概要
フジテレビ系列28局中27局(テレビ大分はもう一つの系列・日本テレビ系列のテレビドラマ「幸福の王子」を放送していた)2003年8月13日に放送された「ワンナイR&R」のコーナー「ジャパネットはかた」にて登場した当時、福岡ダイエーホークス(以下ホークス)監督の王貞治氏をモチーフとした温水洗浄便座。
メモリが王貞治氏が更新した世界記録の756本に因んだ756、生涯ホームラン数の868本に因む868、読売ジャイアンツでの現役時代にON砲を形成した読売ジャイアンツ終身名誉監督長嶋茂雄氏とビデをかけたと思われる「シゲ」が確認される。
ホークスの幹部もフジテレビに直接抗議するなど、その激怒ぶりは相当なものだった。
当の王貞治本人も取材に対し、「野球界と芸能界を一緒にするからこういうことになるんだ」と答え、加えて「僕自身は実際に(同番組の映像を)見ていないが、かなりえげつないものだったと聞いている。対応?それは球団に任せているから」ともコメントしている。
放映から6日後の8月19日、球団側は高塚猛オーナー代行を通して「冗談では済まされない問題。王監督も自分だけでなく、球界全体の問題と捉えている。フジテレビの対応を継続的に見て、関係を修復するのは(今シーズンが終わった)後のこと」として、リーグ優勝した場合、ホークスのホームであるテレビ西日本を含むフジテレビ系列局を日本シリーズの放映に加えないこと(ただしフジテレビ系列局でありながら日本テレビ系列にも参加しており、日本テレビ割り当ての日が日本テレビ番組放送曜日に当たった場合のテレビ大分とテレビ宮崎は免除。実際両局ともそれに該当した場合は放送を許されている)や、優勝が決まった日の選手たちの生出演を拒否するという、強固な姿勢で局に抗議することを決定。
さらに「球団だけの問題じゃない。野球界に携わる者として許し難い」「誠意とは一度テロップを流すことではない。おわびしたからといってどうこうできる問題ではない」と局側のあまりの誠意の無さを対応内容の具体的な部分まで示した上で強く非難している。
悪いことに同年、ホークスは優勝して日本シリーズに出場することになる。
また日本シリーズでの対戦相手だった阪神タイガース監督の星野仙一氏もスポーツニッポンの取材に対し、フジテレビと(コントをやってしまったタレントの所属事務所である)吉本興業に強い口調で不快感を示し、タイガースもホームである関西テレビを含むフジテレビ系列局を推薦しないことを決断した。
こうしてフジテレビは放映権を剥奪され、その代わりにテレビ東京がその放映権を獲得。ネット局が無い地域から更なる苦情が殺到するなど、フジテレビは後日も対応に追われる羽目となる。
なお、テレビ東京の無い地域の一部では、テレビ東京(、TVQ九州放送、テレビ大阪)割り当て分に関しては(深夜の)ダイジェスト番組という格好で、TBS系列局(例:東北放送、大分放送、宮崎放送)か日本テレビ系列局(例:北日本放送、山口放送、高知放送)で放送されている。
翌週8月20日にフジテレビの須田哲夫アナウンサーがこの件について15秒間謝罪を行うも、和光堂のミルク「ぐんぐん」を粗末に扱う描写があり、それも物議を醸した。また、「15秒では謝罪になっていない」という声もあった。
名前を茶化されたジャパネットたかたも、それまでパロディとして使用されていることは知っており、これまでは「良識の範囲内だろう」と静観していたが、この騒動によって堪忍袋の尾が切れた模様で、公式ページ上で「事前に放送内容などの連絡は同局よりいっさい受けておりませんでした。今回の内容について、大変遺憾に思うと同時にただちに、文書と電話で同局に対して厳重に抗議をいたしております」と発表し、その怒りは相当なものだったという。ジャパネットたかただけでなく、ウォシュレットのメーカーであるTOTOも『FNNスーパーニュース』などのスポンサーを降板する事態に発展した。
この頃からフジの周辺では本件2ヶ月前の27時間テレビの鶴瓶開チン事件を筆頭に、堀江貴文買収騒動、里谷多英クラブ泥酔騒動、関西テレビ納豆騒動、韓流騒動、セシウムさん騒動、ほこたて騒動、テラスハウス騒動などの怪奇現象が立て続けに起きるようになり、別の意味で視聴者を集めることに。
総じて「悪ノリも度が過ぎると大問題になる」という教訓となった事件であった。
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