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概要

第2部5章後半「星間都市山脈オリュンポス」で登場。

汎人類史の彼女は登場しておらず(2020年時点)どのような人柄かわからないが、特定の女性サーヴァントの出自に深く関わっている。

現状、神としての彼女についての情報は異聞帯のデータが主体となっている。ただ、どの神にも言える事だが、汎人類史と異聞帯では容姿が異なる可能性がある為、注意の事。

神として詳しい事はこちらを参照。

真名

ギリシャ神話において、オリュンポス十二神の一人で豊穣神地母神として語られる女神。二代目最高神ウラノスの娘として生まれたが、後に生まれ直しによって姉弟の年長順が逆転する。

母ガイアの性質を最も色濃く受け継いだ女神で、オリュンポス原初の六神の一柱とされている。

最も有名な伝承はペルセポネーハーデスの婚姻譚であり、娘探しの旅をしたという別説を採用すると、それを中心に様々な伝説が確認できる。

だが、特筆すべきはその正体。

彼女は別宇宙にかつて存在していた知性体が生み出した、宇宙を渡る船、『星間航行船団』に属する、星間航行物資生産艦である。

新天地を求め旅立つ際、数あった仲間が航海中に脱落、あるいは旗艦の座を巡る戦いで消えゆく中に、地球到達まで生き延びた補給艦の一艦が彼女。

その後、残存艦が人類によって神と崇められる中、彼女はゼウスら兄妹と共にオリュンポス十二神…否、オリュンポス十二機神としてギリシャ世界に居場所を見つけるようになる。

後に「白い滅び」との戦いで機神の姿を失った際、神として人類史に受けいられる。この時、汎人類史に記録された彼女のデータから、BBなど、地母神の性質をインストールして誕生した神やサーヴァントが複数存在する為、彼女たちの母体…母とも言える存在である。

人物

汎人類史のデメテル

ペルセポネの母。娘の婚姻に関する伝承から見るに、娘ラブ。

ハデスは弟(元兄)兼義理の息子。

ゼウスは兄(元弟)兼娘の父親。

神話によっては、ゼウスは実の娘のペルセポネに手を出して、孫のザクレウスが生まれた。

ポセイドンは弟(元兄)

嫌がる彼女に無理矢理手を出した下半神。

神話によると、彼女は兄&弟のせいでとてつもない苦労を背負わされた犠牲者である。

異聞帯でのデメテル

汎人類史ではありえた無かった四度目のマキナ、『オリュンピィア・マキナ』では、ゼウスを筆頭格とする「支配派」に属する神々の一柱として共生派の神と戦った。

常に穏やかな表情を浮かべた慈愛に満ち溢れた性格で、星間都市オリュンポスに住まう市民を愛している。

その思いやりの深さは敵に対しても向けられるほどだが、カルデア一行と初めて対峙した際には「(処刑される前に)お酒ぐらいは出してあげたかったのに」と述べるなど、その愛情はどこか歪なものを感じさせる。

(処刑の前に度の強い酒を飲ませて苦痛を和らげる事はある)

容姿

(汎人類史の容姿は未登場につき、異聞帯の容姿を説明)

人型の躯体はロングへアの後ろ髪を三つ編みで纏めた(クラウンブレイド)女性の姿をしており、農耕の神である為なのか、巨大なの意匠があしらわれた光背を装着している。この光背は取り外し可能なようで、エウロペと会話する際には取り外していた。

また、地母神を名乗るだけはあり、胸は非常に大きい

なお、右手にはメロンパンのような緑色の結晶体を浮遊させているが、これが何なのかは全くの謎。

機神としての姿はペルセポネーハデスの婚姻譚に登場する石榴のような外見をしているが、側面を見ると赤い精子のような意匠があり、卵子もデザインモチーフなのではないかと推測され、豊穣神と地母神の側面を持つ彼女に相応しいフォルムと言える。

下部ブレードの後ろに生えているピンクのツルは、彼女の聖獣であるブタの尾がモデルだと思われる。

能力

豊穣の女神の名が示す通り、食物の生産に関する権能を持つ。

地母神=生命の神としての側面を持つ為か、彼女の持つテオス・クリロノミア「デメテル・クリロノミア」は与えた対象に高い再生力を与える。共生派の神々との戦いでもこの再生能力を武器に支配派を勝利に導いたと考えられる。

作中でキャスタークラスに分類されていた理由としては、キャスターのクラススキル「陣地作成」が農耕の神という特性に一致するからだと思われる。

機神状態では果肉部分から魔力放出、目からはビームを放ってくる

保有スキル

大地の権能(A++)
嘆きの母(EX)
母の権能(B)
大地の神核(EX)名称からして女神の神格などと類似のスキルと推測される
イミテーションイモータリティ(EX)
星の海を渡るもの(B)

宝具

汝、星を鋤く豊穣(スクリーム・エレウシス)

  • ランク:???
  • 種別:???
  • レンジ:???
  • 最大捕捉:???
  • 由来:ペルセポネとハデスの婚姻譚? エレウシスの秘儀?

大陸級破砕機構起動、神核接続、神核励起…

我が叫び…我が嘆き…!あああ!汝、星を鋤く豊穣(スクリームエレウシス)!!!

詳しい効果は不明だが、ストーリーパートではエネルギーの放出、戦闘パートでは重量級のボディにまかせて機体下部のブレードで敵を貫く宝具として表現されている。

本当は、こんなもの、二度と…!

ゲーム内でのその強さ

彼女との決戦ではそのバフの厄介さからオリュンポスどころかFGO屈指の難所とまで言われている。

  • 「特定サポーター限定」としてカイニスしか選べない仕様となっている。
    • まず最近のメインシナリオで度々あるこのサポーター固定。シナリオでは満を持して登場したが、キャスターに有利をとれないランサークラスである上、4章のスーパーカルナのようにバフ満載という訳ではなく、特に大したギミック解除を持っている訳でもない、おまけに前線3枠に必ず入れなくてはならないという下総武蔵のような立ち位置になってしまっている(もっと言えば全体宝具なので大したダメージソースになってくれない)。この為同じサポーター2人でアタッカーを支援するという定石手段が採れなくなっている。いつものように陳宮で射出するマスターも少なくなかった。なお、シナリオ上はカイニスがいなければデメテルの権能を中和できずダメージが全く通らなくなるのでカイニスは足手まといどころかMVPである。(実際戦闘の最初、負けイベント時についていたバフがカイニスの持っているスキルで打ち消される演出がある)
  • スキルが大変厄介である。
    • 通常攻撃がまず通らなくなる凶悪な硬さの防御バフとダメージカットを与える「大地の権能」、チャージを一気に3引き上げ、攻撃力を上げる「嘆きの母」、弱体解除+弱体無効をかました上でHPを5万回復する「母の権能」とどれもこれも凶悪な頑強さを誇るスキル群である。
  • チャージ攻撃はほぼシンプルな全体攻撃だが、前述の「嘆きの母」のせいで対応しきれず殲滅されることもある。しかも後述の「最大HPダウン」でこちらの耐久性をジワジワ削ってくる。
  • ブレイクスキルが本気で殺しにかかってきている。
    • 最初のブレイク時には全体に向けて強化解除と強化無効をかましてくる。2回目のブレイク時には混乱状態になって戦いやすくなるかと思いきや毎ターンHP回復と解除不能のHP15万ガッツをかける。特に最後のガッツはその回復量から「ゲージが4本あるも同然」といわれるレベル。
  • 耐久戦ができない。
    • マーリンジャンヌなどの無敵や防御バフを連発すれば耐久自体はできなくもないが、それでは「母の権能」を上回るダメージを与えることがほぼ不可能でじり貧である。
    • また、チャージ攻撃には割合ダウンの「最大HPダウン」の追加効果もあり、何度も食らうとどんなにHPが高くてもみるみる最大値が減っていくため、こうなると解除手段を持たない限り耐久不可能な値に追い込まれてしまう。(ジャンヌなら解除は容易)
  • 決定打となりうるサーヴァントが用意しにくい。
    • 難所で有名なガウェインにはエウリュアレオリオンなどの特効アーチャーで強引に押し切ったり、前々章のボスアルジュナ・オルタはバーサーカーゆえに聖杯やフォウくんなどでテコ入れされた高火力を持つアタッカーであればクラスに依らずある程度は殴れたり、何より固定NPCのスーパーカルナが攻略の要となっていたり(カルナに最後のゲージを任せれば実質削るゲージは2本で済む)とそれなりの隙があった。
    • しかし彼女はキャスタークラスであるが「大地の権能」のせいで弱点を突けるクラスでなければクリティカルですらほぼ0、突けても大したダメージが通らない恐ろしい仕様となっていた。「母の権能」のせいで半端なダメージでは回復されてしまうこともあり自前のアタッカーの火力にすべてを賭けなくてはならないため、高火力を持つライダーを持っていない、あるいはバーサーカーなど他クラスに入れ込み育成が不十分だったユーザーは泣く泣く令呪を使用したり石を割ってコンティニューしていた。これも、相手の防御や回復を上回れるか計算して使わないと令呪や石がただ戦闘を長引かせただけに終わる可能性さえあった。
    • 騎金時などスキルや効果では天敵といえるライダーを持ったマスターでも慎重に戦わなければパーティが瓦解するという油断のできない戦いになってしまった。
    • 低レアにおいても牛若丸ならば自バフのみでも強力なダメージを叩き出すため、ここまで来て「高火力を持つライダーを持っていない」という状況はまずない。尤も、宝具連発や耐久に難があるため如何にそれを補うかを考える必要はある。

これらの要素が作用した結果、多くのマスターが返り討ちに遭い貴重な資源を消費するという、1部6章のガウェインを上回る地獄絵図が完成してしまった。

こんなこれまでの章ボスに匹敵する強さの彼女だが、一応隙がなくもない。まずfgoのエネミーとしては珍しく前述のスキル群は完全にパターン化されている上、実はジュナオと異なり強化解除で大抵の厄介なバフを取り除ける。さらにスキル封印をこちらで付与してしまえば狙ってそもそも使わせないようにできる上、多段全体ヒットする通常攻撃のおかげでNP回収がしやすくなる。またキャスターなので元からクリティカル発生率が低く、クリティカル発生率低下デバフ一つあれば十分事故死が防げる。

これらを把握した上でブレイクスキル対策をすれば、あの手この手で耐久勝負を挑む事も可能である。

対応できる存在として、以下のサーヴァントを用意するマスターが多かった。

また龍馬司馬懿など、聖杯を突っ込むなどでステータスを補強した一部キャラでは単騎で挑む事で勝機を掴むことのできた例も確認されている。

いずれにしても、最大の異聞帯の力を見せつけるボスの1人にふさわしい難敵である事は確かである。もし令呪も石も切らずに勝ちたいのであれば、礼装のレベルもしっかり上げ、油断をせず全力で対処するべし。

因みに彼女があまりにも厄介であった為、その次のボスのアフロディーテディオスクロイ拍子抜けする程弱いと言われてしまった。

関連人物

十二機神関連

ペルセポネコレー

愛娘で、彼女がハデスに連れ去られた際には大いに嘆き悲しんだ事が「冬」の始まりになったとされる。

コレーとはハデスに連れさられる以前の名前。

史実ではゼウスに無理やり孕まされた不義の娘だが、いなくなったショックで女神の責務を投げ棄てるほど深く愛していた。

しかし過去の回想を見るに、ペルセポネ自身は母親の過保護さに辟易としていた様子。

実際、十二神のみの会合で成人した彼女を膝に乗せて離さなかったという伝承か残っており、嫌がられるのも仕方ないと言える。

異聞帯では彼女の存在がキーとなっている。

ハデス

オリュンポス十二神の一柱にして兄弟である冥府の神。そしてペルセポネを連れ去った諸悪の根元。

しかし彼を信頼していたようで、ハデスがペルセポネーを連れ去った事実を聞いてもゼウスに唆されたのだと一瞬で看破した。娘の結婚と伴い、義理の息子となる。

異聞帯のデメテルは彼を『暗がり』と呼んだ。

ゼウス

元は弟だが、生まれ直しによって兄となったギリシャ神話の主神。

史実では勝手にペルセポネーを連れ去る許可を出し、デメテルが各地を彷徨う原因を作った。

それ以前にも姉であり妹である彼女を無理やり手籠めにしたことがあり、その前科故に即座に自分が黒幕であることを見破られた。

異聞帯では支配派の長として君臨。オリュンピア・マキナの際、彼女にある事を行った。

姉妹。ゼウスの正妻である彼女は、目を離すと女性に手を出す下半身神な夫の浮気相手を呪ったり試練与えたりする嫉妬深さをばらまく結婚の女神。

が、流石にデメテルとその子供は呪ったりしなかった。

異聞帯では支配派の神だが、戦いによって真体を喪失。愛する妻を失う事を恐れたゼウスは漂流して力尽きかけていた汎人類史のエウロペを偶然見つけ、融合させる事で二人を助けた。

ポセイドン

海に関連する権能を持つオリュンポス十二神の一柱。“生まれ直し„で順番が変わらなかったという共通点を持つ。『ポセイドン』という名前も、デメテルの夫を意味する言葉をもじったものである。

しかしその仲はお世辞でも良いものではなく、馬の姿でデメテルに欲情し、同じく馬に化けた彼女を追い回してアレしたというぶっちぎりでアレな逸話がある。

しかもそれが頑張って馬を作って仲良くなった矢先の出来事なのだから笑えない。

だが、カイニスによると、ポセイドンはデメテルと同系列の艦で、ガイアに類する地の神であるとの事。

翻訳すると、ポセイドンもまたガイアの性質を受け継いだ艦であり、同系列の艦というのは、人間でいう処の二卵性の双子(一卵性の双子ほどでは無いが性質が似通っているという事)(この場合、一卵性というのは高軌道狙撃型宇宙戦艦のアポロンとアルテミスを指す)ではないのかと推測できる。

異聞帯のデメテルは、討たれた彼を『母であったハズの存在』と称して遠回しに憐れんでいた。

姉妹。神話から見るとたぶん生産系。

母たるデメテルと違い、処女神。

異母弟。接点は現時点で無し。

異聞帯では顔を合わせている筈。

異聞帯では何の篇鉄もない関係を築いているが、史実では娘のペルセポネがアドニスを巡る養子問題でいさかいを起こしている。

上から順に、甥・甥・甥・姪・姪。

残念ながら2020年までに接点は未確認。

神関連

エウロペ

ゼウスの妻である王女。

異聞帯ではヘラと同化している為、立場は同格な様子。

カルデア一行を仕留められなかった事に負い目を感じている彼女を気遣っているようだが…。

ディオスクロイ

に当たる為、彼らを家族として愛している。

異聞帯では彼らに辛辣な物言いをしたアフロディーテを窘めた。

史実

ヘカテー

後にハデスの秘書となる女神にして、キルケーメディアの師匠。

デメテルの娘探しの共連れとなり、夜目の効かないデメテルのために松明を焚いて前に出たり、娘の相談事に乗ってもらったりしていた。

ケレオス

娘探しの旅の中で出会った隠遁の地・アッティカの王。

王宮に迎え入れてくれた事に感謝したデメテルは王子の乳母係を申し出て、王子の肉体に神の食物アムブロシアを塗り込み、人間の肉体を火の中で焼き捨てるのを繰り返していた。

それを目撃した王妃は息子殺しだと咎めるも、怒ったデメテルは謝罪として戻って来る予定の娘と暮らす為の神殿を要求したという。

それが宝具名にもなった『エレシウス』の誕生秘話である。

アレイオン、デスポイナ

ポセイドンの強姦によって産まれた馬と娘。

アレイオンは決して姿勢を崩さない能力をもってヘラクレスの騎馬となり、デスポイナはエレウシスの密儀を司るニンフとなった。

イアシオン

クレタ島でデメテルに愛され、尽きぬ穀物を授けられた男。

愛される彼にゼウスが嫉妬し、雷に撃たれて死んだとされているが、一説ではデメテルに対して傲慢だったためにゼウスの怒りを買い殺害されたとも言われている。

プルートス、フィロメロス

イアシオンとの間に産まれた子供で、双子であるとも兄弟であるともされている。

プルートスは翼を持つ盲目の胎児で富を与える力を持ち、フィロメロスはうしかい座を見て馬車を発明したと言われている。

エリュシクトン

デメテルが大切にしている聖樹を斬り倒し、『飢饉』の呪いを受けて自分の国の資源と民、最後に自分を食い潰した愚王。

しかし娘のムネーストラーは無罪であるため、デメテルの手で拾い上げられた。

その他

BB

彼女の取り込んだ「チャタル・ヒュユクの女神」は汎人類史においてはデメテルの原典だとされているが、デメテルの出自から影響を与えた存在と考えるのが適切なようだ。

キングプロテア

あらゆる大地母神の要素を持った存在なので、デメテルの要素も持っている可能性が高い。実際、自動回復やチャージ追加といったスキルや宝具の実態(単純な物理で押しつぶす)が特に似ている。

ティアマト

大地母神にしてビースト。実際に作中で彼女の存在を仄めかしている。

余談

  • CMでシルエットが登場した際には巨大な鎌が目立っていた事から、アダマスの鎌を持つクロノス異聞帯のペルセウスではないかという予想が見られた。
  • これでもかと麦があしらわれたデザインであるが、一説によれば乙女座のモデルとなった女神の一人とされており、乙女座の星図でも麦を持った姿で表される。彼女の持つ麦が乙女座で一番明るい星であるスピカである。また、乙女座のモデルはイシュタルアストライアという説もある。
  • Fate/Extra-CCC』において臥藤門司「豊穣の女神や地母神は軒並み巨乳である」という発言を残しているが、彼女も例外では無かったようだ。

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