうが得策だと考え、ネットチェンジを強行した。九州朝日放送もNET(現在のテレビ朝日)系列に一本化した。その後フジテレビが「新聞系列ではない」と各地の新局を誘ったことから、UHF局開局時、西日本新聞とテレビ西日本は九州のテレビ局をグループ化、フジテレビ系列メインのテレビ局が九州に誕生した。ただし開局当初、サガテレビ以外は読売新聞と日本テレビが出資に参加したために日本テレビ系列にも参加、さらにサガテレビとテレビ長崎以外は朝日新聞も参加したためにNET→テレビ朝日系列にまで参加した。九州の他の県に日本テレビやテレビ朝日の系列局が開局したことで系列の重複参加(いわゆる、ひとつのクロスネット)は解消されたものの、テレビ大分とテレビ宮崎は現在もクロスネットであるため、未だにフジテレビの番組が放送できないか遅れネットを余儀なくされている。
例
- テレビ大分では「めざましテレビ」「めざましどようび」が放送されない。
- テレビ大分とテレビ宮崎では「月9」は同日深夜に放送時間差し替え。
- 両局では深夜のニュース番組は「Live News α」ではなく「NEWS ZERO」を放送。
福岡県のテレビ局と言えば、佐賀県でも(地デジ転換後も)視聴出来ないわけではないので、佐賀県もニュース取材エリアとしているが、テレビ西日本の場合、サガテレビの存在もあり、佐賀県は取材エリアとしていない。そのかわり、1987年9月にテレビ山口がFNSを脱退したため翌月からフジテレビ系列空白地域となった山口県のうち、岩国市とその周辺部を除くほとんどの地域の取材を行っている(岩国市とその周辺部はテレビ新広島が担当)。また、山口県では、ほとんどののケーブルテレビ局でテレ西が視聴可能。
いわゆる「王シュレット事件」の“当事者”の一員であり、その結果プロ野球日本シリーズテレビ中継制作権が剥奪された。詳細は該当項目を参照。蛇足ながら、“犠牲者”の一員であるTOTOは、よりによってテレビ西日本発祥の地である北九州市(ただしこちらは旧小倉市)に本社を構える企業だったりする。
香川県(および岡山県)の日テレ系列局である西日本放送とは、アルファベットの略称(ここの略称が「TNC」に対し、西日本放送は「RNC」)まで社名が似ているが、全く関係はない。しかし、2012年に入社した山口喜久一郎アナウンサーは元々西日本放送のアナウンサーであったので、彼の経歴を話す際には細心の注意を払うように。
なお元々北九州地域の皿倉山を親局としていたため福岡に親局が移転した後、皿倉山は中継局になったが、コールサインは親局時代のJOHX-TVのまま変更されず、中継局なのに親局用のコールサインを持つという珍しい事態になった。このコールサインは2011年7月のアナログ放送終了までそのままだった。
アニメについて
TVQ九州放送が開局する前は、福岡県内の4つのテレビ局で東京12チャンネル→テレビ東京の番組を放送していたのだが、ここの場合テレビ東京のアニメを放送したのは良かったが、本来のキー局であるフジテレビのアニメのごく一部が放送できなくなった。そのため、問題の放送出来なくなったアニメに関しては、福岡放送が放送した。
同じく西日本新聞グループの企業であるTVQ九州放送開局後も、2002年にテレビ東京制作のアニメ「フォルツァ!ひでまる」がTVQで放送されず、テレビ西日本で放送された。
深夜アニメ「ノイタミナ」の放送を一時中断していたことがある一方、「+Ultra」に関しては、枠設定当初から、フジテレビと同日(水曜日)遅れネットを実施している。
天気予報
1984年から30年以上、同じBGMを使っている。
この曲はTM_NETWORKのセカンドアルバム「Childhood's End」の10曲目及びサードシングル「アクシデント」のB面に収録されている「Fantasic Vision」という楽曲である。
自社製作番組
2018年春改編時点の自社製作番組でもっとも有名なのは間違いなく「ゴリパラ見聞録」である。
福岡在住の芸人(ゴリけん・パラシュート部隊)が「福岡市内(主に天神)で聞いた『見てきてほしい場所』をあみだくじで選び、その場所の写真を撮ってくる」という内容で、その道中や宿泊地での夕食時等の、出演者同士のぼやきや行動ときどき喧嘩を含め放送する、という番組である。
キー局・フジテレビのCSチャンネル部門のひとつであるフジテレビONEにて2013年に放送していた「ローカルサンデー」という系列局製作番組の紹介番組で3度放送され、同年11月からはそのフジテレビONEで隔週放送を行っている。その後2014年以降フジテレビ系列局の一部でも放送されている他、関東では独立局のTOKYOMXのサブチャンネル「TOKYOMX2」とtvkで放送されている。
なお、この番組以外では、このような番組がある。
華丸・大吉のなんしようと?
ローカルセールス枠であるフジテレビの金曜19時台に放送している旅番組。博多華丸・大吉が福岡県内をのんびりと歩き回る。
2009年に金曜19時台後半の30分番組としてスタート、途中土曜18時台後半に移ったり元の時間に戻ったりし、2014年1月から現在の金曜19時台・1時間番組となっており、その際ゲストも呼ぶようになっている。
類似番組としては北海道文化放送の「発見!タカトシランド」が存在。これまた金曜19時台の1時間番組であり、このTNCでも(流石に遅れネットではあるが)放送。
ももち浜ストア
1998年4月から放送されている、朝のバラエティ番組。ここの水曜のコーナーである、福岡県内のうどん屋さんを巡る「うどんマップ」は、2度書籍化されたばかりか、2018年10月以降、「うどんマップサタデー」というタイトルで土曜日の夕方に“再放送”される、ばかりか、「ニッポンわが町うどんMAP」という福岡県以外のうどん屋さんを巡る番組を2度も作ってしまい、フジテレビ他でも放送されている。
また、平日夕方には「(ももち浜ストア夕方版)→ももち浜S特報ライブ」、(土曜朝→)日曜朝には「ももち浜DXストア」なる関連番組も放送されており、特に前者には武田鉄矢がたまに出没する。
HKT48のごぼてん!
HKT48がいかにごぼ天うどん(ゴボウのかき揚げがのったうどん。九州では結構ポピュラー)のように九州の人たちに親しんでもらえるか、を模索する番組だった。
がんじがらめ
1975年2月から4月にかけて、全国ネット(ただし一部系列局除く)で放送されたテレビドラマ。土曜21時台に放送された。花登筺作の小説「社長殿、課長御辞退申し上候」をドラマ化したもの。香山美子ほか出演。
めんたいぴりり
辛子明太子をテーマとしたテレビドラマ。富田靖子ほか出演。フジテレビ系列局のうちテレビ西日本をはじめとする23局、BSフジおよび青森朝日放送(テレビ朝日系列局)、さらには韓国・釜山のKNNでも放送された。しかも映画化され、2019年1月から上映された。
「アレ?アニメじゃなかったっけ?」という人もいるだろうが、実は実写版も存在しており、それのホスト局を務めたのが、このテレビ西日本だったのだ。該当項目も参照。
ピチ高野球部
部員が二人しかいない野球部が繰り広げるドタバタを描いたミニアニメ。ほかの九州のフジテレビ系列局でも放送された。