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E257系の編集履歴2021/05/07 19:49:05 版
編集者:しょうちゃん
編集内容:波動用車両について

概要

E257系は東日本旅客鉄道(JR東日本)の直流特急形電車。第45回(2002年)鉄道友の会ブルーリボン賞受賞。

日本国有鉄道(国鉄)から引き継いだ直流用特急形電車(183系189系)や、波動輸送用に転用されていた直流用急行形電車(165系)の置き換えのために投入した新世代の特急形電車である。JRが独自に設計・製造した特急形車両では初めて製造両数が200両を越え、現時点で西日本旅客鉄道(JR西日本)の683系電車に次ぐ製造数である。

車体構造はE653系E751系をベースとし、中央本線の狭小トンネルや勾配対策・耐寒耐雪構造やE231系で培った技術が採用されている。

冷房装置が床下にあり、屋根周りがすっきりしているのが特徴。また、電動車は回生ブレーキに加え発電ブレーキも搭載し、列車密度の低い路線走行時に頻発する回生失効に対処している。

番台区分

0番台

2001年12月にデビュー。特急あずさ・かいじに使用されていた183系189系の老朽取替を目的に基本編成の9両編成16本、付属編成の2両編成5本が投入された。

外観はアルプスをイメージした白をベースにピンク(春)・碧(夏)・黄(秋)・青紫(冬)・銀(八ヶ岳やアルプスの嶺)を菱型模様を表している。なおこの塗装は各号車で異なっている。グリーン車が8号車に連結されているが、普通車との合造車(サロハ)。

一部列車は東京・新宿寄りに付属編成2両を増結した11両編成で運行される。この付属編成は東京・新宿寄りの先頭車は非貫通構造の通常タイプなのに対し、反対側の先頭車であるクモハE257形は増解結が行われる松本駅構内でしか先頭に立たないため、簡易運転台のような構造となっている。

外見は妻面に灯火類・窓があること以外中間電動車そのものであるかのように見えるので、増解結の際遠目には一方が尻切れトンボという非常にアレな光景が見られた。

クモハE257形の運転台設備はスイッチ・計器類はクハE256形・クハE257形の運転台と同じものに揃えられ、電気笛も設置されていた。

中央本線定期運用終了後は、基本編成16本中13本は2000番台(後述)へ改造され、東海道本線の特急踊り子・湘南へ転用された。

残る3本(M-105、107、111)は0番台のまま波動輸送用として東大宮常駐で臨時あずさ等に運用されている。

現在、M-105編成が5000番台(後述)化改造されており、残る編成についても機器更新時期を迎えていることから、0番台は近い将来消滅することが予想される。

付属編成5本は用途終了につき2020年に廃車解体済み。

500番台

2004年10月デビュー。房総特急用の183系・189系の老朽取替を目的に5両編成19本が投入された。0番台と違ってグリーン車はなく、全車両普通車のモノクラス編成である。

2015年頃から房総特急の利用者数減少に伴うさざなみの減便やあやめの廃止になどよって余剰編成が発生するようになり、以下のように一部編成は房総特急以外に使われるようになった。

NB-08、09編成は定期運用についておらず、秋田車両センターにて5500番台に改造される予定。

NB-10~12編成の3本は幕張所属のまま豊田・東大宮常駐となって中央本線・富士急行線への臨時快速列車へと使用され、2019年からは特急富士回遊の週末運転便に使用されるようになった。これにより豊田常駐の189系3編成を置き換えた。

富士回遊で使用される編成(豊田車両センター常駐)3本は「BOSO EXPRESS SERIES E257」ロゴとシンボルマークを消し、編成ごとに赤、グレー、緑の帯に「SERIES E257」のロゴに変更された。(シンボルマーク部分は窓の高さに合わせたグレーの帯で消すか各編成の色帯に変更)

NB-6、7、13、14編成の4本については2500番台(後述)へ改造の上、東海道本線の特急踊り子・湘南へ転用され、2021年3月のダイヤ改正より使用している。

2000・2500番台

0番台13本と500番台4本を機器更新・設備改造をし、東海道本線(特急踊り子)転用改造を行ったもの。

0番台からの改造車は2000番台(NA-XX編成)、500番台からの改造車は2500番台(NC-3X編成)で、連結して運用される。塗装は統一されたものの、種車の面影として前面形状の差異が残された。

2000番台は長野と秋田、2500番台は秋田で改造。

改造内容としては

  • 半室グリーン車のサロハE257を全室グリーン車のサロE257へ
  • カーテン生地・座席モケット・床面の交換
  • 座席へAC100Vコンセントを新設
  • 先頭車に大型荷物置き場を新設
  • ヘッドライト・テールライトのLED化及びライトケース変更

となっている。

なお、初期に改造された一部編成は改造が間に合わず、塗装や座席が未完成のまま出場した。これら編成は運用には入らず、試運転などに使用された後、再度工場に入場している。

また2500番台についても、模様が貼られていない編成がいるなど4編成全てに形態差が発生している。

2000番台は2020年3月、2500番台は2021年3月のダイヤ改正から運用開始し、東海道本線の特急踊り子・特急湘南で使用されている。

一部列車は2000番台と2500番台を連結した14両編成で運転。

なお、連結に使用されない2500番台の14号車側貫通幌は撤去されている。

5000番台・5500番台

0番台と500番台を改造した波動用車。定期列車への使用は現段階では無い予定。

2000・2500番台と同じ機器更新とヘッドライト・テールライトのLED化が行われているが、先頭車両への荷物置き場の設置や、サロハのサロ化等の改造はされていない。

0番台からの改造車は5000番台(OM-9X編成)、500番台からの改造車は5500番台(OM-5X編成)で、共に窓周りがブラック、窓の上下に緑のストライプ模様が入る塗装に変更されている。

この他、5000番台の先頭車貫通幌が撤去されている。(5500番台では残されており、踊り子用車両と逆転している。)

使用列車

中央本線系統

  • 特急あずさ:2001年~2019年(定期運用終了)
  • 特急かいじ:2002年~2019年(定期運用終了)
  • 中央ライナー・青梅ライナー:2002年~2019年(列車廃止)

中央本線系統で運用されていたのは0番台。

9両編成で運行されるのが基本(※この場合、東京・新宿寄り先頭車が「3号車」となる。1号車・2号車なし)で、東京・新宿方から6両目の「8号車」に半室グリーン車が連結されている。なお号車番号がこのような扱いになっていたのは両数に関係なく自由席車・グリーン車の号車番号を統一するためであった。

2007年には大河ドラマ「風林火山」にちなみ1編成にラッピングがされたほか、新宿~長野間(松本~長野間は快速)で臨時特急「風林火山」号に充当された。

2018年7月よりE353系への置き換えが開始され、2019年3月のダイヤ改正で定期運用を離脱した

  • ホリデー快速富士山:2013年~2019年(特急格上げにより廃止)
  • 特急富士回遊:2019年~(臨時列車)

房総特急用の500番台についても、中央本線系統に充当されている。土・休日ダイヤで設定されていた臨時列車で、2019年に快速列車から特急列車へ格上げされた。現在の富士回遊は豊田常駐の3編成が使用される。

房総特急

房総特急で運用されるのは500番台。5両単独もしくは2編成をつないだ10両編成での運用が基本。

あやめ運用があった時代は、鹿島線内は普通列車となっていた。

東海道本線系統

  • おはようライナー新宿・ホームライナー小田原・湘南ライナー:2002年~2008年(定期運用終了)
  • 特急踊り子:2020年~
  • 特急湘南:2021年~

過去には、0番台が間合い運用でホームライナーとして東海道本線を走行していた実績もあるが、これは2008年のダイヤ改正の際に中止。2020年3月改正より再度定期列車として東海道本線を走行するようになり、2021年までに老朽化した185系251系を置き換えた。

踊り子は2021年春のダイヤ改正で修善寺駅発着の列車を含め、全列車がE257系に統一。また、同改正にておはようライナー新宿・ホームライナー小田原・湘南ライナーも特急列車に格上げされ、新宿・東京~小田原間を結ぶ湘南の運用にも本系列が充当されている。

14両編成の列車については9号車・10号車との間は幌で繋がっているものの、乗客の通り抜けが出来ず「乗務員通路」としての扱い。乗客が通り抜けできないという意味では185系時代から変わっていない。

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