概要
「あずさ」は、東京都新宿区の新宿駅と長野県の松本駅間を運行する、JR東日本中央本線(中央東線)および篠ノ井線の特急列車である。一部は大糸線にも直通し、白馬駅・南小谷駅にもいたる。また総武本線に直通して千葉駅に顔を出す列車もあるほか、東京駅発着の列車も朝夕に存在する。かつては「ウィングあずさ」として成田空港駅まで乗り入れたり、「木曽あずさ」として中央西線へ向けて南木曽駅や上松駅まで乗り入れたりしていた。
新宿~甲府間の区間運転列車については1988年に「かいじ」として分離されている。また、E351系が投入された1993年から、中央東線の列車再編が行われる2019年まで、速達列車「スーパーあずさ」の設定があった。
愛称は目的地である長野県内を流れる梓川から取られている。
この名前を冠する列車が初登場したのは1960年1月。1957年10月から運行していた新宿駅~松本駅間の臨時夜行客車準急に命名されたが、4月に「白馬」へ編入されて消滅した。
それから16年を経た1966年10月(走行を開始したのは12月)に中央東線初の特急列車としてデビュー。
使用車輌には田町電車区所属の181系10両編成が充当された(上越線特急「とき」と共通運用。食堂車も連結されていた)。1973年からは183系が投入され、以降この183系が長らく中央東線特急の顔として君臨し「アルプス」「こまがね」「八ヶ岳」などキハ58系や165系で運行されていた中央東線(及び飯田線や小海線にも乗り入れていた)急行は駆逐されていった。
なお、狩人の名曲「あずさ2号」がヒットしたのはこの4年後の1977年だが、この直後の「ゴー・サン・トオ」改正により新幹線に倣って下り列車が奇数に、上り列車が偶数に決められたため、「下りの」あずさ2号は消滅することになった。
2020年より、かいじと号数が通しとなったため、それまでの上りあずさ2号はあずさ4号となり、あずさ2号は消滅することになった。2020年現在、新宿8時発の特急は「あずさ5号」南小谷行となる。