チャリオット
ちゃりおっと
馬車の一種。戦闘用に用いられ「戦車」とも訳される。
概要
古代について書かれた文章で「戦車」とあればチャリオットのことと見て間違いない。
近代兵器としての戦車(自動車)は「チャリオット」ではなく「(バトル)タンク」である。
馬車に兵士を2名から4名乗せて戦闘を行う。
乗車した兵士の剣、槍、弓矢などによって攻撃を行うほか、大型のバリスタを搭載したものも存在した。
紀元前の時代にはほぼユーラシア全域で使用された。
高い機動力を持つものの、車輪に乗っているという関係上、段差や急な高低差は対応しづらく、小回りも効かない。
結果、鐙の発明や遊牧民由来の技術普及により騎兵が台頭すると、チャリオットは廃れていくことになる。
だが、後にこの形態は自動車たる戦車が派生していく段階で、歩兵戦闘車として蘇ることになる。
神話・伝説におけるチャリオット
王や指揮官といった位の高い人物も乗る物であったためか、神話上の神々や英雄にもチャリオットを使用するものがある。戦車を引く獣が馬以外になっている例もある。
インド神話
ギリシャ神話
ポセイドン(ヒッポカムポス)、キュベレー(ライオン)、ネメシス(グリフォン)、ガラティア(イルカ)、ヘリオス、アルテミス、パエトン、アキレウス、エリクトニオス、ヘラクレス(御者はイオラオス)
ローマ神話
ケルト神話
『eirr(戦車を持つ戦士)』と称され、ケルトでは地位の象徴になる。
eirrという語は「戦士の中でもより階級の高い」、「エリート中のエリート」、「エリート戦士達」という意味でも使われており、戦車を所有しているケルトの戦士は超がつくエリートとされる。また、ケルトは戦士社会であったため車輪に鎌、車体にトゲがとりつけられた、かなり攻撃的な戦車に乗っている。
同神話最強格の英雄クー・フーリンは神話中ではセングレンやマッハという名馬に牽引されたチャリオットに乗っていたと語られている。
曖昧さ回避
同名のものに以下のものがある。
- タロットの大アルカナの一つ。→戦車(タロット)を参照。
- 『ブラック★ロックシューター』の登場人物。→チャリオット(B★RS)を参照。
- 「UTAU」の音源及びキャラクター。→チャリオット(UTAU)
- 「マジカルドロップ」の登場人物。→チャリオット(マジカルドロップ)
- その他、店名や独立記事の無いオリジナルキャラクターの名前。