概要
いつ、誰が、何の目的のために作り出したものなのか、その一切が謎に包まれている謎の物体である。
火星に降り立った宇宙飛行士が回収し、地球に持ち帰った。
パンドラボックスの詳細を責任者が発表する式典で、その宇宙飛行士が触れたことで未知の力が発現、スカイウォールを出現させて日本を東都・西都・北都と3つのエリアへと分断してしまった。この事件は「スカイウォールの惨劇」と呼ばれている。
氷室幻徳の説明によれば、スカイウォール出現時にパンドラボックスから発生した光には人間の精神に影響を与える力があったらしく、その場にいた人間達(後の西都首相・御堂正邦、北都首相・多治見喜子ら)の精神を好戦的な気質に変化させ、それによりパンドラボックスを巡って3つのエリアが協力するのではなく互いに対立する状況に陥っている。
そして幻徳もまた、その場にいて光を浴びた1人である。
但し光の影響は、ネビュラガスを投与されて仮面ライダーとなった者には効果がない(既に浴びていた者でも影響が消える)という特徴がある。
またジーニアスフルボトルを使用することでも、ネビュラガスを中和し光の影響を消すことが可能。
明言されたのは幻徳が仮面ライダーローグとなったことで以前の人格に戻ったと言われた第33話だが、それ以前にもブラッドスタークによってパンドラボックスの光を浴びせられた桐生戦兎の人格が全く変わらないという伏線が張られていた。
当初は東都先端物質学研究所にて厳重に保管され、核より強大なエネルギーがあると思われるその全容の解析が進められていたが、物語が進むにつれて所在は二転三転していく。
戦兎が「スカイウォールの惨劇」発生時の映像を解析したところ、当時はあったはずのパンドラボックスの側面の2枚のパネル「パンドラパネル」が、現在では無くなっている事が判明。戦兎がファウストの仕業ではないかと問い詰めると氷室はその事実を認め、内通者がいたために研究所の厳重警備下から盗むことができた事、その内通者は、ボックスを火星から持ち帰った例の宇宙飛行士であったらしき事を白状した。
そしてその盗まれたパネルの1枚は、「nascita」の地下秘密基地の壁の中に隠されていた。真実を問いただす戦兎に対し石動惣一は真実を明かす。
火星に降り立ちパンドラボックスを回収した宇宙飛行士というのは惣一自身に他ならず、また「スカイウォールの惨劇」を引き起こした、ボックスに触れた男も惣一である。何故あのような行動に走ったのかというと「火星の影響で色々おかしくなってたから」らしい。
その後、石動美空がネビュラガスの成分浄化能力をファウストに目を付けられ拉致されるという事件が起こった。惣一は娘の美空のこともあってファウストに逆らえず、研究所への侵入を手引きしてしまう。これがパンドラパネルが盗まれた事件の真相である。パンドラパネルが基地の壁に埋まっていたのは、惣一が美空を救出した際ファウストのアジトから一緒に様々なものを奪っていたためだった。
(※なお、彼の説明にはいくつか嘘が混ざっている。詳細は石動惣一の記事を参照。)
第17話では更なる真実が判明。
実はパンドラパネルはボックスの6面全てに、つまり6枚分存在しており、東都以外の他の都も2枚ずつ所有していた。同時にそれを埋めるフルボトル20本も所有しており、パンドラボックスを開くには6枚のパンドラパネルと60本のフルボトルすべてを揃える必要がある。
そのためこれを開けるには三都が協力するか、他の都からまとめて奪うかのどちらかしかなく、前者がほぼ不可能なため北都から東都への苛烈な侵攻が始まってしまい、更には西都まで戦争に介入し始めるなど、パンドラボックスの争奪戦は更に激化していく。
第29話にて遂にその一部が開放された。
スタークの手によってパンドラパネルにフルボトルがセットされたことで、スカイウォールの壁が変形し、パンドラタワーを形成し始め、第36話にて龍我に憑りついたスターク=エボルトが全てのボトルをパネルにセットしたことでパンドラタワーが完成してしまった……
描写はされていないが、(恐らく)この時点で西都はほぼ全てのボトルを所持していると思われる(ドラゴンボトル、ラビットボトルはそれぞれ龍我、戦兎のハザードレベルが7に達したことで光り輝くように変化し2本とも戦兎と龍我が所持している)。
同話ではパンドラボックスからエボルトリガーが復元されたのだが、第38話では「黒いパンドラパネル」が創造された。
パネルの1枚は究極のボトルに改造されたため、現在のパンドラボックスはパネルの一枚が欠けていて、箱が開いたような不完全な形状になっている。
パンドラパネル
パンドラボックスを構成する6枚のパネル。
パネル1枚にはフルボトル10本が装填可能であり、さらにベストマッチの判別もできる(ビルドドライバーのベストマッチ判別は元々この機能を参考にした物)。
葛城忍の手でパネルにはボックス状に変形できるように改造されており、戦兎によって別の装置に変換され、そして葛城巧の手でジーニアスフルボトルが完成した。
実はパンドラボックスを構成する6枚のパネルの他に、エボルトが生み出す黒いパンドラパネルと、龍我が生み出す白いパンドラパネルの2枚があるが、この2枚は他のパネル6枚とは使いかたが違う。
所有者・所在地の移行
- 本編開始時点
東都先端物質学研究所にて保管。
- 第9話・第10話
ファウストによるパンドラボックス強奪計画が始動。ブラッドスタークに強奪され、ナイトローグの手に渡ってしまう。
- 第12話
難波重工総合科学研究所の地下3階に隠されていたところをスタークに発見され、そのまま彼に奪われる。
- 第13話
ブラッドスタークによって難波重工重要保管施設に移されており、ナイトローグこと氷室幻徳により戦兎達にその事が伝えられ、パンドラボックスは戦兎達の正面突破によって奪い返され、一時的に「nascita」の秘密基地に移されるが、その晩に惣一に持ち出される。
- 第14話
戦兎が再び奪還し「nascita」で保管。
- 第15話
氷室泰山の要請で政府に返還。一時置き場の定まらない状態にあったパンドラボックスは再び東都政府管理下に戻った。
- 第24話
西都に寝返った幻徳/仮面ライダーローグ率いる西都軍が東都政府を襲撃し、ローグによりスカイウォール前まで移動させられる。
- 第25話
謎の力を発動させた石動美空がローグ達を西都に追い返したが、東都政府に潜り込んでいた西都のスパイにより、本物のパンドラボックスの在り処を辿ったローグが再び襲撃。パンドラボックスの番をしていた赤羽の死後、ハザードフォームになったビルドが暴走した隙にローグがパンドラボックスを奪取して撤退。パンドラボックスは西都に渡ってしまう。
- 第29話
『代表戦』により三国の戦争は東都の勝利で決着することになったが、西都の御堂首相に成り代わった難波重三郎の手によってその結果は捻じ曲げられる。
そしてブラッドスタークの手によって遂にパンドラパネルの一部が開放され、スカイウォールの壁が変形し、パンドラタワーが形成される。
- 第31話
ブラッドスタークがパンドラボックスを介してパンドラタワー内の地形を変化し、ビルド達3ライダーを圧倒するが、龍我が新たに変身したクローズマグマには圧倒され、彼にパンドラボックスを取り返される。しかも取り返される時、龍我がパンドラボックスに触れた瞬間に地形が変化してブラッドスタークを攻撃しているのだが……?
- 第32話
戦兎によって東都政府に返却され、抑止力として西都との停戦交渉に使用されるが、難波が実際に使う気はないことを見抜いていたために交渉は失敗に終わる。
その後ローグとスタークが東都政府庁舎を襲撃したため、美空と紗羽によって持ち出され再び「nascita」の秘密基地で保管されることになった(但しこの襲撃の目的はパンドラボックスではなく、泰山を拉致してエボルドライバーとの交換材料にするためだった)。
- 第35話
龍我に憑依したエボルトがパンドラボックスの保管場所に辿り着き、パンドラボックスの奪取を阻止しようとしたビルドを退け、東都のボトルとパンドラボックスを回収し立ち去ってしまう。
その後、パンドラボックスの置かれた広場にエボルトが戦兎達を招待し、残る最後の1本であるフェニックスボトルを回収するべく彼等と対決、その戦いの末に遂に全てのボトルがパンドラボックスに収められ、パンドラボックスの力が解放される。それによりパンドラタワーの完成が一気に近づいていき、地球は滅亡の危機に陥っていく。
- 第36話
エボルトが全てのフルボトルの成分からエボルトリガーを生成するが、不完全だったため地球は滅亡の危機を回避した。
ベルナージュが語ったところによると、元々エボルトが所持していたものだった。
その強大な力で数多の星を滅ぼしたらしい。
戦兎は葛城忍が残したデータを元に東都のパンドラパネルの一枚を「パンドラボトル」に変化させた。(後のジーニアスフルボトルである)
- 第38話
完全体になったエボルトがエボルトリガーを利用して「黒いパンドラパネル」を生成。
それにロストフルボトルをセットすることで「ブラックロストフルボトル」を誕生させた。
- 第39話~第44話
エボルトリガーが復元され、ジーニアスフルボトルが完成したことで箱の形状は保っているが東都のパネルが一枚欠けていることでその見た目は箱が開いているかのような状態になっている。このときはエボルト達がパンドラタワーに保管していた。
- 第45話
ビルド達がエボルトを倒したため、葛城忍は真の目的を果たすため黒いパンドラパネルとパンドラボックスを使いエボルトから世界を防衛する計画を開始しようとするが、内海に憑りつき生きていたエボルトによって忍が消滅してしまったため、結局忍が何をしようとしていたのかは現時点では不明。パンドラボックス自体は幻徳が一海や戦兎を逃がすと同時に所持して逃走したため、現在はnascitaにあると思われる。
- 第46話
エボルトがパンドラボックスとエボルトリガーを使って黒いパンドラパネルを生み出したように、エボルトの遺伝子を持つ龍我がハザードトリガーをパンドラボックスの中に入れることで白いパンドラパネルを生み出すことができた。
関連タグ
聖闘士星矢 - こちらの作品のパンドラボックスは聖衣を収納するための箱。
バンドーラ一味(恐竜戦隊ジュウレンジャー) - こちらも元ネタがパンドラで、異星に封印されていた所に宇宙飛行士が封印を解いた為に全ての事件の発端になった点がそっくりである。ただし、こちらは封印されていた対象が壺である。
アクシア(ハピネスチャージプリキュア!) -同じくパンドラの箱をモチーフとしたアイテム。後に最終フォームに変身するアイテムに繋がる点も共通。
最終回では.....(ネタバレ注意)
新世界では、存在そのものが抹消され、この箱について知る者は戦兎と龍我を省いて、存在しなくなった。
まさかの.....(ネタバレ注意)
Vシネ「ビルドNEW WORLD 仮面ライダークローズ」では、キルバスによって宇宙を滅ぼす力を得る為に白いパンドラパネルから再生された。その影響でファウストの人体実験を受けていた者達の記憶を蘇らせ、万丈の体内に潜んでいたエボルトを不完全ながら復活させた。
エボルト曰くブラッド星の源であり、キルバスによるブラッド星崩壊の際にエボルトが命からがら持ち出した事、パンドラボックスはエネルギーを全て使い果たしてもブラッド族の手にかかれば再生可能で一定のエネルギーさえあれば復活するという事実が明かされた。キルバスとの戦いの後はふたたび白いパンドラパネルへと戻り、戦兎たちによって保管されている。